著:河内遙 先生

結婚して、しばらくして
相変わらず呼び名も定まらぬ
状態で、相変わらずな日常。
そんな中でも葉月くんは
いろいろ考えていることが
あったという。緑のビジョン。
最初は、六花ちゃん目的で
少しでも近づきたくて花屋に
バイトできた彼だったけれど、
いつの間にかこんなふうに
考えるようになっていたんだ。
ほんと、島尾くんの意志とか
思いとか、なんだかそういう
のに影響されてるみたいだ。
こんなふうになって今更
思うのは、島尾くんの存在が
唯一葉月くんにだけ見えたのは、
もしかしたら全ては六花ちゃん
が幸せになるための必然な
出来事だったのかもなんて…。
そうだったら、六花ちゃんを
想う2人の気持ちが原因なわけで
おかげで今幸せそうなわけで。
なんて、そうだったらいいな
っていうだけの話ですけどw

六花ちゃんのお腹の子が、
もう直生まれるって頃…
勢い余って未来の父親がポーン
と(車の前に)飛び出したって…。
全治1ヶ月、足の骨折で済んだ
けど、力仕事するには大変で
助っ人として来てくれたのが
森田くん。この黒髪メガネ
の彼は、島尾くんの同級生で
腐れ縁だという。番外編で
いきなり出てきたキャラです。
そんな森田くんは、昔から
島尾くんのお見舞いとか
よく行ってて、その時に
ミホさんに会って恋をした。
ずーっと好きだったんだろう。
告白もしていたようです。
そんな彼らの昔話はこの後
いろいろ描かれていますが、
何も明かされないままに
いきなり保留のプロポーズとか
言い出してちょいびっくりだよw
六花ちゃんの子が生まれると
連絡をもらって病院に向かおう
とする葉月くんを送ってく
ように言うミホさん…こんな
条件つけて、この後本当に
プロポーズを受けたのかは謎w

こんな話の先、六花ちゃんが
ケータリングカーを買いたい
なんて言い出した…島尾くんの
かつての案だったらしい。
島尾くんが入院していた頃、
旅番組なんかを見ながら
いつか行こうって当たり前の
ように六花ちゃんは言ってた。
結局彼が生きている間に一緒に
行くことは出来なかったけれど…

「海外での散骨はちょっと調べた
感じ簡単じゃなさそうなんで、
撒く場所の下見にとりあえず
あの人も連れてけばいい。」
ケータリングカーを買いたいという
六花ちゃんに総提案した葉月くん。
島尾くんの骨のカケラと一緒に、
いろんな所を旅できるって。
こういう所、葉月くんって
やっぱりすごいって思う。
六花ちゃんも、六花ちゃんの思いも
すごく大切にしてくれてるんだもの。

初めて葉月くんに認識された時、
3年ぶりに他人に認識されて、その
視線に妙に浮足立ってしまった
自分を少し悔しく思ったのだとか。
でも彼が六花ちゃんを好きで、
こういうやつで…知れば知るほど
どうしようもない気持ちになって。
もし、こんなライバルみたいな
存在でなければ、確かに島尾くんは
素直に喜べたのかもしれないけど、
逆にそんな人なら見えることも
なかったんじゃないかなー…なんて。

島尾くんが六花ちゃんと知り合って
から、一緒にいるようになって、
好きになってから、少しでも多く
彼女のために遺していきたい。
そうやって作り上げたのがこの庭で、
死んで尚、彼女を愛し続けている
彼の写身のように狂い咲く花々。
ほんと、葉月くんからしたら
憎たらしい限りかもしれないw
けど、それほどまでに愛されて
逆に六花ちゃんも同じように
思っていて、きっといろいろと
後悔はたくさんあったろうけど
島尾くん、幸せだったろうな。
葉月くんに会って、そのおかげで
心残りも大分減っただろうしね。
~ひとこと~
番外編では、島尾家
(ミホさん・島尾くん)
の昔の話、島尾くんの
同級生でずっとミホさんを
好きだった森田くんの話。
結婚してからの六花ちゃん
と葉月くんの話。
島尾くんの初恋の話。
島尾くんと六花ちゃんの
出会い、馴れ初めの話。
ずっと病気と戦ってきた
島尾くんの話…
そんな感じが中心でした。
浮遊霊になって、誰からも
認識してもらえなかった
島尾くんが初めて葉月くんに
認識されるまでの話とかも。
なんか、とても不思議だけれど、
心が温まる話が多かったです。
その中のごく一部しか
ご紹介できていませんが、
少しでも良さが伝われば
いいなと思います。