著:目黒あむ 先生

千花とのデートのため、小豆はそれは
それは一生懸命企画してきたんだろう‥
着物で現地集合、もう2人とも似合いすぎ。
千花のイケメンっぷりおかしいし小豆の
可愛さがもう尋常じゃなく素晴らしい !!
小豆が考えたプランは言ってみれば
浅草観光でしかなかったかもしれない。
それでもきっと千花は小豆と2人なら
どこで何をしたって楽しかったろう。
何より、自分のために一生懸命企画を
してくれたことがきっと何より嬉しい。
2人ともとってもとっても楽しそうだった。
時折恋人らしい可愛い出来事もあったり、
突然の雨で予定がだめになっちゃったり。
そんな時、柊くんからの一報で小豆の
顔は途端に真っ青になってしまった。
「修学旅行の邪魔しちゃ悪いかなと
思ってどうしようか迷ったんですけど、
一応伝えておきますね。夜に電話する
って言ったのにこなかったって
大豆くんプンプンでした。」
そんな内容と共に、大豆の怒っている
写真が送られてきて‥小豆はもちろん
千花まで顔色を悪くしてしまった 笑
千花とのデートのことで、どうしたら
笑ってくれるか、ドキドキしてくれるか
楽しいって思ってくれるか‥ひたすら
千花のことを考えていた結果大豆への
連絡を忘れてしまったようだった。
そんな理由を聞いた千花の表情は一変、
今度は顔を真っ赤になってしゃがみこむ。
「あー…もう何それ……そんな大豆命の
お前がそんなんすげぇ殺し文句じゃん。
どんあだけ俺のこと喜ばせんの。」
そんなふうになってしまう千花を見て、
小豆はまたさらに大好きな気持ちが
大きく大きくなっていくんだろうね。
(好きってそのままの形じゃなくて
もっともっと大きくなっていく
ものなんだね、千花ちゃん。)
ああ、ほんと微笑ましい‥可愛い。
ほんとにほんとに素敵な2人だよね。
可愛くて素敵でニヤついてしまった 笑

修学旅行から帰ってきた2人は、美月と
3人集まって思い出話でもしていたのか。
その2人の様子にデートの余韻がしっかり
残っているのを美月は見逃さなかった 笑
明らかにラブラブオーラが出てる2人に、
美月は笑顔で安心しましたと言った。
美月が本当にいい子で、心から2人の
幸せを願っている様子が暖かくて、
でもたまにはかまってとか言ってて‥
なんだこの愛らしい生き物はぁああ!!
とちょっと萌えてしまったのは秘密 笑

ある時、まほねぇの話題になった。
というか、小豆が前に相談に乗って
もらったのにお礼を言えてないと
思い出したことでこの件は始まる。
まほねぇの名前を出してから、そして
連絡をとってたんだねと特に深い意味も
なく口にしたであろう小豆の言葉に対し、
千花は中途半端なごまかしを口にした。
まあ、まほねぇとの過去なんて、小豆に
言うのとかきまずさしかないだろうし、
全部話すのとかきっと怖かったろうよ。
でも、とっさとはいえ千花がそんな反応を
してしまったことで小豆は不安になった。
(もしやなんらかの理由でケンカ…
ふたりがもめにもめまくって気まずく
なっているとかそういう…? だから
話題にしにくかったとかそういう…?)
その方向は真実とは随分遠かったけど 笑
「よし!考えてもどーしようもないし
明日もう1回聞こう!千花ちゃんに!」
日を改めてちゃんと聞こうとした小豆だけど、
千花の心は真実から逃げたまま‥悪循環だ。
後日改めて聞き直した小豆だったけど、
「何心配してんのか知らない
けど、ほんと何もないから。」
千花は相変わらず隠し通そうとして
そんな言葉と一緒に笑顔を浮かべた。
言葉では理解を示す小豆だけど、千花
のうそ笑いに気付かない小豆ではない。
その後の2人は、普通にしているように
見えて明らかに空気がぎこちなかった。

2人の異変に気が付かない美月では
ない。2人が心配でテスト勉強どころ
ではなくなった彼は2人の様子を探る。
「俺がこうして介入しようとしてる
のってとんだお節介なのかもしれない
とも思うんですけども…!それでも
黙ってみてるだけなんてできないから、
俺じゃ話し相手にならないですか?」
最初はずっと口を閉ざしていた小豆も、
美月のそんな言葉にようやく口を開く。
でも小豆の思ってたことって、隠し事
どうこうの話では全然なかったみたい。
あんなうそ笑いや拒絶をさせてしまう
ことが怖くて何も出来なくなっていた。
それでも今のままじゃダメだってこと
もわかってて、解決に向けて前向きに
動き出そうとする小豆。そんな様子に
美月は次に千花に呼び出しをかけた。
「やっと俺の手とってくれたのに
全部話したらダメになるかもって。
怖いんだよ、あいつに幻滅されるのが。」
傷つけるのが怖くて動けない小豆、
嫌われるのが怖くて動けない千花。
そんなお互いの気持を知った
美月は千花に活を入れてくれた。
小豆のことも含めて、こんなふうに
背中を押してくれる人って本当に
ありがたいなって思うんですよ。
美月がいなかったら、きっと2人は
気まずいままどうしていいかわからず
もっと困った状況になってたかも。
美月に話して、背中を押されて千花も
動き出す決意をしたようだ‥頑張れ!!

ちゃんと話そう、向き合おうと
覚悟を決めて千花は団地まで走る。
すると千花の家の前に小豆がいた。
小豆なりに向き合い方を考えて、
向き合うために来たんだろう。
2人ともいろいろ決心して来たせいか
ちょっとしたすれ違いもあったけど、
最終的には千花が全てを話すことに。
美月にも話した、幻滅されることを
怖がって話せなかったということも
含めて、包み隠さず話し終えた後、
振られる覚悟も出来てるなんて言う
美月だけど、話はそこでは終わらない。
「自分勝手でわがままで最高にかっこ悪い
けど、それでもまた小豆が俺の手取って
くれるまで頑張りたいって思ってる。」
そこまで話すと、小豆は
すごい勢いで話しだした。
「ふるわけないっ。」
自分の気持をばーーっと話すと最後、
「独占欲すごいみたいだ私。」
ほんと‥小豆ってすごく素敵な子!!
ちゃんと向き合ってほんと良かった。
2人ともよく頑張ったよ‥そしてこれ
から先もこうやって向き合ってければ
ずっと一緒にいられるんじゃないかな。

クリスマス前、偶然街でまほねぇに
会った小豆は気になっていたことを
つい、口にしようとしてしまった。
相談のことのお礼を改めて言った後、
「もしかしてまほねぇは
千花ちゃんの事ずっとす」
「はいストーップ。」
思い切り口をふさがれてしまった 笑
千花からまほねぇとのことを聞いて
こんな思考に陥ったことを伝えると
まほねぇは少しだけ考えて口を開く。
質問もさせてもらえなかったし、
その答えをくれる気もないけど‥
きっとそれが1番良かったと思う。
質問してしまっても、何か答えて
しまってもきっといいことはない。
まほねぇの言葉に、渋々だった
ようだけど小豆は頷いてくれた。
何が正しくて何が間違ってるか、
今はきっとそれだけではなくて
どうにも出来ない部分もある。
だって、過去のことだものね。
今のまほねぇは確実に2人の仲を
喜んで応援してくれているもの。
そんな彼女がこう言うんだから
そういうことだ、これでいいんだ。
きっと心の中ではもやっとする
部分だってきっとあったと思う。
でもそれを封じ込めて頷いた小豆
はほんと強い子だよなって思う。
別れ際、ばいばいっていうまほねぇに
小豆はまたねと元気に言ってみせた。
ほんと‥小豆には敵わないわ 笑
私ならまたねなんてきっと言えない。
小豆だから、きっとこうなれたんだ。
まほねぇとも美月とも千花ともね!!

クリスマスは小豆・大豆・千花・美月・流星
の5人で集まりパーティをして過ごしていた。
その中に可愛すぎるほっこりエピソードも
ありつつ‥これでもう最終話なんですよね。
「…きっと柊くんに出会えたからさ、
変われたんだよね、私たち。」
美月達がこの団地にやってきた頃に比べて
随分と変化してきたものが多かったよね。
美月も小豆も千花も、流星や大豆だって
変化しながらどんどん成長してってる。
美月が来たからこそ出来た変化もある。
そして美月は小豆や千花と会えたから
こそ今のように変われたんだと思う。
お互いに、出会えたから変われたよね。
そして今のみんながすっごく素敵だから
きっとこれから先も一緒に過ごしてたら
さらに素敵に成長するんでないかな??
この物語はここで終わってしまうけど、
きっとこれから先も彼らは一緒にいて
もし将来遠く離れた場所に行ったって
きっと心はずっと繋がってるんだろう。
~ひとこと~
恋も友情も兄弟愛も、本当にとっても
暖かくて素敵なお話に出会えました。
目黒あむ先生の作品は本当素敵です。
出会えて、読めて本当に良かったです。
私のレビューでは伝え尽くせない魅力が
たくさんありますので、ほんの少しでも
興味を持っていただけた方がいたなら
ぜひ本を手にとって読んで頂きたい。
みんなの素敵な所、このお話の魅力に
気づいてもらえること間違いなしです。
1巻の頃を思い出したら、彼らのこんな
笑顔全然見られなかったのに‥良かった。
全8巻、お付き合い頂いたみなさん
本当にありがとうございました。
ぜひまた、別の物語でも魅力を
お伝えできたらと思います。