君に届け 第22巻

著:椎名軽穂 先生

君に届け22-1

千鶴の誕生日。
龍は最近野球をすごい
頑張ってて、会うことも
大分減ってしまっていた。

そんな時に、おめでとう
だけ言いに来てくれた龍。
そんな龍に対して、今まで
ならずっと応援してきた。

けど、頑張って勝ったら、
龍は大学へ行ってしまう。
遠くに行ってしまうって
思ったら耐えられなかった
んだろうなって、だから
言えなかったんだよね。

「行くなよ」って、応援する
ことなんて出来なかった。

君に届け22-2

「すきなのか?
俺のこと、すきなのか?」

「……すきだよバカ!!」

行くなよ、応援できないって
めちゃくちゃ言ってしまった
後ハッとして取り繕うように
「うそだよ…行けよ!」なんて
行ったけどポロポロと流れ
続けた涙は止まらなかった。

付き合うとか付き合わないとか
そういう言葉はないけれど、
付き合うんだろうな、この2人。

けど、ちづは龍への思いに、
背中を押すことすら出来ない
自分を最悪だって感じてる。

大好きだから、大事だから、
絆が強すぎるから、余計に
寂しく感じてしまうのかもな。

嬉しいことのようで、悲しい。

君に届け22-3

D教育大に行くくるみ。

大学に関してはまだ悩んで
いるけど、教師になりたくて
一生懸命勉強する爽子。

ケントと同じ大学の推薦が
通りそうって状態で、曖昧な
思いで塾に通い続けるあやね。
自信がないから、無難な所で
止まってしまっているあやね。

くるみのこの言葉は、あやねに
どんな感情を芽生えさせたろう。
あやね、頑張ってみてほしい。

だって、やりたいことあるの
に自信の無さから諦めてる
ようにしか見えないから。

君に届け22-4

東京のJ大。あやねの
頭にずっとあった大学。
やりたいことに近い大学。

ケントと付き合うずっと前
から頭にあったんだって。

ケントには、言わなきゃって
かなり勇気を振り絞って言った
けど、結果ケントに傷ついた顔
をさせてしまうことになった。

それで、言ってみただけなの、
札幌でいいのと取り繕ったけど、
あやねの中でほんとにやりたい
ことは決まってたんだろうな。

君に届け22-5

ケントにあやねのことを相談された。
それに対して風早はこう答えた。

「『行くなよ!』…って言いた
かったら言えばいい。それで
決めんのは結局矢野だよ。でも
言わないって決めたら言うな。」

この言葉は、自分に向けての
言葉でもあったのかもしれない。
爽子がどんな選択をしようと、
自分は応援してやるんだって
ずっと決めてたのかもしれない。

風早は、ほんとに強いな。
ほんとにほんとに大事なんだな。

君に届け22-6

爽子も風早も、お互いに
大学進学のために勉強。
爽子は塾にも通ってるし
風早は家のこともあるし、
お互い会える時間はかなり
減ってしまっていて、それ
でもそういう時間がほしい
とお互いの願いから、まだ
誰も登校していない早い
時間に学校で会おうって
そんな約束をした2人。

とてもとても、大切な時間
になったけれど、明らかに
無理をさせてしまってるな
と感じる状態で…

本当にこんなんでいいのか
って悩みだしちゃうのかな。
お互いがお互いを思うから
こそ、心配するからこそ
すれ違うことも出てくる
かもしれないな、この先。

~ひとこと~

みんなそれぞれ、違う
ことを考えて悩んでる。
頑張ってる。これから
どうなるんでしょうね。

不安が大きいよ。
恋と自分の将来。
難しいところだよね。

恋愛を優先して後悔
してる私には何も言えんw