ぴんとこな 第12巻

著:嶋木あこ 先生

ぴんとこな12-1

「蝶の道行」という演目で恭之助と
恵太郎がコンビを組むことになった。
最初は不安要素ばかりだった2人だが
舞台当日までにたくさん稽古をして
ちゃんと形にしてきたようだった。

その舞台の情報を聞いたヒロキ。
まだ例の喧嘩から話せないまま。
ヒロキに関しては完璧に嫌われたと
思い込んでしまっているようだった。

もういいんだ…そう自分に思い込ませ
用としているようにも思えたけど、
行動は言動より正直らしかった。

わざわざ前売り券を買い、妙な変装
までしてその舞台を見に来たのだ。

西田屋と米駒屋は昔から仲が悪い。
その原因は完二郎さんらしいけど。

それもあって余計に隠れて
行動してるのかもしれないw

喧嘩したって、他にもっと優先
したいと感じることがあったって。
心の奥底で互いを追いかけ続ける
2人だから、今があるんだろう。

このまま、喧嘩をしたまま
なんて、それは嫌だな…。

ぴんとこな12-2

その日の舞台は無事終了した。

踊りのレベルを恭之助に合わせ
たりと恵太郎がいろいろフォロー
してくれたこともあり、恭之助と
恵太郎のコンビ初舞台は大成功。

舞台を終えた恵太郎は、突然
恭之助にこんなことを言った。

恭之助はなんと答えたんだろう。
それが判るのは、まだ先の話。

ぴんとこな12-3

「入籍をきっかけにおまえには
澤山家の名前をと考えている。」


「でおまえの新しい名前だが、
”琳史郎(りんしろう)”に決めたから。」

ある時、師匠から襲名の話をされる。
その名は、澤山家直径の御曹司が
青年期に代々継承してきた名前。
将来は確実にトップへ辿り着ける
名前らしい。そんな嬉しい知らせで
ヒロキも少々舞い上がっていた。

浮気相手とは相変わらず関係を
持ち続けている…こんなんで、
優奈がいくら何も言えなくても
いつかばれるんじゃないだろうか。

頭はいいが、そこまで器用な人
ではない気がするからね、ほんと。
ヒロキの頭の中はいつも恭之助
ただ1人しかいないんだよなぁ。

ぴんとこな12-4

襲名の話をもらって少し
した時、突然家に呼ばれる。

何事かと来てみると、優奈が
妊娠していたなんていう。

ヒロキは優奈に長い間触れて
すらいない…相手は確実に梢六だ。

優奈からしたら浮気してること事態
気付かれていないと思ってたようだし
もうテンパり具合素晴らしいよねw

(この女何やってくれてんだよ!!)

そんなヒロキのの視線の先には、1人
ガクガクと冷や汗をかいて震える優奈。

さあさあ、ややこしいことに。
この話、きっと梢六の所に言って
話そうとしてたんだと思う、優奈。
でも言えなかったんだよね。

あ~、どうなることやら。

ぴんとこな12-5

浮気の相手…その正体は少し前から
出来た一弥の付き人・山本さんの
一言で梢六であることがバレる。

山本さん、優奈が妊娠のことを
話そうと梢六と会っていた時の
2人の様子を偶然見かけていた。

(梢六=田辺とは、養成所の
頃からの友人な山本さん。)

今まで大切なものをたくさん
犠牲にして歌舞伎を、恭之助
を追いかけ続けてきた。そして
襲名を目前とした大事な時期に
そんな事実を知ってしまった。

どうしたらいいのかと混乱して
しまい稽古にも身が入らない状態。

だがそんな時、話を聞いて欲しい
と恭之助の家の近くまで来ていた
ヒロキが見たのは、河村とあやめの
幸せそうな光景…決断する他ない。

そう思ったんだろう。優奈が浮気を
しているとわかった時から、彼女に
対する愛情はなく、むしろ汚いと
感じてしまったいた。それでも名を
貰うため、歌舞伎役者としての座を
確立させるために出した結論だった。

こんな状態になってヒロキにどう
したらいい?なんて答えを求めた
優奈も余程バカなのだろうと思う
が、色々悲惨すぎるんだけど~!!

ぴんとこな12-6

小向井さんが事故にあった。それ
もかなりひどい状態に思える。

そんな状態で意識朦朧としている
せいだったんだろうか、何かに
悩んでいる様子の息子に助けを…
そう思って河村樹藤(河村の祖父)
との秘密ごと…墓場まで持ってくと
言っていた秘密を明かそうとした。

ヒロキが孫なんだと思ってた。
でも小向井さんの本当の孫は
田辺樹生=梢六だったんだと。

小向井さんの話は山本さんにも
聞こえていた。彼は彼女が梢六の
祖母だと知っていたようで、すぐ
梢六に伝えようとするも、ヒロキに
口止め…上手く言いくるめられて、
伝えるか否か悩みだしてしまう。

この頃、優奈は梢六と電話中。
父親にこれ以上ダメな子と思われる
ことを恐れ、ヒロキに言われた通り
従うことを決めたようだった。

だから、ヒロキとの子供を妊娠
したと、梢六には伝えたんだ。

あ~、どうなるんだこれ。

~ひとこと~

めっちゃややこしいことになった。
小向井さん梢六のばあちゃんかい。

まあ、ちょいちょい電話で孫と
話す様な描写はあって、そこでは
優しい孫だ…とか言ってて今のヒロキ
がそんなふうに接する人がいるのか
とか全然想像できなくて違和感は
確かにあったんだけど、まさか
全然別モンだったなんて…あぁああ←

ヒロキは決断していた。でも
少々状況が変わるきっかけを
知ってしまった…さてねぇ。
どうするんだろうか。