神風怪盗ジャンヌ 第5巻

著:種村有菜 先生

神風怪盗ジャンヌ5-1

本当のことを話すと言って2人
で話せる時間を作った稚空。

「俺が守る…ずっと…ずっと
まろんを守るから――…俺の
ために怪盗をやめてくれ…。」

そんな稚空の言葉に、1人ぼっちの
夜から救ってくれたフィンを裏切る
ことが出来ないから今は稚空の気持ち
にも応えられないと答えたまろん。

でもそんなまろんに稚空が告げた
言葉は、きっと今のまろんには
何よりも残酷な言葉だったろう。

「…そのフィンが君を
裏切っていると知ってもか?」

「フィンこそ、
魔王の手先なんだ。」

信じられなくて、そこからフィンの
元へ逃げ帰ったまろんだったけど、
信じられなかった嫌な話は事実
なんだと知ることになってしまう。

神風怪盗ジャンヌ5-2

「フィン…あなた…
悪魔だったの…?」

「ちがうわ、堕天使。堕天使
フィン・フィッシュ。」

フィンがやってきた真の目的…
それはジャンヌ・ダルクの生まれ
変わりであるまろんを傷つけること。

「心を痛めつけ、純粋さを
奪えばその娘の持つ神の力は
消え2度と生まれ変わること
叶わん。神の息も絶えよう。」

魔王のそんな企みの元、フィンは送り
込まれた。その上、ずっと思い続けた
両親は、魔王に操られていたという…。

神風怪盗ジャンヌ5-3

天使とはそういうものらしい。
天使とか悪魔とか神とか…

慣れ親しみのない存在ばかり
出てくるお話だけれど、実際
どういう存在とされている者
なのかも全然しらないけれど、
本当にそういう定義で存在
しているのが天使だというなら
それは素晴らしいなって思った。

純粋で真っ直ぐで、温かい。
そんな人ほど世の中生きにくい。
そんな人が天使になれるなら、
それはすごく嬉しい事だろう。

アクセスもきっと、すごく
いい子なんだろうなと思うよ。

神風怪盗ジャンヌ5-4

フィンがまろんの元を去って
しまってから、アクセスは
フィンが今のようになって
しまうまでの話をしてくれた。

準天使になって、聖気を溜める
ために人間界に来ていたフィンは
久ヶ原相模(くがはらさがみ)という
男性に出会う。だがその正体は、
純粋な妹・魚月(なつき)を金の
ために殺したような男だった。

そしてその殺された魚月こそ、
生前のフィンの正体だった。
フィンの聖気を奪おうと、聖気
のつまった髪を切り落とされて…

結果、フィンの強大な力が
溢れて多くの人が亡くなった。

その罪は重く、すべてを無に還す
『消滅の門』をくぐらなければ
いけなくなったフィンを呼び止めた
…それが魔王。フィンは生きる
ために魔王の手をとったという。

きっとフィンはやっぱりいい子で、
でもそんな純粋さ故に大変な事故を
巻き起こしてしまって…生きていく
ためにはそれ以外方法がなくて…
自分の居場所を求めただけだった。

魔王に会ってから、フィンが
まろんに対してしてきたことは
やはりひどいことなんだと思う。

それでも、まろんのつらい時に
かけたフィンの優しい言葉達まで
嘘だったわけではないんじゃない
かなって…フィンにならまろんの
つらさが分かったろうと思うから。

きっとフィンは、
今も居場所を探してる。

神風怪盗ジャンヌ5-5

フィンに裏切られた。
今までのことは嘘だった?

いろいろ、いっきにいろんな
ことが入ってきすぎて全く頭が
追いつかない様子のまろん。

でも1人で大丈夫なんだと無理に
気丈に振る舞って、でもそれは
無理以外の何物でもなくて…

不安定になっていたまろんに、
こんなふうに優しくしてくれた
のは稚空だった。まろんに対して
自分がしてしまったこともある。

だから余計に、もう何があっても
まろんを信じようって思えるよう
になったのかもしれないね。

きっとこれからも不安や寂しさは
たくさん出てきてしまうと思う。
でも稚空がそばにいれば、まろんが
稚空を信じることができればきっと
何とか出来てしまうんじゃないかな?

そう、あってほしいと願う。

神風怪盗ジャンヌ5-6

「ジャンヌになれなくても戦うわ。
確かに私だけにできることはなにも
ないかもしれないけど…がんばる
ことは誰にだってできる。」

フィンが去ってからというもの、
ジャンヌのロザリオは石化して
変身することが出来なくなった。

悪魔が出た時回収に向かうのは
シンドバッド1人になっていた。

そんなある時、突然やって来た
フィンにまろんは提案をされる。

「仲間になれば、またジャンヌ
になれる、一緒に戦える。」

要するに、魔王の下で働け
という誘いだったんだろう。
けど、まろんはしっかり
した表情でそれを断った。

そこまでは良かった。その後、
なら用はないと言ってジャンヌの
ロザリオをマンションのベランダ
から捨てたフィン…まろんはその
ロザリオめがけてベランダから
飛び降りたのだった。…焦ったよ。

それを見たノインが慌てて
まろんの下敷きになるも…

目が覚めた時にまろんがいた
のは、マンションの下ではなく、
ジャンヌ・ダルクの元だった。

おそらく身体はマンションの下、
精神だけ飛ばされたのかしら。

~ひとこと~

最後に描かれていた番外編では
フィンとアクセスの話があった。
アクセスがフィンのどんなとこが
好きなのかっていうお話とかです。

この番外編は個人的にすごく心が
暖かくなりました。今のフィンは
なんだかすごくつらそうな気が
して仕方なかったので…またいつか
フィンがまろんに対して笑顔を
見せられる時が来ればいいのに。

あと2巻で完結です。