著:中原アヤ 先生

主任は全部理解した上で
詐欺師って言ってたのか…
罪深き人よ…(苦笑)
でもほんと主人の言う通りだ。
ミチコが自分で見極めないと
何の意味もないわけで、その上
ミチコは最上くんを好きなんじゃ
なくて自分を幸せにしてくれる
人だと思って一緒にいたっていう
方が多分断然大きいと感じる。
まぁ、恋愛なんてひとそれぞれ
だと思うけど、ミチコの考え方が
間違いであるとも言わないけど、
ミチコには合ってないなと思う。
ミチコはきっと、本当に自分が
好きになった人相手じゃないと
長く関係を築けないんだろうな。
ただ、最上くんに対してすごく
申し訳ないって感じてるようだし、
好きになっていたかはともかく
すごく大切にしたい存在には
なってたのかもしれないね。

いろいろなことが重なって、
あぁ、もう死のうとか言い出した
ミチコを救ったのは、逆戻りした…
またもや戦隊ヒーローでした。
握手会、かな?イベントに参加
するとまさかの門真さんがいたw
趣味だそうです、その話で、
少し仲良くなったお2人。
門真さんはミチコの相談という
か、話を聞いてくれました。
そして、なんか的確な答えを
くれたような気がする。
彼氏っていう存在、好きだから、
一緒にいたいから努力したりは
あるかもしれないけれど、ミチコの
場合いろいろズレてて、素を出す
ことも出来ないまま無理してて。
だから、ヤだなとかめんどくさい
とか感じてしまうことが多かった。
付き合い始めなんて誰でも自分を
よく見せたがるかもしれないけど、
長く一緒にいる相手には少しずつ
素を出せるようにならないと
自分が疲れてしまうだけだもの。
最上くんももしかしたら、
ミチコの素を出した所で受け
入れてくれたかもって思う。
ただ、ミチコが素を出そうと
思えなかっただけでね。
好きだなって思って、それでも
ずっと素で接することが出来る
ような相手、もういるのにな。
…そしてミチコ自身、そういう
存在がいるってことには
とっくに気が付いてるんだよ。
疲れると会いたくなっちゃう…
けどそんな相手は自分なんて
眼中にないって、知ってる。
…切ねぇなぁ。

ある日、春子さんの旦那さんに
なるという主任の兄、一さんに
会う機会がありました…偶然。
その時に、一さんが言ったのは
主任の思いをずっと知っていて
それを主任、ミチコ、春子さんが
いるその場面で言って来ました。
変なヅラ被ってたし、ハートの
メガネ…サングラス?かけてたし。
一見変な人だったけれど、一さんの
第一印象は最悪だったでしょう。
しばらくして、春子さんから
食事に誘われました。そこで、
一さんと主任の話をしてくれた。
一さんはドMのブラコンだと
自分のことを言っていたらしい。
構って欲しくてわざと主任が
嫌がることをしているみたいな。
…なんてこったww
そんな困った人ではあるけど、
自分の夢を諦めてまで主任を
大切にする立派な兄だった。
「だから親父に頼んだんだ。
俺が会社継いで歩の分まで
がんばるから、歩むには自由
にさせてやって欲しいって。」
主人に言った言葉はひどいと思う
けど…全然悪い人じゃなかった。
こんな、素敵な春子さんが好きに
なった人が最悪なわけなかった。
そう、ミチコは思った。
みんな、不器用なんだね。

別れることにはなったけど、
結局謝ることも出来ないまま
だったのを悔やみ、別れてから
少し経って、改めて話す時間を
最上くんに作ってもらったミチコ。
そして全て話して、謝り倒す。
そんなミチコに、最上くんは
相変わらず温かい言葉をかけて
くれた…ほんといい子だよね!!
別れて、若干気まずい雰囲気も
あったけれど、これからは良き
友人として付き合っていけそう。

ずっと行きたがらなかった
春子さんと一さんの結婚式。
ミチコの言葉をあって
行く事を決めた主任。
そこで、最後に伝えた。
「ずっと、好き
だったよ。春子さん。」
そして一さんに聞かれた。
「歩は今、幸せ?」
その言葉に店のみんなを
思い浮かべながら主任は答えた。
「…幸せかどうかは分かんねぇ
けど、毎日楽しくやってるよ。」
長年の思いに、やっと
決着をつけることが出来た
ようで、その後の主任は随分
調子が良さそうになった。

クリスマス兼ミチコの誕生日。
その日は晶さんも呼んで店で
クリスマスパーティをやった。
そんな帰り際、主任は晶さんに
謝った…もしかしたらずっと、
申し訳ないって気持ちがあったの
かもしれないね。でもそれに対して
晶さんは幸せだったって答えた。
泣きたいの我慢して、振り絞った
言葉だったのかもしれないと思う。
けど、ずっと大好きだった人の
これ以上重荷になりたくなかった
のかもしれないね…きっと本心。
でもここで言ったのは彼女の優しさ。
ほんと、晶さんいい女だよ。

無茶苦茶言ってますがね、
こう至るまでにいろいろあった。
法事やらで久々に実家に帰ると、
「行き遅れ」だの「婚活しろ」
だの散々言われて帰ってきた。
そして彼氏がいないことがバレた
せいで、クリスマス前に父親から
勝手に見合い写真が送られてきて…
「来月までに彼氏作れ。
無理なら見合いじゃ、
断ることは許さん」
なんて言われてしまっていた。
そんなことを言われて
ミチコの口から出た言葉は…
「……主任、私と結婚
してくんないかな。」
すぐに、ないわと打ち消した
言葉だったけれど、心のどこか
では本当に望んでいたのかもな。
…こんな流れでOkされるとは
到底思えないけど…めっさ気に
なる所で終わらせてくるなw
~ひとこと~
長年抱え続けた主任の思い、
そして晶さんの思いが、
ようやく終止符を打った。
いきなり心から消えるもの
ではないけれど、言葉にして
伝えてやっと終われたと思う。
そしてミチコはいろんな意味で
鬼気迫っておりますね~ww
それでも、最上くんとのことは
丸く収まったし、職場も今は
いい感じに落ち着いてきました。
これからは余計なことを考えず
まっすぐ進めるんでないかな。
一先ず…なんか焦りすぎてるけど
焦りすぎずに頑張れミチコ!!