僕等がいた 第9巻

著:小畑友紀 先生

僕等がいた9-1

東京に来て4年。
矢野と再会しているはずが
消息不明…。ほんと、何が…。

東京にいると思われていた
山本さんは北海道に帰ってるし、
いろいろ…どーなってんだ一体。

矢野…どこに行ったんだよ…。

僕等がいた9-2

「オレと一緒に住もう。」

竹内くん、ずっと、ほんとに
ずっと待っててくれたんだね…。

矢野は、どこで何をしているか
わからない。そばには、こんなに
優しくて誠実で、素敵な人。

それでも、矢野を思って
しまうのはどうしてだろう…。

結局、断ってしまったんだ。

竹内くんは矢野と近すぎる。
一緒にいたらどうしたって
矢野を思い出してしまう。

竹内くんはそれでもいいと言う
けれど、どこまでも優しい、ほんと
素敵な人な彼に、そんな残酷な
思いはさせたくなかったんだろう。

矢野はいない。ナナはフラレた
のかな?何かあったのかな?理由
なんてわからない、けど今ここに
いるはずだった矢野はいない。

そんなこと分かっていても、矢野
との約束があるから、と他の人に
目を向けることを拒んでしまう。

もう裏切るようなことは
絶対したくない、と。

周りから見たら、馬鹿な女、盲目、
だなんて思われるのかもしれない。

けど、それでも、信じて
待っていたいんだよね…。

僕等がいた9-3

「ただ、時が、流れて
しまっただけなんだよ。」

そうだよね、ナナは、何だかんだ
過去から抜けだせずに今を生きれて
いなかったのかもしれないね。

過去は変わらないけど、今だって
後になって変えることの出来ない
大切な時間なんだものね…。

竹内くんはそれを教えてくれた。

まるで、過去にとらわれて
上手く動けなくなっていた
あの頃の矢野みたいだね…。

竹内くんは、ほんと変わってない。
あの頃のまま、大人になった。
そんな彼が支えてくれたら、
ナナは前を向いて歩けるかな?

そして、やっと決意した。
矢野からの大事なメール達を
削除して、矢野を思い出にして。

ナナは竹内くんの所に行った。
どうなるのかな、本当にこれで
良かったのか…正しい答えなんて
わからないよね、やってみなきゃ。

矢野はいない、今のこの決断が
間違いなんて誰も言わない。
ナナが気持ちに決着つけて
決めたことなら、きっと
みんな認めてくれるだろう。

幸せに…なれるのかな?
矢野もどこかで、幸せに
なれていたらいいな…。

僕等がいた9-4

「…3年前の夏、あいつに会った」

竹内くんに突然告げられた事実。
同じ頃、ナナの実家にも、連絡が
入っていたことが分かって…。

きっと、何かあったんだ…。

何よ、高橋を頼むって…。
何があったんだよ…。

僕等がいた9-5

高校3年の頃…こう
やって、まだずっと連絡を
とっていたナナと矢野。

離れてたって、お互い
好きで、大切で、何も変わって
いないように思えた。

こんなに強く思いがあるなら
大丈夫だって信じてたけど、
実際離れてみたら喪失感とか
半端なくて、自身なくなった。

ナナもそうだったかもしれない。
それでも、2人とも、自分を
言い聞かせるようにして
頑張ってたんじゃないかな?

~ひとこと~

大学生になって、なんとか
就職先も決まったナナちゃん。

矢野のことは全く分からず、
現実も受け入れられてなかった
彼女のもとに、少しずつだけど
知らなかった矢野の情報が…。

就職した先で知り合った、
千見寺亜希子 通称アキちゃん。

僕等がいた9-おまけ

彼女は、矢野が転校した高校に
いた子だった…また、彼女繋がりで
矢野のことを知るかもしれない。

しばらくは、数年前の矢野の話に
なるのかもしれないですね。
早く続き…気になる!!では次巻で!!