君に届け 第24巻

著:椎名軽穂 先生

君に届け24-1

2人の関係は終わってしまった
けれど、結果的には良かった
ことなのかもしれないと思った。

あやねに乗っかりっぱなしで
自分の意志で将来を決めようと
してこなかった健人が、自分で
ちゃんと考えて決めたこと。

きっとまだお互いに気まずい
とか申し訳ないとか?いろいろ
複雑な思いは残ったままだろう。

それでも、こうやってお互いに
普通に接しようとしてるのは、
2人の強さで、優しさなんだろう。

2人も、幸せになってほしい。
2人も、すごく良い子なんだもの。

君に届け24-2

『未来が近づくっていうことは
今が終わるってことなんだ』

あの、2人の告白、ようやく
思いが届いた学校祭の日から
もうじき1年。たった1年なのに
ほんといろいろあった1年だった。

自分の中ですごく大切に思っていた
こと達は、過去になってしまう。
爽子は寂しくなったんだろうね。

今までずっと今を生きていたと
いう爽子が、過去を思うってのは、
それくらい、とても大切な気持ちが
たくさん生まれた時間だってこと。

過去か…思い出になって、それを
糧にこれから先も頑張っている。
そういうのじゃダメなんだろうか。

高校の3年間なんて、卒業して
しまえばほんとあっという間の
時間に感じてしまうものだけど、
それを寂しく思う暇なんてなく
新しい今日がやってきてしまう。

そこにあるのは、過去だと
感じたものたちの上で成り立つ
今の自分なわけで、人との関係
なわけで…寂しい気持ちはある。
けど…複雑な気持ちです。

ごめんなさい、自分で
言ってて何がいいたいのか
わからなくなってきた…(汗)

君に届け24-3

「せっかくだから楽しんどけよ。
最後の学祭なんだからよ。」

「おまえはさ、年のわりに
器用は方だよ。それ、おまえ
の長所だよ。自信持てよ。」

学校祭当日。
クラスでやるお化け屋敷の準備
でみんなのメイクをするあやね。
そんな時間も惜しくて、
勉強したいって焦るあやね。

そんな彼女にピンが言った言葉。
そのあと、リラックスさせる
ためとか言って耳元で大声…w

あやねはその声にびっくりした
だけだと思ってるのかもだけど
ピンが伝えてくれる言葉が
素直に嬉しかったんだろうな。

こうやって見てると、多分
本人短くだけど、あやねは
ピンに惹かれてるのかもと思う。

今はまだいい。
じっくり自分と向き合って、
進路と向き合ってく時間。

どんな結果になっても、
必死に頑張った後には
自ずと答えは出るだろう。

あやねはこの先どうなるか。
一先ず今は最後の学校祭を
精一杯楽しんでくれたらいい。

君に届け24-4

学校祭当日の爽子は、お客さん
を驚かせるんだと気合を入れて
お客さんを追って走り回っていた。

それで走り過ぎて、中々クラスに
戻れずにいた爽子を心配して探しに
きた風早だったのだけれど…

怖くなったのかもしれないね。
自分たちの進路のことを考えて。
風早は、爽子が自分とは違う大学
を目指してるんだと思っていて、
卒業したら遠く離れてしまうんだと
そう思い込んでしまっていて…

それと重ねてしまったんじゃ
ないかと、勝手ながら思った。

爽子は、そんなことは言わない。
けど爽子の学力なら風早と同じ
大学は楽勝で、それでも一生懸命
塾に通って勉強する姿はきっと
別の所を目指しているようにしか
見えなかったのかもしれないね。

…お互い、ちゃんと話をしないと
どんどんギクシャクしちゃいそう。

君に届け24-5

「あたしの夢はかわったよ」

学校祭2日目。
化装パレード?の爽子達の
クラス衣装は将来の自分。
そんな感じのコンセプト。

ちづが着てきたのは、龍の
とこのラーメン屋の服装。

ちづの夢、最初に言ってた
お嫁さんは徹のだったろう。

けど変わった。今は龍中心。
変わったけど、変わらない。
お嫁さんもラーメン屋も。
もしかしたらずーっと昔から
龍のそばにいたいって思いは
何一つ変わらなかったのかも。

まだ龍を素直に応援できない
ちづだけど、この2人はきっと
この先何があっても、遠く
離れてしまうことがあっても
大丈夫なくらい強い絆が
あると思う、寂しいけどね。

それくらい、お互いが大事。
そういう2人だと思うんです。

君に届け24-6

いつも疲れている感じの
風早を心配して、こう提案
した爽子だったのだけれど、
それに対して帰ってきたのは
思いもよらない返事だった。

「いいよ。教育大決めたん
でしょ。勉強頑張ってるもん
朝会うのは大変でしょ?」

否定しようにも、動揺して
上手く伝えることが出来ず…

「ちがうの?…でもずっと思ってた。
黒沼は本当は行きたいんじゃ
ないかって、本当にちがう?」

そう言われて、すぐに違うって
答えることが出来なかった爽子。

朝会うのをやめるって提案は
ただただ風早を心配してのこと
だったのに、風早はそれとは全く
違うふうに受け取ってしまった。

爽子、教育大のことはきっと
ずっと悩んでるんだろうとは思う。
でもそれと同じくらい、風早と
一緒にいたいって気持ちが強い
から、決められないんだろう。

風早と離れたくないから、
同じ大学に行くと決めたけど、
教育大も諦めきれなくて…
だから勉強もものすごく
頑張っている…きっと今は
そんな状況なんだろうね。

「風早くんと…離れるなんて
考えて…なかったのに……」

これは爽子の本心だったろう。

けど風早は教育大に行くのが
本当の望だって信じきっていて
…爽子にはまだ考える時間が
少し必要なんだろうなと思った。

爽子は、風早は…
この先どうするんだろう。

~ひとこと~

24巻でした。
なんかすごく複雑というか
苦しい終わり方しました。

あやねと健人は、いい方向に
進んでいるなって思います。
龍はいつだって揺るぎないねw

ちづ、ちゃんと後悔しない
答えを見つけられるといい。
応援したいのに応援できない。
そのままじゃ、苦しいだけだ。

爽子と風早は…自分達の本音で
思い切りぶつかってみないと、
このままじゃ絶対ダメだ。

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