著:河内遙 先生

店長からしたら、彼は葉月くん
でしかないのだろうけど…
実際言葉を尽くしてくれてた
のは葉月くんで、背中を向けた
のは島尾くんだったりする…。
ややこしいことになっている。
でもこの状況、もう、ほんと
あとは店長の気持ち次第。
思ってくれた人を、言い訳
して傷つけてしまったと
後悔したのなら、あとは
誠実に向き合うしかないよ。
…こんなことどこかでも言ったなw

決心を決めたらしい。
少し自分のことを話す店長。
島尾くんが初恋で、今まで
ちゃんと付き合ったといえる
人は島尾くんだけで、だから
今更思ってくれる人がいるとか
考えもしなかったことで…
きっと今の状況が嬉しいって
思ってる反面、気持ちが全然
追いつかなかったんだろうね。
その言葉、中身が島尾くんの
葉月くんじゃなくってちゃんと
葉月くんに聞かせたかったな。

彼女の言葉を聞いて、
気持ちを聞いて…
そこで何か返事をする
こともなく遠出に誘った。
普通にデートして宿に
泊まって…やること
やったのかもしれん。
店長が朝起きると、そこに
葉月くんはいなくてメモが。

…嫁だもの、字体で
わかっちゃうものかもね。
篤って書きかけてるし…
あと、メモの文体とか。
勝手に帰って、こんなヘマ
までして…島尾くんは一体
何をしでかす気なのか…。
ただただ、今の状況を
嬉しく思う反面どうしようも
なく虚しく感じているから…
終わらせようとしてるのかな。
自分の後悔、残したもの。
全て終わらす気なのかな…

葉月くんからは全く連絡が
なくて、仕方ないから店に
戻った店長。そこには、一面
アレンジされた花が置いてあった。
昔島尾くんが作ってくれた
花のアレンジと同じもの。
いきなりこんなの、意味が
わからないよね。ここにいた
のはきっと葉月くんなのに、
まるで今は亡き、島尾くんが
ここにいたかのようになってる。
その上、島尾くんの持ち物が一式
なくなっていることに気がつく。
葉月くんだろうと考えて電話を
かけるも、何も答えてくれぬ
まま切られてしまい…店長は
葉月くんの見た目をした彼を
探しに行くことにしました。
こんなにあてもなく
歩くのははじめてだ
好きな男がたしかに
いるのに それが誰だが
わからないなんて
こんな無責任な
片想いってないわ
こんな思いを抱えながら。

店長が向かった先は、島尾くんと
最後に行ったという場所で、
そこには、葉月くんの見た目を
した島尾くん…しばらく悩んだ末、
島尾くん?って尋ねた店長に対し
彼は…変な走り方で逃げてった。
この走り方、島尾くんと同じ。
さすがに彼は島尾くんだって
店長にもわかったんだろうな。
全部捨ててって言っても全部
遺品を大事にとっててくれて、
それを全て処分しようとしてる。
多分今の島尾くんの行動はそれ。
それでいろいろ気持ち整理して
成仏しようとしてるような…
多分そうなんだろうなと思う。
きっとこんな現実、本気で謎
でしかないと思うけれど…
もう何をどう見ても島尾くんで
認めたらきっといろんな疑問が
綺麗に答えに繋がるんだろう。
~ひとこと~
まだ3巻ですが、本気で
不思議な世界観です。
葉月くんは絵本の世界に
閉じ込められてしまっていて
なんだか、ひたすら迷子だし、
けど現実の島尾くんの行動で
変化が起きている様子も…
1番可哀想なのは六花ちゃんだ。
早く、自分が好きになった人は
誰なのか、今目の前にいる彼は
何者なのか…ちゃんと理解した
上で彼への思いを、今度こそ
ちゃんと葉月くんに伝えられる
ようになりますように…