著:種村有菜 先生

シンドバッドの思惑とは別に、
フィンが突然言い出した話。
黒天使は魔王の手先…?
そこいらの設定に関しては
よくわからないのだけれど、
とにかくライバルだと名乗り
ジャンヌの邪魔をしている
ことはまあ確かに事実で…。
でもシンドバッドとアクセスの
やり取りを見た感じだと全然
そんな理由の行動には思えない。
…不穏な空気は苦手だぁああ!!←
一先ずシンドバッドよ、そんな表情で
ごまかしても可愛いだけだぞおい。
惚れちまったんだと言ってる顔だぞ。
まあとにかく、今回のことで
ジャンヌのシンドバッドに対する
敵意だけが強まってしまった。

まろん達の新体操の大会で、
同じく新体操をしている
ライバル校に稚空の婚約者
がいることをしったまろん。
そういう存在がちゃんといると
いうことにスネたような態度を
とってしまうまろんだったけど、
稚空はそれを形だけのものだと、
もう既に断っている話なのだと
全力で否定してきたのだった。
「ごめんなさい。余計なこと
なんていって…うそついて…
いつも助けてくれること本当は
…うれしかった、うれしかったよ。」
人を愛するってことに対して
怖がっているようなまおんだけど、
きっと稚空には少しずつだけど
心を開き始めてるんだろうな。
でも、シンドバッドの正体は
稚空…それがバレたらそんな
思い一瞬で消える気がする。

偶然にも、稚空とアクセスが
話している場所を見つける。
フィンやアクセスは普通の
人間には見えないはずだ。
それなのに2人は話してて
…その上稚空はロザリオを
持って…シンドバッドに変身。
あまりに予想外の展開に
頭がついていかなかった
まろんだったけれど…稚空
は一体どうするんだろう。
「言いたいことが
あるんだ!まろん!」
なんとか悪魔を回収し終えて、
シンドバッドはジャンヌを
『まろん』…そう呼んだ。
結局話をしている暇などなく、
その場を立ち去ったジャンヌ。
でも、稚空はシンドバッドで、
ジャンヌの正体がまろんだと
知っていて近づいてきた!?
そんな、最悪な不安が襲う。
シンドバッドは敵。
その正体は稚空なのに。

稚空のことがいろいろわからなく
なってしまったことで、避ける
ような態度をとり続けたまろん
だったけれど、結局話をしたいと
追いかけてくる稚空に捕まる。
「つきあってくれって
いうのはうそだったの?」
否定して欲しくて出た言葉だった。
でも稚空から出た答えは残酷で…
「そうだよ、言うことを
きかせるには好きにならせる
のが一番だと思ったんだ。
怒ってるならなぐっていいぞ。」
確かに最初はそうだったろう…
でも今もそうとは思えないのに、
こんな言い方して、まろんを
泣かせて…あとで自分のことを
最低だと悔やむくらいならもっと
いろいろ言えることはあったろう。

稚空のことなら信じられる
かもしれないなんて思いすら
やっぱりダメだったと失望し、
それからは1人だって何でも
出来るんだと、今まで以上に
笑顔を見せる自分を偽った。
周りにはバレていないのかも
しれないけれど、正直見てて
痛々しくてつらくなってくる。
そんなある時、偶然学校に
来ていた稚空のお父さんが
こんなことを教えてくれた。
まろんの父親、日下部匠。
遊園地建設で有名らしい。
そんな父が、娘の誕生日に
娘と同じ名前の遊園地を
設計していたことを知った。
子を思わない親なんていない。
ほんと、そうあってほしいよね。

ある時、まろんの家に留守電が入る。
それは待ちに待った親からの電話。
でも内容はそんな嬉しいものではない。
「母さんです…実は私達…とうとう
別れることにしました。どちらが
あなたを引きとるかはわからない
けど、あなたの生活は今まで通り
だからそのつもりでね、それじゃ…」
いろいろなことがショックで、
いてもたってもいられなかった
のかもしれないね、まろん。
1人家を飛び出して、両親が
出会ったという思い出の場所へ。
まろんが留守電が原因でいなく
なったことに気付いた稚空は
都や※水無月に声をかけて
まろんの行った先を考える。
– – – – – –
※水無月 大和(みなずき やまと)
まろん達のクラスのクラス委員で、
まろんを好き。シンドバッドを
捕まえようと都と共に行動する。
– – – – – –
場所に目星がついたのは、稚空
がまろんから両親の昔の話を
聞いていたことがきっかけだった。
そんな状況に、稚空一人
をそこに送り出した都。
本当は走って迎えに行きたい
気持ちだってあったかもしれない。
でも大事な大事な友達だからこそ、
考えて稚空だけを送り出したんだ。
都は、本当にいい子なんだよね。
そんなふうに大事に思ってくれる
友達がいるって、まろんにも
気付いて欲しい。1人じゃないって。

稚空が迎えに行った先にはまろん
がいた。泣いてると思ったのに、
まだ強がって、涙を我慢して。
「泣いてるのかと思った。」
「まろんはとても、弱いから…。」
まろんの強がりに気づいて、
隠していた弱さに気付いて、
踏み込んできた稚空にだから
こそ見せることが出来た弱さ
だったのかもしれないね。
「信じることがむずかしいなら
ただ想えばいい。”別れたのは
2人の本心じゃなかった””なに
か理由があったんだ”って…その
想いは勇気になる。君は両親に
愛されていた。でもそれだけじゃ
失くしてしまう、君も愛すんだ。」
稚空はシンドバッドで、
悪魔の手下…倒すべき敵。
そんなふうに思うのに、
稚空の存在に大きく
救われているまろん。
まだいろんなものに立ち向かうのは
恐いかもしれない…それでもまろんは
1人じゃない、きっと立ち向かえる。
~ひとこと~
まろんが帰ってきたことで、
安心した都…まろん本人に
対しては変な悪態を付くが、
そこから離れて涙する都。
「良かった…まろんが元気で…」
そんな涙にやったらドキドキ
している水無月がおりましたw
それとはまた別の所で…
「(だめなの…止まらない
の…すきなの稚空…大キライ
なあなたのこと。)」
いろんなところで少しずつ
心が動き出していきますね。
それはきっと良い変化だろう。
これからまたきっといろんな
試練が出てくるだろうけど…今
少しまろんが笑顔でいられる
時間があってもいいよね。
番外編として、まろんと都が
まだ幼い頃の話が描かれてます。
2人が仲良くなったきっかけです。
話がこれだけ深くなってるのに
まだ2巻ってちょっとすごい…w
まとめるの下手でごめんなさい。