PSYCHO-PASS 監視官 狡噛慎也 第3巻

著者
作画:斎夏生 先生
脚本:後藤みどり 先生

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和久さんかっこいいわ~って大分
前から思ってたけど、ほんと
かっこいいわ。見た目どうこう
でなくて、上司として尊敬する。
人としてかっこいいって感じです。

でも、何やら一人で闇背負ってる
感じがしなくもないんですよね。
勝手な勘ですけども…そういう意味
では何もないことを願うばかりです。

本当に危ない橋は自分1人で渡る。
きっと人を信用してないとかでなく
周りを巻き込まないためみたいな…?
半分以上妄想になってきたけど←

この頃の狡噛さんは、その後以上
に危なっかしい感じが強いです。

そんな後輩に危ないことを
させないために裏でいろいろ
画策してくれてる気がする。

…これも妄想か?w

ブローカーからの情報の中に、
1つ危なそうな物が入っていた。
その時は触れないようにと止めた
和久さんは、裏が取れたからと
情報を開示してくれた。

その情報は、過去の新聞記事。
『加藤記念病院で集団失踪事件』
という内容…加藤勢理の病院だ。

失踪した人々というのは、ブローカーが
話していた犯罪係数制度施行時に流れ
込んできた奴ら…今いろいろな所に存在
する焼印入りの人工臓器の出処な人々だ。

この事件に関しての詳細は不明のまま。
加藤の行動に悪意があったわけでは
ないようだが…じゃあなぜだろう。

行動の理由がわからないことだらけだ。
公安側ではまだ謎なままだろうが…前巻の
ラストの話からすると、シビュラシステム
=犯罪係数制度施行によって何か不都合
が生じたということなんだろうとは思う。

真相が気になります…。

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特区内の老人や看護師達に話を聞くも、
有力な情報は何一つ掴めなかった。
そんな中、老人の数だけ建物が割り振られ
ているはずなのにどう考えても加藤の分、
1つ足りないということに気が付いた。
そして地下農場の場所もわからぬまま…

そんな時、近くにあった池が実はホロで
隠された地下農場だということに気づき…

降りていくとそこには加藤勢理がいた。
状況はほぼ理解している様子の彼は、
倉井や石寸、埋植達の安全を確認する
と人工臓器移植について語り始めた。

目的は2つ、そのうち1つは
オリザ(麦)の食用実験だと話した。

ここまでなら、まだ特に恐ろしい
ことなど何も起こらなかったろうに。

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2つ目の目的は新たなる食=ハイパー
オーツに適合出来なかった場合のため
の人工臓器による人体改造実験…。

ここで問題が発生した。開発段階だった
人工臓器は一定の周期で使えなくなる。

『アポトーシス』

多細胞生物の体を構成する
細胞の死に方の一種。

個体をより良い状態に保つ
ために積極的に引き起こされる、
管理・調節された細胞の自殺、
プログラムされた細胞死のこと

これが遺伝子タイマーとなった。

そのまま放置すればタイマーが
作動した患者は亡くなってしまう。

それが分かっていても実験に参加
した患者は臓器移植をしなければ
命を落としてしまう人ばかりだった。

その状況で自分が出来たのは臓器に
型番を記すことくらいだったと話す。

その型番が、今回の焼印だった。
焼印の末尾に記されたのが臓器の
タイマー作動の時期だったらしい。

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加藤は、摘出した人工臓器の場所に
彼らを連れて行って、焼印のナンバー
の意味を教えてくれた、そして、その
数字から今回の件の被害者となって
しまった人々を探せると教えてくれた。

加藤が手を出してしまったことは
表社会では明らかにできるような
内容ではなかったかもしれない。

それでもその患者たちと共
に歩む決意だった…そんな時に
施行されたシビュラシステム。

それによって今後も患者たちの
ケアを続けて行く覚悟でいた
彼は患者を逃がし自分も一緒に
病院を出ていくつもりだった。

だがそのタイミングで遺伝子タイマー
が働いて緊急オペが必要になった。
そのまま加藤は拘束、幽閉された。

てのは色相に問題があるとシビュラ
によって政府にということだよね?

あれ?ちょい自分の理解力なくて
困っておりますが…(苦笑)

まあそんなこんなで、患者と共に
シビュラの指揮下外へ逃げる
ことが出来なかった彼は、当時の
患者達のケアも出来ない状態が続く。

そんなある時、当時からは何十年も
経ったある日磯城から相談を受ける。
そこで初めて知ったことが多数。

・自分が移植した臓器が呪いの
臓器となってしまっていること

・人工臓器が使い
まわされていること

・ハイパーオーツアレルギー
を引き起こすということ

そんな状態で、加藤は極秘裏に
子供たちに内臓を移植することに。

…きっとそれに巻き込まれたのが
倉井達だったんじゃないだろうか。

全てを語り、加藤は自分の思いと
鍵を狡噛さんに託し、護送された。
おそらく…加藤の犯罪係数は高い。
シビュラの判断で、即刻亡き者に
されてしまう可能性が高いだろう。

…彼の思いを、苦悩を、叶える力が
今の狡噛さんにはあるのだろうか。

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人工臓器のDNA解析を終えた真流
さんは和久さんを呼び出した。

加藤が言っていたNo.のIDの持ち主
は東金幾郁(とうがねいくや)博士。

過去に殺人未遂事件の被害者として
搬送されたのを最後に消息不明。

彼に関する情報は残っておらず、
紙媒体として残っている可能性も
ゼロだと話す真流さんだった。

人工臓器の実験に関わっていた
ことで、政府への貢献度も高い。
そんな彼が書類上から消えた。

名前だけデータに残っていた、
鴇峰(ときがね)という人物。

特区内で鴇峰の名で東金博士が
生存の可能性があるならと、
近親者について訪ねると2人
いるが1人はもう死亡している。

そう答えた真流さんは
もう1人の名前を呼んだ。

まさかの和久さん…これって本人
も知らなかったみたいじゃない?

– * – * – * – * – * – * – * –

結局のところ、和久さんが何かを
知っていることはなさそうだった。

近親者というのは事実だったろう。
そうなるとなくなった人の方は
和久さんの兄だという話だった。

和久さんは和久家の養子だった
ことを、兄がなくなった時のDNA
鑑定の資料提供で初めて知った。

今後、自分伝いにいろいろと調査
していく形になりそうですね。

そんな時も、「操作は可能な
限り公正であるべき」と狡噛
さんに託そうとしている。

一瞬びびったけど、読めないし
食えない人だなとはよく思うけど
やっぱり和久さんは和久さんだ。

でも、今後辛い現実を知ることに
なる可能性はどうにも否めないね。

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ひそかにずっと気になっていた
こと。クリアパスタについてだ。

執行官の天利もお気に入りで、
よく騒いでいたのだけれど、
クリアパスタそのものがサプリ
のような扱いを受けていたり、
そのものに中毒性に似たモノを
感じる人が多くいたり…その
原料がハイパーオーツではない
のではないかという疑問…。

いざ調べてみれば…クリアパスタ
から『米』の成分が検出された。

「加藤が作っていた
米を調べるべきです。」

狡噛さんの言葉に、もう1度特区
を調べられるように和久さんが
手配してくれることになった。

だがまずはその前に、クリアパスタ
を製造するクリアフーズを調べる。

「700万個以上以上消費されて
いる現在、消費者全員が人質に
取られているも同然です。」

米…私達の生きる世の中なら
何ら問題はないかもしれない。
でもこの時代にハイパーオーツ
以外の原料の食事を当たり前に
食べていたと人々が知ったら、
サイコハザードが起きかねない。

サイコハザード:不健全な精神を持つ
人間や状況による影響で、周囲の人間
のサイコパスが悪化してしまう現象。

ハイパーオーツではないものを食すことで
色相が濁るなんて考える人が多い世の中。
想像しただけで恐ろしいことになります。

…というわけで、東金グループ
フード部門担当者に話を聞く。

そこで上がったクリアフーズの
代表の名は江井 穎(えねい えい)。
調べてみれば彼も磯城の息子
の施設から養子で出ている元
無戸籍児童であることが判明。

東金グループのフード担当より
クリアフーズのファイル閲覧キー
を入手、江井の居場所を特定した。

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辿り着いた先にいた江井は、自分の
サイコパスを正常に保つために様々な
サプリを服用しているようだった。

天利いわく、サプリに混ざって
よくない薬を乱用しているかも
と言っていたけれど…きっと江井も
最初は素直な思いだったろう。

それが、こんなシビュラが支配する
世の中で自由を奪われ、この世の中
で自分の思いは間違いだと言われる
ことに気づいてしまったからこんな
ふうに色相濁っちゃったんじゃない
だろうか…そうに思えて仕方ない。

シビュラが確立した世界に生まれて
育った人は、それはそれは幸せに
シビュラに守られて生きている人が
多いんじゃないだろうかと思う。

でも生まれ育った場にシビュラが
なかったなら、きっとそんなふう
には思えない人だってたくさんいる。

それを、シビュラが判断したから
と排除してしまうのはあまりにも
悲しいことなんじゃないかと思う。

結果…江井はエリミネーター
で排除されてしまった。

~ひとこと~

私、絶対公安局には
入れないなとすごく思う。

何よりこんな世界で健常者として
生きていくことも出来ない気がする。

色相悩んだり苦しんだり、そういう
ことできっと簡単に色相は濁る。

問題は、何が正しいかではなく
色相が濁らないほうが正解に
なってしまうということだ。

シビュラの判断は絶対。
シビュラという、得体の知れない
システムに支配された世界。

限られた自由という名のレール
の上をひたすら歩かなければ
いけない・・・難しい世界だ。

江井って人は、やり方を少々
間違えてしまったんだなと思う。

でも加藤みたいな人の存在を
知ってしまうと、どうにも
いたたまれない気持ちになった。