[BL]SUPER LOVERS 第5巻

著:あべ美幸 先生

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「兄貴はさ――一体アイツ
とどうなりたい訳?」

そんなことを亜樹に聞かれた。
前に郁芳にも言われてた気がする。

見てる感じ、したいことはきっと
定まっている。これ完璧束縛心。
自分のせいでいろんな表情を見せる
零を見ていたいんじゃないかね。

まあ、一種の性癖みたいになってるけど。
でも、恋人になりたいとかそういう?
なんか形式的な、どうなりたいって
いうのが晴には欠けている気がする。

どう見たって両思いなのに。
まあ、晴は変な所で自分に
ストップをかけるからそれで
零を不安にさせるんだろうが。

…零、ほんと苦労するよね。

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零が突然男に連れ去られた。
その男は、零を海棠家の末っ子
だと知った上で攫ったようだった。

結局何をしたかったのか、よく
わからないままだったのだけど…

その男の正体は、近頃噂のホスト。
歌舞伎町、第二のナツ。晴がホスト
をしていた頃と同じナツという名前。
見た目も似ていると噂のホストだ。
そんな彼、海棠の家の親戚だとか。

本名:斯波 夏生(しば なつお)

・・・突然出てきて、謎な行動
をとる夏生ですが…何の目的で?

それはまたおいおいですね。
攫われたが車に酔って吐いた
零は、夏生の家に連れてこられて
服を洗濯、乾いたら帰れと言われて、
夏生本人は仕事に向かっていった。

その部屋の悲惨なこと…まるで
ホラーだ。まあそれはいいが。

これから、夏生も結構メインに
出てくるようになる予定です。

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零が、突然バイトをすると言い出した。
とはいえ、例のじいさんとこのアパート
の片付けを手伝うという仕事らしいが。

突然で、何か欲しいものがあるのか?
などと質問攻めの晴だったけど、零は
断固として理由を話そうとしなかった。

紀里ちゃん…中学からの零の
友達で高校も同じっていう子も
何か零のバイトの理由に関係
しているようだということだけ
は二人の様子からわかっていた。

その理由が明らかになったのは、
紀里ちゃんがわざわざ晴に話しに
来てくれたからだったのだけど…

零がリューバ(紀里の家の犬)に
飛びつかれて携帯電話を池に
落としてしまったのだという。

…きっかけはそれだったらしいが、
零の中で何か気持ちの変化が
あったのかもしれないね。

子供扱いされるの、嫌みたい。
対等になりたいのかな、晴と。
子供だからを理由に晴は何かと
自分にストップをかけるもんな。
ほんとのりゆうはわかんないが。

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ある時、夏生の家に行った零。
次の日の朝までかかって掃除をして
帰ってきただけだが、夏生にこの
こと(夏生の存在含め)を晴達には
話すなと言われて、約束したから
と詳しい理由は話さなかった零。

突然友達の家に泊まるなどと連絡を
入れてきた零に、戸惑いを隠せず
ろくに眠ることもできなかった晴は、
帰ってきた零をひどく怒鳴りつけた。

零は受け取らないと言ったけど、
夏生がバイト代だと零の荷物に
金を忍ばせていたのがバレたから。
まあ…心配するのも分かるけどね。
それでも、その後の零は軟禁状態。

その後も、いろいろ話を聞いて
もらえない状態が続いて、零は
泣き出してしまうのだった。

零の涙の理由は別に晴が話を
聞いてくれなかったっていう
ことではないのんだろうが。

「(嫌だ。もう嫌だ。)」

「(もうやめたい。これ以上
好きになんかなりたくない。

苦しいのも泣きたくなるのも
自分ばっかりで、ちっとも
いいことなんかありはしない。)」

「(本当にこの男は、最悪な
くらい残酷な男なんだ――。)」

人を好きでいると、その人の
一挙一動で心が動かされる。
恋は楽しいかもしれないけど、
そういう意味では中途半端に
態度をとる晴を思い続けるのは
すごくつらいことかもしれない。

零を泣かせてしまった晴は、
何度も何度も謝っていた。
あの時晴は何を思ったろう。

後悔…したんだろうとは思う。
でもやっぱり晴の心の中は
相変わらず謎が多いままだ。

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なんやかんやあって、晴の
怒りの矛先が夏生に向いた。

その時点では零が出かけた先の
謎の男…だったのだけれども。

いい加減腹をくくったのか、自分の
正体を明かしに晴の店までやってきた
夏生は、晴を怒らせるようなことを
言った…まあ、零絡みだったからな。

本気で怒ったらしいよ晴。
まあそりゃそうだって思うけど、
夏生の目的はほんとまだ謎ばかり。

晴が嫌いだと言うけど、だったら
わざと怒らすこと言うのも…ね。
一体何を思ってるんだろうか。

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零のバイト(アパートの部屋掃除)も
無事終わった…が、家賃を踏み倒して
逃げた元のその部屋の住人のせいで
…いろいろあって晴が怪我をしてた。

もうそこらの説明めんどくさい。
まあ、いろいろ巻き込み事故です←

片腕…手?ヒビが入ったらしい。
なんだかそれでいろいろ不便なのを
理由に、零は晴をまるで隔離する
ように大事にしようとしていた…が、
晴は暇だし欲求不満だしといろいろ
抑えが効かないようですね~ww

でもここで1つ明らかになったこと。
あの、零が泣いた日のことです。

「この前俺の前で泣いたろう?アレ
ヤバイ。すっげーゾクゾクした。」

後悔しての謝罪もあったろうが、
なんか新たな扉開いてたらしいわw

「おれ絶対おかしい!俺零の
泣き顔想像しただけでムラムラ
くるもん…つーか更に泣かせて
無茶苦茶に突っ込みたくなる……」

晴から黒いオーラ出てるよww
謎のドSスイッチ入ったよwww

子供だから、弟だから。ずるい大人の
晴は何かと理由をつけて自分にストップ
をかけようとするけど、零にとっては
嬉しい進展だったのかもしれない。

まあ…内容は不本意だろうがなw
そしてまた、邪魔なの帰ってきた←

…もう、なんでこいつらリビングで
おっぱじめてんだろ…部屋行けよw
結局の所、今日も海棠家は平和です。

~ひとこと~

夏生が初めて出てきた時は、
何か波乱の予感…?なんて
思ったのだけれど、大して
そんなことにもならなかった。

まあ、夏生のせいで晴も零も
振り回されて散々な思いはして
いるのだけど、その結果として
距離が縮まったってんならさ、
きっと2人への試練だったんだよ。

まだまだお話は続きます。
少しずつ近付いたり遠ざかったり。
恋ってそんなもんかもしれないな。
これからも私は2人を応援するよ。