著:カナエサト 先生

十和子の部屋に行ってから仕事
を休むようになってしまった息吹。
理由は一応、体調不良ということ
らしいけど、既に3日も休んでる。
十和子の言葉を受けて息吹とのことは
気にしないようにしていた蓮次も、
かおりが気にすることを言ってくる
ものだからもやもやしている状況‥
そんな時、かおりがロイヤルに花を
届けるためにやってきて、その花に
妙なメッセージを添えたことから
蓮次はかおりを問い詰めることに。
『よかったね かおり』
と書かれた隣に、怒りの
マークを添えられていた。
息吹と十和子の関係‥蓮次の中
ではずっと曖昧なままだった。
そんな蓮次にとってここ最近の
息吹の行動も、かおりの言葉も
混乱するばかりだったと思う。
問い詰めて、すごく嫌な顔された
けど‥かおりだって本当は気付いて
ほしい部分もあったんだろうね。
「…息吹くん今、うちにいるの。」
これまで中途半端に蓮次に状況を
伝え混乱させることはあっても、
息吹のことを思い余計なことは
言わないようにしていたかおり
が、つらそうな表情で話し出す。
息吹が、蓮次のことで十和子から相談を
されていたこと。十和子を自分の気持ち
を隠してでも、彼女を応援したいと花束
まで作っていたということ、蓮次に遠慮
して頻繁に会いに行くのは控えるなんて
言っていたということも話してくれた。
話しすぎて、だいぶ後悔してたけど 笑
自分の好きな子には好きな人がいて、
一切ぶれないその思いを応援するため
自分の気持ちを隠し続けている息吹。
辛くて仕方ないと思うのに、まだ
これからも応援しようとしている。
‥そんな息吹を放っておけなくて、
花束の作り方を教えることの条件に
花屋の手伝い‥という話を出した。
蓮次に会うのもきつかったろうし、
仕事を休めばそこに関わることも
ない‥気持ちも楽かもしれないと
でも思っての提案だったかもね。
蓮次にとっては何一つ知らなかった
こと‥状況的には嬉しいことだった。
だから安心してしまった蓮次だけど、
息吹やかおりは‥苦しいだろうな。

息吹の気持ちなど知らない十和子は、
蓮次に告白できる自分になるために
人として女として自信をつけようと
行動し始めていた‥その第一歩。
モエにおしゃれを教えてほしいと頼む。
でも結果は、ただモエに髪や化粧をして
貰ったりコーディネートをして貰ったり。
それで自信がつくのか、自分の中で
答えを出せないままでいた十和子に
「外見だけなんとかしても自信
がつくってもんじゃなくない?」
モエはそう言ってくれた。
事実‥そうなんだと思う。
今回のおしゃれのことだけではない。
これまで何をするにも人に頼ってばかり
で自分1人では何にも出来ないままだ。
ようやくそこに気付いた十和子は、
蓮次に告白するための目標を立てた。
これまでの自分を変えていかないと
いけないことばかり‥きっと簡単
ではないと思うけど頑張ってほしい。
待っててくれる蓮次のためにも頑張れ!!

十和子から気持ちを伝えてくれるのを
待っているというこの状況に、幸せを
感じつつも連絡もとらず会うことも出来
ないこの状況には寂しさもあってロイヤル
にいる時もため息をもらしてしまう蓮次。
そんな蓮次にまた中途半端に情報を
くれる人がいた ‥ 今回はマキだ。
十和子がいろいろ落ち込んでいたのを
ずっと心配してたマキに、モエが今は
もう大丈夫だと伝えてくれたみたいだ。
落ち込む理由を蓮次だと思って勝手に
マキは蓮次に対して敵意を剥き出しに
していたので、その謝罪をした上で
その話を持ち出したマキだったけど‥
思いを告げてくれるのを待っていた
蓮次にとって、あまりに無関係なこと
を頑張っているように感じたんだろう。
本当はすべて蓮次に繋がる努力なのに、
これ蓮次余計不安な気持ちになりそう‥

ある日かおりが、わざわざ変装して
ロイヤルに客としてきて蓮次を指名。
息吹のことで話を聞いてほしかった
みたいなんだけど‥そんな会話の中、
蓮次も一人モヤついていた気持ちを
かおりに話してみることにした。
「人として自信を持ちたい時って
…どんな気持ちなのかしら。」
それに対するかおりの返答は、あくまで
可能性の話だったろうけど今回は大正解。
ずーっともやもやして暗い気持ちに
なっていた蓮次は、途端に嬉しくて
照れたような表情、態度になった 笑
この時点でこの話はあくまで可能性。
それでも今は、この可能性を信じて、
十和子のこと信じて待っててほしい。
この日かおりが帰った後蓮次は‥
「私働く…。」
「(十和子ちゃんとの)
将来に備えなきゃ…。」
ものすごく前向きになっていた 笑
ちょっと笑ってしまったけど、恋って
それくらい簡単に気持ちを浮き沈み
させてしまうものだよなって思った。
蓮次も、十和子も、頑張って!!

十和子は無事小説の原稿書きあげ、
それに関して取材依頼が来ていた。
十和子は同行する形で、取材は
蓮次が受けるという話になった。
取材の場所は閉館後の水族館。
予想される質問内容の返答を
確認しつつ閉館までの間館内
を見て回っていた2人だけど、
どうしても緊張でぎこちない。
これまで、十和子は目標通り
原稿を書きながらもおしゃれに
気を配りいろいろ努力してきた
ようで‥初期からは想像出来ない
程可愛らしい状態で、1人で人混み
を通って待ち合わせ場所に来た。
周りから見たらかなりの成長だと
思うんだけど‥十和子自信はきっと
まだ自信なんて持てててないのかも。
一通り打ち合わせを済ませると、
緊張する十和子に気を使ってか
蓮次が1人で他のコーナーを回る
からと離れていこうとしてしまう。
そこで‥十和子は蓮次を引き止めた。
これまでの彼女なら引き止めること
すら出来なかったかもしれないよね。
十和子の言葉に、蓮次は嬉しそうに
照れくさそうに笑って応えてくれた。
「じゃあ戻ってはじめから見ていい?」
「私も今日…会えたのに浮かれ
ちゃっててちゃんと見れてない
からもう一度一緒に見ない?」
それから閉館までの間は、ちょっとした
ハプニングもあったけどすごく楽しそうで
本当に幸せそうなデートの雰囲気だった。
ただただ、すごくお似合いな2人だった。

閉園‥取材では撮影も予定に入って
いたんだけど、助手として来ていた
十和子に協力してほしいと言われる。
蓮次(中川先生)がホストを兼業して
いる(設定)ということで、小説での
可愛らしい雰囲気とのギャップを強調
するために女性をリードするような
カットにしては‥ということだった。
十和子を心配して断ろうとする蓮次
だったけど、現場の雰囲気はあまり
断れるような状況ではなかった。
「…あの、私…でも…大丈夫なら。」
不安そうな表情を見せつつも、
十和子はそれを引き受けた。
「…わ、私の書いた小説のために
皆さんにご尽力いただいているので
…私も…できる限りのことはします。」
十和子がこんなふうに言えたのも、
実際行動に出ることが出来たのも
努力して変われた成果じゃないかな。
それでも、やっぱり緊張してしまい
変に撮れてしまっただろうと不安がる
十和子だったけど‥何も変じゃない。
すごく自然で、綺麗な写真だった。
蓮次がその写真を欲しがるくらい。
まだまだいろいろ不安かもしれない。
それでも‥この写真や蓮次の気持ち、
十和子が自信を持つためのきっかけに
少しでもなれてたらいいなと思った。

無事取材を終了し、十和子を家まで
送ってくれた蓮次。別れ際、勇気を
出して十和子は蓮次をデートに誘う。
「今度…二人で会えませんか?」
今日、今告白‥はさすがに勇気を
出しきれなかったのかもしれない。
お世話になったお礼をしたい‥と
いうのは口実かな?今度こそちゃんと
告白をする‥そのための機会を作る。
そういう気持ちだったんじゃないかな。
それに対して蓮次はある提案をした。
「-そうねぇ、じゃあキス
でもしてもらおうかしら。」
撮影の時、密着することもあったから
怖がらせてしまったかもと少し不安に
なっていた蓮次。でもそれが誤解だと
わかったから安心して‥ほんの冗談で
言った言葉だったのかもしれない。
「この辺に。」
自分の頬を指差しそう言って
「---なんてね。」
と言ったんだけど、ほんと冗談
のつもりだったんだろうけど、
「わかりました。」
十和子から出たのはOKの言葉‥?
周りに人がいないことを確認すると
蓮次の頬にキスし‥た‥? してる? 笑
~ひとこと~
え、え……えええええええ !!! って
1人でわたわたしてしまいました 笑
続きがめっちゃ気になるところで
終わらすってほんと‥早く10巻も
読まないとです ((o(> <)o))ウズウズ
9巻が出た頃、購入して読むだけ読んで
レビューを書き忘れていたので今更に
なってしまいましたが、おかげで10巻
まで続けてレビューできる状況です。
次の記事は10巻レビューさせて頂くので
良かったら次回も見に来てくださいね!!