著:中原アヤ 先生

家に帰ったミチコは、バタバタと
荷物をまとめだす‥それを見つけ
何をしてるのかと聞く黒沢さんに
「実家に帰らせていただきます。」
香月さんに言われたことを全て
うのみにして‥彼女と会ったのも
家まで送ったのもきっと事実だ。
それを黙って隠していたのは黒沢さん
だけど、南雲社長の時と同じことを
したまで‥よくはないがミチコは
何も言い返せないことだろう。
ちゃんと内容を言って責めたのは
そこまでで、あとのことはボカした。
自分でそれが真実だったらつらい
と、あえてボカしたのかもしれない。
でもまあ‥これじゃ伝わらんわな。
‥なんだ、問い詰めないのか。
まあ、怖いけどさ問い詰めるの。
でもこの様子だと‥多分違う。
完璧にあの女の言い回しで誤解
させられたって感じな気がする。
体を借りた‥酔っ払いを運ぶ
には体を貸すかも知れないよね。
‥って程度の意味かもしれない。
怒って内容もちゃんと伝えずに
婚約解消して出てっちゃったよ。
これ、後で絶対後悔するわ‥
てかさ、黒沢さんミチコのこと
大好きだってやっと気持ち確認
出来たとこでよくここまで簡単に
あんな女に騙されるなミチコよ‥
黒沢くんが可愛そうになってきた。
100%白という自信はないけれど、
でも黒沢さん変な嘘つける人じゃ
ない。これはきっと全部本当だ。
あーあ、ミチコのアホ~!!!!
‥香月さん、人の恋路を邪魔する
趣味でもあるのかしらね‥悪質だ。

「柴田さんは僕がもらい
ます。今度は本気です。」
ミチコが家出した先‥本当に実家に
帰ることも出来ず晶さんを頼った。
仕事が終わるまでの間カフェで時間を
潰そうとするとそこには南雲社長が。
ミチコの様子を見て話を聞いて
くれた。からかうでも、別れろ
なんて言うでもなくただ誠実に。
彼に話を聞いてもらって、ちゃんと
話を聞きたいと思えたミチコ。
そんな帰り道のことだった。
「柴田さんの前では紳士でいよう
って決めたんだよ。柴田さんの
ことを本気で好きになったから。」
「僕は仕事柄女性を見る目が優れて
いてね、初めて柴田さんを見た時から
予感がしてたんだ。この人はきっと
僕の人生を明るくしてくれるって。
やっぱり間違ってなかった。
僕には柴田さんが必要だ。」
動揺するミチコ‥そんなタイミングで
黒沢さんがミチコを探しにやってきた。
そこで南雲社長は突然、ミチコを
もらうなんてことを言い出したのだ。
そんなことを言って半ば強引に
ミチコをタクシーに乗せ自分も
同乗すると‥今度はちょっと
試してみたなんて‥変わったな。
‥ほんと紳士になったねこの人。
最初はいろいろと酷かったのに(笑)
とは言え、ミチコとの恋の
応援はやっぱできないけど。

黒沢さんが店に帰ると、一足
先にミチコが帰ってきていた。
少しの間驚いたように立ち尽くす
黒沢さんだったが、やっと動くと
ミチコを抱きしめてこう言った。
「……よかった。」
怖かったのかもしれない。
自分の前から大好きな人が
いなくなってしまう恐怖かな。
そして、俺が悪かったと謝る。
それは別に浮気をしたという謝罪
ではなく、本当のことをちゃんと
伝えなかったことで誤解をさせて
しまったことへの謝罪だと思う。
そうして、全部話そうとしたんだろう。
香月さんの家まで付き合えと言われる。
そこで話されたのは想定外の真実(笑)
一体どんな体の借り方よ、言い方w
一通り状況を説明すると、香月さん
はミチコにごめんと言ってくる。
「行き詰まってる時に柴田さんが
あまりにも幸せそうだからヤキモチ
焼いたの。ほんとごめん。」
ヤキモチ焼いて‥イジメないでよ(笑)
その帰り道、黒沢さんはこう言ってた。
「誰が魔性の女だって?あれは
ただの気性が荒い芸術家だ。
酒入るともっとひどい。」
‥真実はわりと笑い話だった。
それよりも‥多分今深刻なのは
南雲社長にマジ告白された方の話。

「柴田さんを1日
お借りしてもいいですか?」
直接黒沢さんに言いに来た。
ふざけてるわけではない‥
ここでちゃんと終わらせて
もう余計なことをしないよう
約束させたほうが今後のため
になるとでも考えたんだろう。
「いいよ。そのかわり振られたら
今後一切つまんねーことすんなよ。」
総約束をした上で1度限りの
デートの許可をしたのだった。
「柴田さんを僕に取られ
ない自信はあるんですか?」
そう聞いてくる南雲社長に対し、
「ある。」
黒沢さんは即答した。
こうして‥ミチコ不在の状態で
ミチコと社長のデートが決まった(笑)

「僕は柴田さんのことが
好きです。僕の恋人に
なってくれませんか?」
「…ごめんなさい。」
デートは、きっとこれまで味わった
ことのないくらいお姫様扱いされて
美味しいお肉も食べて‥すごく
貴重な時間だったろうなと思う。
時間も遅くなってきた頃‥改めて
告白されきちんとそれをお断りした。
「彼のどういうところが好き?」
そう聞かれて、ミチコは
わかんないと言った。
それでも‥この人がいいって
思ってしまうのが恋だろうな。
南雲社長、ミチコに本気になって
からはずっと紳士で誠実だったな。
振られてしまってからも‥まるで
敵に塩を送るようなことしてさ(笑)
きっと、いい人なんだろうと思う。
ミチコが受け取った契約書には
『柴田はお前なんかにやらねーよ』
と書いてあった‥黒沢さんらしい(笑)
ミチコ‥南雲社長の言葉ほんとだよ。
ダメな所は多くても、それに負けない
くらい素敵な所がたくさんあるんだ。
自分に自信持って‥そしたらそのうち
黒沢さんの気持ちを不安に思うことも
少なくなっていくんじゃないかと思う。

「…南雲さんにはちゃんと
ごめんなさいしてきました。」
「…ふぅん。」
帰ってきて報告をするミチコ。
それに対してそっけないを
とった黒沢さんだったけど‥
めっちゃホッとしてる(笑)
もしかしたら、男の人には
こういうタイプの人も多い
のかも知れないなと思った。
漫画だからこそ楽しめる男の
一面ですかね~めんどくせ(笑)
でも‥それも愛おしいと感じる。
良かったね、お互いに。
何もなく無事終わって。

ダイエットに失敗し続けたミチコ、
気付いたら自分も太ってて焦った
黒沢さんは2人で夜にランニングに。
無茶をしすぎて公園でヘバッた(笑)
そこで休憩しながら、少し話をした。
お互い似たようなこと言ってたな‥
ずっと一人で生きてくと思ってた。
でも、主任に、柴田に会ったから
もう一緒じゃなきゃダメだって。
そんな話をしながら‥黒沢さんは
ミチコに左手を出すように言う。
左手の薬指にはめられた婚約指輪。
ここ最近のいろいろで婚約解消とか
ごたごたになっていたものね‥(笑)
こうして、改めてプロポーズを
してくれてミチコもはいと答えた。
~ひとこと~
‥いや~、いろいろあったな(笑)
でも、3巻の終わりはすごく温かい
気持ちになれる終わり方をした。
喧嘩したっていい‥お互いがお互いを
大好きでこの先も一緒にいようという
誓い‥幸せなことだよね、物凄く。
ほんと‥幸せになっておくれよ。
お話が終わりに近づいている
気がして少し寂しくなった(笑)
そんなことないかな?これからも
長く彼らを眺めていきたいです。
それではまた、4巻で☆