著：石田拓実 先生
与倉の家を訪ねた真奈緒だったが
そこに与倉いなかった。偶然にも
居合わせたデブヒロが、おそらく
冗談で言った発言だったと思う。
「何ならうちで待つ?新聞
紙と水道水なら出すけど?」
彼氏持ちの女の子が、デブヒロとは
いえ一人暮らしの男性の部屋に簡単に
お邪魔してはいけませんわよ～ｗｗ
いつもの調子でおしゃべりを続ける
真奈緒…でも随分と饒舌な真奈緒を
ふと見るとフルーツポンチと間違えて
サングリア(酒)を飲んでおりましたｗ
酔っ払って、それでもなお与倉の話を
延々に続ける真奈緒に対して、また
イラッとしたのかな～デブヒロは。
「こんな簡単に部屋あがりこんで
勝手にそんなぐっだぐだ状態になって
あんたほんとに俺のことなめてるね。」
…あわわわわわわわわｗｗｗｗ
真奈緒に対する態度は相変わらずに
思えるけど、それでも彼の心の中は
真奈緒に対する気持ちでモヤモヤ。
気付いた時には、好きになっちゃって
たって感じだったのかもしれないね。
突然の出来事にテンパった真奈緒は
あの日は結局与倉の家に行くことも
なく家に帰ってしまった。その後、
ちゃんと話そうと覚悟を決めるも
中々言葉としてそれが出てこない。
そうやって口ごもっているうちに
与倉の口からあまりにつらい言葉を
聞かされることになってしまった。
でもこれには、与倉の中でもあった
葛藤の中で絞り出した答えだった。
2人がつき合うことになってから、
なんだか下心でいっぱいになって
しまっていた与倉は、そんなでは
ダメだと勝手に自分にストップを
かけていた。でもそんな与倉に対し
寂しさと不安を抱えていた真奈緒。
芽衣ちゃんの暴走告白の日から、
芽衣を意識しているようだ…と。
自分より彼女のほうがよくなって
しまったのかもしれない…なんて
不安も凄く大きかったろうね。
そんな不安で少しおとなしかった
真奈緒を与倉は、ヒロシくんと
一緒にいるときの方が楽しそうだ
なんて感じていたらしかった。
2人の中の不安が招いた勘違い。
会話って…必要だよね、すごく。
「……与倉なんか…きらい!」
結局手遅れ気味になってからの
与倉の一方的な言葉は真奈緒を
ひどく傷付けることになった。
「何回もあーゆー顔させるんだったら
さ、もう西さん俺にちょーだい。」
デブヒロの言葉に、きっとここで
真奈緒を諦めることが彼女のために
はいいことなんだ…なんて思う与倉
だったけど、そんな思考に反して彼
の言動は真奈緒を手放したがらない。
「いやです!」
与倉自身、自分の発言に混乱して
いる様子だったけど、そんな会話は
どれだけ繰り返されようと与倉は
否定し続けることを止めなかった。
真奈緒とデブヒロがキスしたと
言う話を聞いて凄く辛かったろう。
「左耳の内側にホクロあるよね。」
真奈緒のことをそう話すデブヒロに
対抗してか、与倉もこんなことを言う。
「右足のひざの裏にも…ありますホクロ。」
この与倉の言葉でダメージを
受けたのは今度はデブヒロｗ
与倉はちゃんと真奈緒を好きだ。
それなのに真奈緒を泣かせて
ばかりの与倉に対して敵意を
むき出しにするデブヒロ。
…さて、どうなりますやら…。
結局、両者譲らない状態のまま
互いに邪魔しながら(物理的に)
与倉とデブヒロは真奈緒を追う。
逃げて行きかけた真奈緒も、
覚悟を決めちゃんと話すために
戻ろうとしたエレベーターホール。
エレベーターからはすごい形相で
真奈緒に迫ってくる与倉とデブヒロ。
真奈緒を確保したのは与倉だった。
「ほんとにごめんなさい。こんなの
俺のすごい勝手なアレで……絶対
ちがうってわかってるんだけど、
それでも………西さんは俺のだ…。」
必死に言葉を紡いだ与倉。
その言葉に、真奈緒は叫ぶ。
「………………そ、そうです!!!!」
ずっとすれ違っていた気持ち。
言葉にして伝えてみたらね、
こんなに簡単に伝わるんだよね。
真奈緒も、誰の所にも行かないと
強い意志を与倉に伝えたのだけど、
与倉…これでもまだ少し不安そう?
真奈緒も与倉に気持ち伝えなよ。
好きだって…いいなよって思うｗ
…すごく2人とも幸せそうでした。
与倉と、とても幸せそうな時間を
過ごした後、家に帰ろうとすると
デブヒロに遭遇してしまう真奈緒。
「…一昨日、あたしにキス?
したのって何だったのアレ。」
聞いてみると…
「ただびびらせたかっただけだよ。
西さんがあんまナメた態度とるから。」
「－－－てことにしとくつもり
だったんだけど、やっぱやめる。」
デブヒロは、気持ちを打ち明けた。
相変わらず、イラッとしてるけどｗ
もし与倉がいなかったらありだった?
なんて質問を真奈緒に投げかけてみた
デブヒロだったけど、与倉はいるから
もしいなかったらなんて想像出来ないと
言われてしまったデブヒロだった(笑)
「てかそれ以前に与倉いなかっ
たら木嶋先輩たぶんあたしの
こと認識すらしてないって。」
そんな真奈緒の言葉に、そうかもと答える。
いや～、失恋だね…もしかしたら初かな??
今回の恋で、デブヒロの中に何か
変化が出てきたりとかするのかな?
なーんて、少しだけ思った。
真奈緒にすっぱり振られたデブヒロは
もう与倉の家には行かないと告げた…
はずだったのだけど、ちゃっかりいるｗ
そして、懲りずに奪おうと…してるのか
もしかしたらいつも通りの悪あがきの
ような嫌がらせだったかもしれないｗ
変わってしまうことを、少し寂しく
思う所だってきっとあったと思う。
与倉と真奈緒2人の時間が少ないのも
きっと続くし邪魔もされ続けそう。
デブヒロと芽衣ちゃん結託したしｗ
でも、この部屋が賑やかなのはもう
しばらく続いていきそうだね☆☆
なんやかんやこんな感じで、4人は
仲良く過ごしていくのかもしれない♡
～ひとこと～
はしたなくてごめん、完結です!!
いかがだったでしょうか??
結局桃花達の話は途中で終わって
しまったわけですが…それでも個人
的にすごく楽しめた作品でした☆
他にも、石田拓実先生の作品では
連載中のカカフカカも紹介させて
頂いてます!
興味ありましたら、そちらの記事
もぜひ読んでみてくださいね☆
それではまた別のお話で…♪
