著:相原実貴 先生

「私が代理を務めます。後でお祖母様
がなんと文句を仰っても本日の法要に
いらした方々の為に一橋寺の僧侶
として経を上げさせて戴きます。」
突然いなくなってしまった天音の代わりを
頼まれたのは高嶺、初めは断固拒否の姿勢
だったけど、最終的に立派に代理を務めた。
高嶺の法事中、潤子ちゃんは幸村さん宅
へ音大とユキに英語を教えに来ていた。
その後のこと、入籍と報告したわけでは
なかったのにバレてたらしい妊娠について
幸村さんからお祝いのお言葉をもらって‥
その時、お祖母様のお話を聞かされたん
だけど‥12巻のラストで軽く触れた部分
ですが読み返してみたらレビューが下手
すぎて全く伝わってないかもすみません 汗
いろいろ、最終的には全てイズ美さん
(潤子祖母)の思惑通りになっていて、
そのせいでお祖母様は益々意固地に
なってしまってるという状況みたい。
まだ若い頃からずっとイズ美さんに
対抗心抱いてきたお祖母様だけど、
住職様それに全く気づいてなくて
‥それがまた少し可哀相だった 笑
ちなみにお祖母様はぎっくり腰を
再発させて寝込んでいる最中です。
幸村さんからそんな話を聞いたら
ちょっと微笑ましいなんて思って
しまう潤子ちゃんだけど‥現状は
いろいろ不安だらけ。少しでもいい
方向へ進んでくれるといいよね。

幸村さんとこからの帰り道、待ち
伏せしていたのかそれとも偶然かは
知らないけどそこには天音の姿が。
「お寺大騒ぎだったんですよっ、
それにあたしがこないだ貸しって
言ったのはあくまで例え話で。」
突然いなくなったことを怒る潤子ちゃん
だったけど天音に悪びれる様子はない
どころか、随分と嬉しそうな笑顔を
見せるとそのまま行ってしまった。
ナンパだと間違えて止めに入った
百絵に事情を話したようで、そこ
で言っていたことなんだけど。
「弟さんは貸しって言いつつ星川さんに
自分のこと刻みたいだけなんじゃないか
って思うんです…欲しい見返りはそれだけ
なんじゃないかって…想像ですけどね!」
ほんと、そうなのかもしれないよね。
住職様大好きなお祖母様じゃないけど、
天音も高嶺を好きすぎてだいぶ拗らせ
ちゃってるところがあると思うから 笑
そんな天音の思いが、どこまで高嶺に
届いているかは微妙なところだけど‥

一橋寺の跡継ぎ問題はまだ何も解決して
いない、檀家の代表の人達が集まって
話をしている最中‥それぞれ思うことは
あるようだけど、その場の空気はやはり
高嶺に継いでほしいっていうものだ。
そしてお祖母様だって本当はそれを
望んでるけど、あの正確だしイズ美
さんのこともあって頭下げたくない
だけなんだって幸村さんは言ってた。
潤子ちゃんだって初めての出産を前に
頼れるもののいない京都に行くなど
不安で不安で仕方がない‥天音が
残していったものは確かに彼女に
とってもありがたいものだろう。
本当に行くのかと不安がる潤子ちゃん。
「私まで京都のお寺を放り出して
しまったら、そんな不義理をして
しまったら…今度こそ本当にあの
ろくでなしに帰る場所が…務まる
場所がなくなってしまう。」
そんなことを言う高嶺に対して少し
ほほえましい気持ちにはなったけど、
一緒に京都に行くかはまた別の話だ。
後日2人で検診に行くと潤子ちゃんの
お腹には双子がいることがわかって、
とっても嬉しいことだけどリスクは
1人に比べて少なくはなく不安は2倍。
「京都のお寺継ぐって言い張るなら
当分の間は別居婚しましょう星川さん!」
彼女なりに両方の希望の間を取ろう
と考えたことだったみたいだけど、
高嶺は失望したような態度を見せた。
そして翌日潤子ちゃんに何も言わず
仕事以外の用事で一人どこかへ外出。
昨晩のことが原因でろくに眠れ
なかった上にメンタルもボロボロ
になった潤子ちゃんは‥倒れた。
寝不足で眠っていただけらしいが
目を覚ますとそこには高嶺の姿。
結局自分の希望を通す形になり
嬉しい気持ちはあったろうけど
申し訳ないとも思う潤子ちゃん。
「いいえ自分の為です。あなたと
ふたごから目を離したくないという
欲に勝てなかった未熟者なのですよ。」
高嶺はそう言ってくれた。
それに、京都のご住職も本当は
天音を跡継ぎにしたいと願って
いる気がするとも言っていて‥
天音もちゃんと帰れる場所が
あったらいいね、京都とか 笑
一先ずは、丸く収まったかな。

- ここからアーサー&百絵 side
28年の人生初、一人暮らしを決断
引っ越し作業に車を出してくれる
ことになったアーサーはその日、
「シェアハウスまで少しの間だけ
でもドライブデート気分で。(英語)」
なんてことを言ってくるのだった。
そろそろレッスン2あたりまで進みま
せんかということでアーサーが出した
課題はまるでゲームのようなもので‥。
「僕があなたをHappyにしたら
1P(ポイント)。あなたが僕をHappy
にしたら同点!簡単でしょう?」
‥でもこれ、本当はただ一言『好き』って
言葉がほしいだけだったのかもしれない。
百絵だってアーサーが欲しがってる言葉
わかってるだろうしそれを言ってもらう
ためのレッスンだったのかもしれない。
いつもの余裕のある態度で簡単に百絵を
喜ばせてしまうアーサー、どうしたら
喜ばせられるかわからないと悩む彼女に
甘い言葉を囁きながらキスするアーサー。
「悪いですけどそういう萌え語り的な
ヤツだったら私だって!てか寧ろワタシ
のほうがいっぱい言えるんですよ!!
さっき黒アクマ発動する前の
はしゃいでた感じとかクッソ
可愛かったし!世に言う運転男子
格好いいポーズランキング1位の
『バックしてる時』アーサー版何コレ
殺す気か!!とか!あなた格好いいと
可愛いの塊なんですから!!」
アーサーの態度に顔を真赤にしながら、
百絵も必死に想いを口にして最後‥
ぼそっと呟くように好きって言った !!
それを聞いたアーサーの顔よ、なんて
幸せそうな表情をするんだろうね。

想定外の流れで好きって言われて
めちゃくちゃ舞い上がったアーサー。
すごく嬉しくて仕方なくって、つい
余裕もなくもっともっとと調子に
乗ってしまった結果、そんなこと
したら怖がらせるってわかってた
けどやっぱり怖がらせてしまった。
冷静になれと自分に言い聞かせても
全然抑えられないくらい、嬉しくて
たまらなかったんだろうと思う。
そんなタイミングでスクールから
急用の連絡を貰ったアーサーは
そこを離れなきゃいけなくなる。
ほんとタイミング悪いにも程が‥
仕事の後にはお店を予約してて、
その前にちゃんと落ち着かなきゃと
頑張るアーサーだけどこんな日に
限って生徒さん達はやけにしつこく
いつまで経っても帰らせてくれない。
そんなアーサーを年上として仕事の
邪魔なんてしてしまわないようただ
待ってようとした百絵だったけど‥
「主張してあげて。大人とか年上とか
そういうのじゃないよ恋愛は。すき同士
の愛情のぶつけ合いと包み合いと我慢…
違うか、譲り合いかなって思う。俺はね。」
とランスさん。
「アーサーがどーとかよりさ、
あんたがしたいことをもっとぶつけて
やれば?せっかく付き合ったんだし
あいつ多分そういうの好きだし。」
とエリックさん。
どうしても腐女子的思考というか、
自分は壁、そんな美しいものに手を
伸ばしてはいけないなんて考え方が
抜けない百絵だったけれど、彼らの
言葉に背中を押してもらえたみたい。
「…すみませんが!アーサー先生はこの
後講師同士の先約あるんでそろそろ解放
してやってもらえないでしょうかっ。」
そう言ってスクールにやってきた
百絵は随分可愛らしい格好をして
きっと勇気を出したんだろうと思う。
生徒さんの中には、彼女の変化に
見直したなんて言ってる人もいた 笑
百絵に言われた言葉でいっぱいいっぱい
ですぐに自分も好きだと言えなかった
と後悔していたアーサーだったけど‥
「その最高のスカート姿も、さっきの雄姿
も人前でイチャついてくれたのもぜんぶ、
僕もいっぱいすきですミスモモエ。」
そう口にしたアーサーは胸がいっぱい
だというふうにしゃがみ込んでいた 笑
ああ微笑ましい、こうやって
ちょっとずつ前進してけばいい。

- ここから蜂屋&ゼクシィ side
式も子供も先越されて、しょんぼりと
いうわけでもないけどやっぱ赤ちゃんは
羨ましい‥そう話すゼクシィに、蜂屋は
随分と虚しいことを言ってくるのだった。
「あ、オレそれはいらないかも。
まだムリ…てかオレ夫婦ふたりだけ
でいいって前も言わなかった?」
蜂屋に家族を作りたいって思う
ゼクシィの思いも、まだ遊びたい
盛りの蜂屋には重く感じるのかも。
そんなふうに考え込んでしまう
ゼクシィ‥でもツッコんで本音を
聞くのは怖い、難しい問題よね。
話を聞いてもらいに百絵の所へ
行っていたゼクシィは、アーサーに
意見をアドバイスを聞いてみようと
彼がお酒を飲んでいたバーの方へ
行ってみると、そこには蜂屋が‥
蜂屋は蜂屋で、ゼクシィと連絡が
つかなかったようで居場所に見当を
つけ様子を見に来ていたようだった。
そんな蜂屋がアーサーと話している
のを聞いてしまって、その内容に
最初は気が重くなるゼクシィだけど、
そのまま聞いているとこれまで気づきも
しなかった彼の本心を知ることになる。
赤ちゃんいらないって言ってた理由も。
まさかなやつだった、蜂屋ゼクシィの
ことめっちゃくちゃ好きなんだな 笑
それを聞いて、ちょっと怒ったような
照れたような態度で出てったゼクシィが
蜂屋に伝えた想いは悪いものじゃなかった。
「かっこわるくてかわいい、すき。」
本音はね、ちゃんと言い合わないとね。
言い合ってもわかり合えない人だって
きっとたくさんいるけど、そういうの
やってみないとわからないもの‥
良かったね、ちゃんと噛み合った。
もう‥幸せになりなさいよ !! 笑

なんやかんやいろんなことが丸く
おさまってるなと思えていた時‥
かなり序盤から言っていたことが
解決していなかったと気づいた 笑
寺の嫁になる潤子ちゃんが今後
仕事を続けていくのかどうかだ。
出産も控えているし一時的にはやめる
つもりでいるけれどずっとではない。
休日には寺の仕事も少しずつ手伝って
覚えながら、育児が落ち着いたら仕事
にも復帰することを考えているみたい。
そんな潤子ちゃんに、高嶺は1番
言ってはいけないことを言ってきた。
「…敢えて言います。職において
あなたの代わりなどたくさんいます。」
式を前にとってもキレイな打ち掛けを
用意してくれて嬉しかっただろうに、
仕事の話でもめて喧嘩をしてしまった。
ゼクシィ達に話を聞いてもらいにバー
まで行こうとすれば、部屋の外に人の
バリケードを組まれて出られない 苦笑
高嶺さんあんたって人は‥ 苦笑
監禁癖はやめてほしいとこですね。
仕方ないからテレビ電話で愚痴ってたら
バーにいた清宮主任が声をかけてきて、
それを部屋外で聞きつけた高嶺が大騒ぎ‥
「どうしてどこへも帰らせない
よう人まで置いたのに中から男
の声が聞こえるなど以ての外!」
その後もガミガミガミガミ…潤子ちゃんも
大変ですよね、お互い様なとこもあるが
この2人に揉め事は絶えないかもしれない。
潤子ちゃんの部屋から聞こえる見知った
男の声に焦り部屋に入ろうとすると‥
内側から鍵がかけられていて入れない。
「仕事復帰認めてくれるなら開けてあげる。」
盛大に揉めはしたけれども、結局
高嶺の本音を聞くことが出来て
これはちょっと、仕事のことはまだ
何も解決してないのに喜んじゃう
気持ちも隠しきれない潤子ちゃん。
こんなタイミングで、お腹の双子が
思い切り動いた、高嶺からしたら
鍵を閉められた襖の向こう‥触れ
たいのに触れることが出来ない。
「仕事認めて、お願い。」
ちょっとずるかったかもしれないけど、
高嶺には認めるしか選択がしなかった。
なんやかんや、高嶺は彼女に甘い 笑
きっと生まれてくる子供たちにも随分
甘い父親になってしまうんじゃないか?
潤子ちゃんの仕事のこと、一応彼女なり
に寺に溶け込もうと仕事を選んでいく
つもりではあるみたい、高嶺としては
まだ不安かもしれないけど、また何か
あったらこーやって喧嘩しながら2人で
乗り越えていけばいいと思うんだよ。
「でもあたし所有物は嫌ですからね。
あたしが、あなたとこのお寺を選んだの。」
気の強い奥さんに惚れ込んだ旦那は大変ね 笑
~ひとこと~
百絵とアーサーのお話で触れられ
なかった部分も素敵なお話があった
んですけど‥うん、よかったら購入
して読んでもらえたらと思います 笑
ほんとあの2人可愛くって大好きです。
前巻のレビューの時に16巻で潤子と
星川編完結という話がありましたが、
購入した電子書籍のサイトでは完結
って書いてまして‥え、終わりなの?
ちょっと焦りましたが16巻の終わりの
方に気なる描き下ろしを発見しました。
予告編 episode.99
エレベーター、降りて左
内容は、一人暮らしを始める百絵の
ことがちょろっとだけ描かれていて‥
アーサー&百絵編始まってくれるの?
え?完結、え、どっち‥?と混乱中 笑
完結かどうかは置いておいて、何らか
の形で続いてくのは確かだと思います。
またそれを待ってみようと思います。
そしてあわよくば‥ワタシはユキと寧々
の話もっと見たいんでお願いします 笑
長々と好きなように綴りまくるレビュー、
伝わりにくい部分も多かったと思いますが
お付き合い頂いた方には心から感謝です。
これに懲りずよかったらまたお付き合いを。