たいようのいえ 第11巻

著:タアモ 先生

たいようのいえ11-1

「お父さんとお母さん
私が殺したから。」

基のことも大樹のことも
大好きな陽菜が家に帰る
ことを拒絶し続けた理由。

両親が死んだのは、自分の
わがままのせいだと思ってた。

その負い目で、実家に帰れない
って思ってるんだろうなって…

そんな陽菜を見て、真魚が
思ったのは父親のことだった。
自分をどんどん追い詰めてく。

『お父さんもきっと心に
傷を持っている。あんな
ふうに救いを求めてる。
でも恐らく傷の原因は私だ。』

真魚も、父親も、陽菜も、
誰も悪くないのにね。

そんな真魚や陽菜の話を
聞いた父親は、陽菜を
自分に重ねて見ていた。

たいようのいえ11-2

「子供のわがままなんて
嬉しいものなんだよ。」

「自分のせいで死んだなんて
思ってるって知ったら
死んでも死に切れないだろ。」

真魚に何か言ってあげたらと
言われた父親だったけど、そこで
話をしにいったのは陽菜の所だった。

自分と似ているって思ったから、
真魚に上手く出来ない、伝える
ことを怯えて出来ない思い達を
代わりに陽菜に伝えてるようだ。

真魚父の言葉をきっかけにして、
少しずつ封じ込めていた思いを
表に出し始めた陽菜。似ている
からこそ、気付けた抱える思い。

真魚父、とても優しい目をしてた。
そんなふうに、真魚にもいつか
向き合えるようになればいいと願う。

たいようのいえ11-3

やっと伝えてくれた。
陽菜の本当の心。

良かった、ほんとよかった!!

たいようのいえ11-4

中村家のみんなは、
陽菜がお世話になってる
家に挨拶に行くからと、
本宮家は4人で仙台を
ぶらぶらすることになった。

途中縁日を見つけて、
はしゃぐ結衣ちゃんに
ついていくお義母さん。
すごく怖かったかもしれない
けど、お父さんは真魚と一緒に
縁日を回ろうとしてくれた。

気まずい感じではあったけど
少しずつ、変わっていく。

射的が上手く出来ない真魚に
お父さんがちょんまめを
とってくれた。そのあとは
2人で金魚すくいをして、
今度はお父さんが中々上手く
出来なくてやっと取れた時…

「とれたぞ!!
見たか真魚!!」

言った後に、2人でフリーズ
してしまっていたけれどもw

それをきっかけにか、2人は
抱えていた思いをぽつりぽつり
と話しだした。そして…

「寂しいと思ったことは
何度もあるけど、恨んだ
ことは一度もない。」

お互いの抱えていた思い。
不安、後悔…ちゃんと
向き合ってみれば簡単で…

もう、大丈夫かな?
なんだか、やっと!!って
思ったら涙が出てきた。

たいようのいえ11-5

良かった‥
仙台旅行で、真魚と真魚父。
大樹・基と陽菜。それぞれに
目的…というか目標があった
けど、結果的にどちらも
ちゃんと心がつながった。

ほんと、良かったよぉ…(号泣)

たいようのいえ11-6

少しさみしい気持ちを感じつつ、
真魚は本宮家に帰っていった。

「おかえり。」

あのお父さんが、笑顔で
真魚を迎えてくれた。まだ
ギクシャクするし、気まずい
空気が直るには時間がかかる
かもしれないけれど、それ
でも少しずつ良くなっていく。

お義母さんに教えてもらって
作ったトマトスープ。1人で
作った時はさすがに食べて
貰えなかったけれど、今度は
食べてくれて、お義母さんと
結衣ちゃんもいる温かい家。

きっとそのうち真魚とお父さん
も自然に笑い合えるようになる。
そんなふうに思えた。良かった。

~ひとこと~

とても良いお話だった。
でも、そう簡単に順調なまま
終わることはないのかもです。

悪い方から言うと…
真魚の母親(not義母)が
突然会いに来てしまう…

そんな所で11巻終わってるんです。
もう、いろいろ恐怖しかない。
このお話で、真魚母だけは苦手…

良い方を言うと…
真魚が家に帰ったら、基から
話があるって言ってたんです。
大体内容は予想つくでしょう。
その話をすべく、デートです。
出かけようとした所で、母に
遭遇してしまうのですが…

12巻に恐怖しかない。
でも、今更母が何を思って
現れたのか怖いけれど、きっと
乗り越えなきゃいけないんだろう。

真魚、負けないで、頑張れ!!