著者
作画:斎夏生 先生
脚本:後藤みどり 先生

生まれた子供の色相が赤いことを理由に
納然は自分が産んだ子供を殺してしまう。
そこで、透明な子供をつくろうとした。
でもどれだけ実験を重ねても成功する
ことはできず、東金と納然の遺伝子から
生まれる予定だった色相の赤い子供達は
信頼できるものに託して特区の外に出した。
これでその罪のない子供達は助かる
はずだったんだろう‥それでも納然は
その子供達を見つけ出して殺していた。
特区から出られない彼女自身の手で
ではない‥『教唆』彼女を信仰する
者たちをそそのかすのは簡単だった。
そうやって子供達は殺され続け‥
和久さんは唯一の生き残りだった。

ようやく登志をオペ室まで運んだ。
登志は一時的に意識を取り戻す。
こんな言葉を残し‥その後、登志は
手術ユニットにより殺されてしまった。
前日にシステムの定期更新をしたと
言っていた。おそらくだけど、その
際に登志を殺すようにと書き換え
られてしまったのかもしれない。
彼を助けることはできなかったけど、
加藤や、登志に託され思いがある。
‥真実に辿り着かないといけない。

加藤から渡された鍵と、加藤や登志に
託された思い‥その先にあったのは
念書だった。それらから、繋がりの
あったであろう人物の名前や住処が
わかるかもしれなかった‥そして、
もう一つ、隠されていた手紙がある。
納然の目には、色相スキャナーが
組み込まれているという内容だった。

納然に東金は見えないと言った。
スキャナーを組み込んだ時に、
そう設定したということらしい。
全身義体の納然はどこまでも
和久さんを殺しに追ってきた。
これまでの東金の妨害も、納然
には見えていなかったんだろうな。
和久さんが殺されそうになった
時、東金が間に入って助けた。
納然にとっては見えない壁だ。
東金は‥亡くなってしまった。
でも彼のおかげで和久さんは
納然にとどめを刺すことが出来た。
無事生き残ることが出来たのだ。
‥今更だけど、このお話は本当に
多くの人が亡くなりすぎてつらい。

間違ったこともあったろう。
でも彼らなりに精一杯人のため
努力をしてきたこともあった。
それすら、シビュラによって悪と
されてしまう時代になってしまった。
特区内だけの話であったものが、
今回公安に嗅ぎ付けられその結果
多くの犠牲者が出てしまった。
「我々にも罪はある。
全てを終わらせ、償おう。」
この件に関わっていた今は年老いた
数人が、全てを終わらせようとした。
おそらく、例の念書に記されていた
面々だったのではないだろうか。
全てを終わらせる、そのために特区内の
関連施設等を全て爆破させてしまった。
その爆発は、和久さん達のいる場所
も大きな被害を受けた。必死にその
場から抜け出そうと走る中‥既に
亡くなったと思っていた納然がまだ
生きていたようだ‥追いかけてきて
和久さんに飛びかかってきたのだ。
そんなタイミングで崩れ落ちる天井。
瓦礫の下敷きになった納然と和久さん。
「行きなさい。」
花表と昏田‥特に昏田は涙を流して
その場を後にした。狡噛さんは和久
さんを助けたかったんだと思うけど、
間に合わなかったんだろうな‥もう。
多くの監視官や執行官が傷を負った。
中には亡くなった者や意識の戻らない
者も‥後に和久さんも葬儀が行われた。
‥花表と昏田も爆発に巻き込まれて
亡くなってしまった可能性が高い。
亡骸は見つかっていないと言うが‥
逃げ切っていたらいいと願いたくも
なるけど‥現実そうも甘くないね。
建物が崩れ去ってしまう少し前、
和久さんが言っていた言葉はこの
先の狡噛さんを案じての言葉か‥
亡くなってしまった人の思いを
生き残った者たちは引き継いで
彼らの分も生きていってほしい。

今回の事件は、例の爆発によって
終了してしまった事件なんだろう。
多くの人員損失を被ったことで
公安内の仕組みは大きく変化した。
まだ彼らの公安としての物語は見て
いきたかったのだけれど‥ここで
この話は終わってしまったようです。
~ひとこと~
PSYCHO-PASSシリーズは、確実に
亡くなってしまった瞬間は描かず
あの場から逃げることは出来ない
だろう‥よって亡くなったんだろう
と言った終わり方をすることが多い。
正直言ってすごく心が辛いです。
いい終わりだったとは思えないが、
事件は終りを迎え公安も新たな一歩
を踏み出したところで完結しました。
常守朱の方でも詳細は描かれてない、
この後のお話が描かれることはない
んでしょうか‥狡噛さんと佐々山の
話です‥きっとすごく恐ろしい話。
それでも気にはなっているんです(笑)
またこのシリーズの作品を紹介する
ことも出てくるかもしれません。
説明ベタなのにこんな難しいお話、
大好きなんですよね‥もしまた
紹介することがあれば、お付き
合いいただけたら幸いです。