どうせもう逃げられない 第5巻

著:一井かずみ 先生

どうせもう逃げられない5-1

「余くんをN.Y.
(こっち)にくれんか?」

針馬先生。
向坂さんがソロ・デザインを
立ち上げる前に、お世話に
なっていたデザインの先生
…(上司?)といった感じだろうか。

そんな人から引き抜きの言葉。
針馬先生は余さんからしても
とても尊敬する、憧れの人と
いう感じのようで…余さん
一体どうするんだろうか。

どうせもう逃げられない5-2

「…ごめん 弱音 吐いた」

そんなふうに言う向坂さん。
なほは、向坂さんのために
何も出来ない…って感じてた。

でも実際は、なほがいるだけで
なほがいつも通りでいてくれる
それだけで大きな救いなのかも。

そんなふうに思った。

どうせもう逃げられない5-3

余さんに引き抜きの話が来て、
それがどうこうなる前に今度は
浦江さんにも引き抜き話が…。

受けようと思うと言った彼女に
相変わらず感情なんて無い録音
みたいな言葉を返す向坂さん。

最後なんだって、向坂さんに
本当に言いたかったことを
素直に伝えた浦江さん。

クサってた自分を向坂さんは
変えてくれた、向坂さんには
たくさん救われたけれど、自分も
向坂さんの助けになりたかった。

そんな思いを伝えてくれた。
いつだって、素直に言葉にする
ことに慣れていない向坂さん。

そんな彼に素直な言葉を言わせた。
きっとみんな嬉しかったろうな。

本音ではいっつも1人で我慢して
背中を押してきたような人だ。
本音で、きっと初めてまともに
本音を言ってくれた気がする。

これで、浦江さんが辞める
って話はなくなりました。

どうせもう逃げられない5-4

ちはるさんを撮影した時の
スナップ集、あの事故から
見れずにいたけれど、ハルが
死んで、見たくなって…でも
怖くて1人では見れなくて。

だからなほと一緒に見た。
その時、こんなふうに
向坂さんは言った。

夢みたいだって…

そんなことを言うから、
今にも消えてしまいそうな
虚しさを覚えたのだろうか。

行かないで…そんな思いか、

「俺がどうしようもない
男だって知ってるだろ」

そんなことないってもう
分かっちゃっただろうに…
今更そんなことを言うからか…

どうせもう逃げられない5-5

なほが向坂さんの胸ぐらを
掴んでキスをした…ベロチューw

このせいで、その夜向坂さんは
夢でエロいなほが出てきて…

「襲います」

なんて言われてしまったものだから
2人ともなんだかおかしいですw

どうせもう逃げられない5-6

今まで、そういう意味で意識
していないつもりだったらしい。

あんな夢を見てしまったことも
きっかけになって、こんな
ふうに考えだした向坂さん…

そんなふうになほを
見ていたんだね。

けどまだ心にいるのは、
ちはるさんだけなのかな…

どうせもう逃げられない5-7

ボーナスで貰ったお金でお礼も
込めて向坂さんにプレゼントを
用意したなほ。…喜んで貰えたら
いいなと思う反面、過去を知り
自分にはどうしたらいいのか
わからないと竦んでしまってた。

「…今まで ごめんな
今度…ゆっくり話そうな」

そんなふうに言ってくれた
彼に、竦んでた足が動いた。

~ひとこと~

向坂さんの本音を聞けた巻です。
なほの気持ちに関しては、
相変わらずなようで少しずつ
向坂さんに届き始めている、
そんな気がする5巻でした。

これから先はまだわからない。
わからないけど、なほなら
向坂さんの抱えるものを
一緒に抱えて、本当の笑顔に
させてあげることが出来る。

そんな気がする。