僕等がいた 第14巻

著:小畑友紀 先生

僕等がいた14-1

あぁ、落ち着く。
男の子って、成長しても
こういうとこあると
思うんだよねw

こういうとこ見てたらさ、
あ、変わってないなって、
すっごい安心してしまった。

僕等がいた14-2

アキちゃん、それわざと??w
掛ける相手、間違えてるww
決してわざとではなかった。
けど、良かったんだと思うよ。
いい機会だった、ナナ達を
前に進ませるためには、
ちょうどいい機会だった。

僕等がいた14-3

矢野には、やっぱりナナちゃんしか
いないんだよ、ねぇ矢野。
今ならまだ戻れるよ。
戻っておいでよ、ナナのもとへ。

僕等がいた14-4

矢野は罪悪感とか辛かった
こととか、全部自分のせいに
して生きてきた。今も、昔も。

酔っ払ったナナにこんなふうに
言われるなんて予想してなかったと
思うけど、でも、大丈夫だ。
ナナの言葉にちゃんと心が動いてる。

矢野は変われる。またあの頃
みたいに本気で笑える日が来る。
大丈夫、矢野は何も悪くないんだ。

だから、ちゃんと前を向いて、
自分を許して前へ進んで。

僕等がいた14-5

山本さんを支えることで、
矢野が支えられてきた。
そういう、ことか。

愛なんてなくたって、お互いに
その時必要な存在だったんだ。

そして今も、そういう
意味でお互い支えあって
いるのかもしれない。

もちろん幸せなんて無いと
思うけど、それでも、矢野が
今それなりに普通に生きてられる
のは、山本さんがいたからだった…

あぁ、たぶらかしてとか言って
ごめん、でも嫌いなんだもん…。

これ以上につらい現実が、
ナナにとってあっただろうか…。

山本さんを好きになって
一緒にいるんだって、その方が
よっぽど楽だったかもしれないね。

お互いこんなに大好きなのに、
諦めてしまうんだろうか。

「おまえは行け。
オレを置いていけ。前へ。」

ほんとうに、終わってしまう?
そんな…そんなの…。

僕等がいた14-6

ナナは、強くなんか無い。

強くなろうと一生懸命なだけ。
溺れてたって、1人でなんとか
しようと一生懸命なだけ。

なんだよね。

~ひとこと~

上手く行かない、けど、気持ちは
いろいろ分かってきた気がする。
あとはね、素直になるだけだよ。

昔竹内姉が言ってたじゃない。
矢野に足りてないのは、
素直になることだって。

素直に、なってよ。
誰も矢野を責めたりしない。
もう、素直になっていいんだよ。

あと2巻で完結です。