著:目黒あむ 先生

奈緒の話を鬼瀬くんにして
くる二見くん…2人が付き
合ってるの知らなかったのね。
それを聞いて、二見くん一言。
「ますます興味わいてきたかも。」
…大丈夫だよね?なんか発言が
怖い…気がするんだけれど。
悪い奴じゃないよね?
なんかそういう感じの
漫画の読みすぎで少し
違和感あると怖くなるわ。

二見くんを見て、少し疲れてる
ように見えた、と奈緒は言った。
すると、二見くんは話し出す。
「慕ってくれるのだってすごい
嬉しいしそれは全部本音だけど
さ。たまにすごい疲れんの。
ね、けっこう嫌な奴でしょ。」
それに対して、素直な気持ちを
話しただけなんだろうな奈緒。
でもそれを聞いた二見くんは
ボソっとこう言っていた。
「…やばい、完全に落ちた。」
あかん、これあかんやつやぁ!!
二見くんのことはまだよく
分からないしたまに怖いって
思うこともあるけれど…でも
奈緒への気持ちだけはまっすぐ
なものかもなって思えてしまう。
ああ…波乱の予感しかしないよ。

「奈緒ちゃんの頭の中
っていつでも大雅で
いっぱいって感じだよね。」
体育祭の練習で転んだ
奈緒を保健室まで運んで
行ったのは二見くんだった。
駆け寄ろうとした鬼瀬くん
よりも先に二見くんが動き、
追いかけた鬼瀬君は二見くん
の言った言葉を聞いてしまう。
うわぁああああああ、やばい。
なんちゃって…なんて言って
まるで冗談のように去って
いった二見くんだけれど、
あれは本気だったろう…。

奈緒には冗談で済ませて
来た二見くんだったけど、
鬼瀬くんには…宣戦布告?
行動がなんだか怖く思えた
のは、二見くんも彼なりに
必死だったからなのかもと
今では思うようになった。
知れば知るほど、気になって
抜けられなくなっちゃって。
この場は何も言えずに
逃げてしまった鬼瀬くん。
大丈夫かな…。

学校帰りの2人を見て、
様子がおかしいことに
気付いた宗ちゃんは、
鬼瀬くんの話を聞いた。
二見くんのこと。
大事な友達なこと。
何よりも、奈緒が幸せで
いてくれるなら伏見くん
と付き合ったほうがいい
のかもと思ったこと。
それでも…きっと無意識に
口から出たのが本当の気持ち。
「小暮と一緒にいたいっ…」
そんな彼を宥めるように、
落ち着かせるように、
宗ちゃんは話し出す。
宗ちゃんの言葉で、鬼瀬くん
の心の中のモヤモヤした思い
達は少しでも晴れただろうか。
奈緒の気持ち、ちゃんと
思い出してほしい。
気付いてほしい。
そうしたら、そんなに
不安になることもない。
また前みたいに、奈緒と
ちゃんと話せるといいな。

宗ちゃんに話を聞いて
貰って、どうするか決心
した鬼瀬くんは、二見くんを
思いの外可愛くて丁寧な
果たし状で呼び出したw
そこで、殴られたり、友達
辞められたりするかもって
覚悟して言った二見くん。
でも鬼瀬くんから出た言葉は
あまりに予想外な内容で…。でも
鬼瀬くんのこういう真っ直ぐさは
今後余計に二見くんを苦しめる
ことになるかもなって思った。

日々、鬼瀬くんや奈緒を見て、
自分の入り込む隙なんて少しも
ないんだって感じて、ずっと
すごく苦しそうに見えた。
そんな中体育祭当日。
なんちゃってとごまかされても
どうしても二見くんの言葉を
気にしてしまって二見くんを
避け気味だった奈緒に、最初は
本当に冗談だから気にしないで
って言いに行ったのかもしれない。
でも、そう言ったら心底安心
したような顔をした奈緒に、
気持ちを抑えることすらもう
出来ないってなったのかな…。
鬼瀬くんの応援に行こうと
する奈緒を足止めして、
少し震えた声で言った。
もっと早く見つけたかったって。
~ひとこと~
つらいな…つらいよ…。
奈緒はこんないい子で、
鬼瀬くんも聖人君子かって
くらい良い奴で…だから
余計に自分がつらくなる
んじゃないかなって。
本当は、奈緒と鬼瀬くんを
大人しく見守ってほしい。
それでも抑えられないくらい
奈緒を好きになっちゃって、
でもどう頑張っても叶わない
思いを抱えた二見くんは、
どうしたらいいっていうんだ。
つらい…よね。
他にも、三咲くんに
恋の予感…?とかいろいろ
あるんですけど…それは
またそのうちってことで。
この、辛くて仕方ない思い、
いつかなんとかなるのかな。
こんな、少し苦しくなる
お話の最後に、奈緒が幼い
頃のお話がありました。
まさかの…昔会っていた!?
こちら、すごい癒やされました!!