著:小畑友紀 先生

あぁ、落ち着く。
男の子って、成長しても
こういうとこあると
思うんだよねw
こういうとこ見てたらさ、
あ、変わってないなって、
すっごい安心してしまった。

アキちゃん、それわざと??w
掛ける相手、間違えてるww
決してわざとではなかった。
けど、良かったんだと思うよ。
いい機会だった、ナナ達を
前に進ませるためには、
ちょうどいい機会だった。

矢野には、やっぱりナナちゃんしか
いないんだよ、ねぇ矢野。
今ならまだ戻れるよ。
戻っておいでよ、ナナのもとへ。

矢野は罪悪感とか辛かった
こととか、全部自分のせいに
して生きてきた。今も、昔も。
酔っ払ったナナにこんなふうに
言われるなんて予想してなかったと
思うけど、でも、大丈夫だ。
ナナの言葉にちゃんと心が動いてる。
矢野は変われる。またあの頃
みたいに本気で笑える日が来る。
大丈夫、矢野は何も悪くないんだ。
だから、ちゃんと前を向いて、
自分を許して前へ進んで。

山本さんを支えることで、
矢野が支えられてきた。
そういう、ことか。
愛なんてなくたって、お互いに
その時必要な存在だったんだ。
そして今も、そういう
意味でお互い支えあって
いるのかもしれない。
もちろん幸せなんて無いと
思うけど、それでも、矢野が
今それなりに普通に生きてられる
のは、山本さんがいたからだった…
あぁ、たぶらかしてとか言って
ごめん、でも嫌いなんだもん…。
これ以上につらい現実が、
ナナにとってあっただろうか…。
山本さんを好きになって
一緒にいるんだって、その方が
よっぽど楽だったかもしれないね。
お互いこんなに大好きなのに、
諦めてしまうんだろうか。
「おまえは行け。
オレを置いていけ。前へ。」
ほんとうに、終わってしまう?
そんな…そんなの…。

ナナは、強くなんか無い。
強くなろうと一生懸命なだけ。
溺れてたって、1人でなんとか
しようと一生懸命なだけ。
なんだよね。
~ひとこと~
上手く行かない、けど、気持ちは
いろいろ分かってきた気がする。
あとはね、素直になるだけだよ。
昔竹内姉が言ってたじゃない。
矢野に足りてないのは、
素直になることだって。
素直に、なってよ。
誰も矢野を責めたりしない。
もう、素直になっていいんだよ。
あと2巻で完結です。