著:タアモ 先生

お母さんは、お父さんの
再婚について知らなかった。
知らずに会いに来たらしい。
お母さんが来たことで、
基との約束には行けなく
なってしまったのだけれど…
出ていった時にいた男とは
別れ、今は独りだっていう。
いろいろ辛い思いもした。
それでも、頑張って頑張って
やっと少しずつ幸せな時間を
取り戻し始めたばかりだ。
そんな真魚に今更何を言う。
残酷だよね、ほんとどこまでも。
きっと誰が聞いても今の家にいる
べきだって答えるであろう所。
でも真魚は、独りぼっちの寂しさ
とかつらさとかを知ってるから、
どうしたらいいのか悩んでる。
これ以上、母親の身勝手な行動
に巻き込まないで欲しい…。
やっと、新しい家族とちゃんと
家族になれそうになってるのに。

大切な人に心配を
かけたくない。
そんな理由から、基には
もちろん家族や友達にも
母親のことを相談できずに
いた真魚は、また空海の
小説に逃げ込んでいった。
…ラジカルさん=杉本さんが
空海だという話になってるけど、
もう書かないって言っていた
小説が更新されたことで、
何か、ラジカルさんも基も
気が付いてくれるだろうか。
何かのきっかけになれば…
心配かけるのが嫌で誰にも
言わない真魚だけど、それが
逆に心配させることになるって
ことに、残念ながら真魚は
気付いていないんだよな…。

小説の更新をしたことには、
基が先に気づいた…けどどう
にも出来なくて、ちーちゃん
には相談することにした。
そこで言ってくれたこと。
お義母さんには話した方が
いいだろうってこと。確かに、
あのお義母さんならきっと、
ちゃんと向き合ってくれる。
きっとお義母さんに話すのも
不安かもしれない…でも真魚、
今は頑張るしかないよね。

中々お義母さんに話す勇気も
持てなくて、結局小説の展開に
困っているんだっていう話し
方をした真魚だったけれど…
お義母さんと義祖母ちゃんの話
を出して考えを言ってくれた。
真魚は母親を見捨てられないけど
今の家族と一緒にいたいって、
心の中でどうしたいかってのは
わかっている状態だった。
お母さんに、真魚の今の素直な
気持ちをちゃんと伝えられたら良い。
お義母さんに話してよかったな。

真魚を心配して、ずっと
様子がおかしい基を見た
ラジカルさんは、空海の
小説を最初から読み直せば
何か分かるかもしれない…
そう思って読み直してみた。
そこでようやく気付いた。
真魚の抱えていた思い達。
そして奪ってしまった「空海」
を真魚に返さなければと思う。
小説をきっかけに、出会ったのが
ラジカルさんで良かったんだろうな。
今となってはそう思う。少々
変わった人ではあるけど、
心から優しい人だものね。
真魚にその話をしたくて、
会いたいと連絡をくれた。
真魚が空海だということは
伏せたままで自分が空海だと
言ったのは嘘だったと明かす。
そういう話だった。そして…
もっと幸せになっていいと
言ってくれた。いろいろと
不安なことがたくさんある
だろうけど、真魚には心配
してくれる人も応援して
くれる人もたくさんいる。
きっと、大丈夫。

母親には、今の家族と
一緒にいたいという素直な
思いを伝えた。そして、
お母さんが真魚のことを
思ってくれていたように、
真魚もお母さんのことずっと
思っているからって伝えて。
お義母さんにもちゃんと
真魚の気持ちは届いた。
そうやって1人で頑張った
真魚を知ってか知らずか、
家族のみんなも温かく
迎え入れてくれた。
心配する基には、
ラジカルさんから一言。
「(小説を)もう一度
最初からよく考えて
読んでください。」
そう言われて読んでみると少し
ずつ真魚に繋がることに気が付く。
空海(くうかい)=幼名は真魚(まお)
これが、PNの由来…?
ラジカルさんのおかげで、真魚が
空海だということに気が付く基…
~ひとこと~
全てが、繋がったろうか。
あとは基と真魚2人の話。
仕事でバタついたり、母親の
ことで心配をかけたりと
いろいろあったけれど、
ようやく、基とまっすぐ
向き合える時が来た様子。
次巻最終巻です!!