ぴんとこな 第3巻

著:嶋木あこ 先生

ぴんとこな3-1

1巻の最後の続きになりますが、
花を送っていたのが河村だと
いうことも分かって、その後も
ヒロくんからの連絡はない。

そんな状態で、一見気丈に
振る舞っていたあやめにも
限界が来たらしく…倒れた。

少しは頼れとでも言いたそうな
河村に対してこんな言葉を残して。

「河村くんには甘えられません。
優しくしないでください。」

そう言って最後に口に出した
のはヒロくんの名前だった。

でも、そんなあやめを心配して
家まで送ったり医者を読んだり、
世話を焼くようになった河村。

行ってみればあやめの住所は
おんぼろアパートで独り暮らし。
保険証もないとか言ってるし…
本当に金がないんだろうな。

そんなあやめが倒れた。
代わりにバイトに出たり、
学校が終わればあやめの
様子を見に家に行ったり。

真っ直ぐすぎる愛だね…もう。

「頑張れば想いは伝わるさ。」

そんなことを言ってた河村。
ほんと、あやめに対して尽くし
ながら歌舞伎も精一杯頑張ってる
ように思える。…応援したくなる。

まあ、あやめと出会う以前まで
いつも一緒にいた友人春彦から
するとあやめの存在は気に食わない
みたいではあるんだけれどもww

想い、届くといいな。
ヒロくんには悪いけど。
これ以上お互い苦しんだり
悩んだりするくらいなら、
きっと今の河村ならあやめを
笑顔にしてくれると思うんだ。

ぴんとこな3-2

あやめの部屋に寄ってから、
出る時に鍵を閉め忘れたと
部屋に戻ると話し声がする。

そこにいたのはまさかのヒロくん。
あやめに会いに学校まで来ていたのを
春彦が見つけて、おそらく事情を話した
んだろうな。それで部屋まで来たんだ。

今はちょうど優奈は修学旅行か
何かで傍にいない…そのタイミングで
やっと会いに来たってことだろう。

でも、こんなのあんまりだろう。

きっと河村はこの場に踏み
込んでも良かったと思うよ。

でもあやめがヒロくんのことを大好き
なのを知ってて、ヒロくんもあやめを
好きなのを知ってるから、踏み込む
ことができなかったのかもしれない。

河村は玄関に鍵を置き捨てて
その場を立ち去ってしまった。

ぴんとこな3-3

ヒロくんとあやめの様子を見て
しまったあの日から、河村は
歌舞伎へのやる気を喪失した。

あやめのことも避けるように
なってしまう…でも、ふとした
きっかけで、あやめと話すことに
なって、そうした時に自分の中で
歌舞伎という存在が大きいことに
気付く…ヒロキに追いつきたいと
言う気持ちも、きっとあやめの
こともあるだろうがそれ以前に
河村が歌舞伎を好きだからだろう。

この時は、キス未遂でした。
キスしようとした、でもそんな
ときまで頭の中は歌舞伎のこと。
それが河村を立ち止まらせた。

河村はヒロキを越えたい。
ヒロキはきっと全力の河村を
越えられるようになりたい。

やっと、2人が同じスタート
地点に立てた気がした。

頑張れ、ふたりとも。

ぴんとこな3-4

あやめと別れてから大急ぎで
向かった稽古場…そこで河村は
ヒロキに踊りの教えを請う。

すごく不本意だったろうけど、
それでも本気で歌舞伎と向き合う
覚悟をしたからこそ、出せた
結論だったんじゃないだろうか。

ヒロキの稽古はとてつもなく
厳しいwそれでも文句を言い
ながらも稽古や体力づくりを
し続けた河村は順調に成長。

きっと、昔ヒロくんが憧れた
恭之助が戻ってくる、更なる
成長を遂げて帰ってくる。

ぴんとこな3-5

今までのテキトーな演技への
反省、迷惑をかけてきた人達
への詫びの思いもあっただろう。

この公演でケジメをつける。
怖い…と感じてしまいながらも
その決心は固いようだった。

この公園には、あやめと春彦も
来ていた。仲の悪かった2人
だけど、腹を割って話したら
春彦にもちゃんと伝わったらしい。

やっぱり、河村を取られちゃって
拗ねてるだけみたいだったからねw

今までの成果もあり、恭之助の
演技は演目が進めば進むほど
観客を盛り上げていった。

最後の方、練習でもよくミスって
しまっていた部分…やはりミス…!?
ヒロキが合わせてくれていたのだ。

それはヒロキだけではなかった。

ようやく思い知る。一緒に公演を
してきてくれたみんなの温かさ。

ようやく気付いて、後悔して
反省して、そして感謝して…。
ここに木嶋屋・恭之助復活!!

最高の笑顔を見せた河村だった。
すべての観客が釘付けになる。
それだけの、オーラがあった。

公演は大成功。ただ1人、ヒロくん
だけは自分の演技に華が足りない
…と苦しい表情を見せていたけれど。

ぴんとこな3-6

「俺はこの先、一生キミ以外の
女のコを好きになることはない。」

無事歌舞伎の公演を終えて、
あやめの前に現れた河村は、
突然そんなことをいい出した。

断ったはず…そう伝えようとする
あやめを振り切って思いを告げる。

言い逃げ…w
今まで、わりと何をされても、
キスをされそうになったときで
さえ微動打にしなかったあやめ。

今回は顔を真っ赤にしていた。
河村の気持ちが少しは届いた?

ぴんとこな3-7

最近優奈は、ヒロくんの様子が
どこかおかしい…というより、
ヒロくんが自分から離れて行き
そうな恐怖を感じていたようだ。

そんな中でのこの行動…怖っ。
おっそろしい女にしか見えん←
一体何を企んでいるのか。

~ひとこと~

はい~!!3巻でした!!
ほんとおもしろかった!!

ヒロくんの行動にはほんと
ヒヤヒヤさせられることも
多いんですけど、それでも
恭之助と一弥が手を取り合って
あの公演が出来たと思ううと、
ちょっと泣きそうになったw

さて…まだまだ問題は山積み
かもしれませんが、順調に
思えたお話に大きな陰りが…

優奈です。
どうなるんでしょう。
このわがままお嬢さん、
私すごく苦手なんですが…←