どうせもう逃げられない 第7巻

どうせもう逃げられない7

著:一井かずみ 先生

どうせもう逃げられない7-1

何とか体調も回復して、
名古屋まで来た本来の目的を
果たしに写真展にやってきた。

「(私、絶対に来るべきじゃ
なかった。ここは向坂さん
の幸せな思い出の場所。)」

そう思うなほに対して、向坂さんは
『俺が1番好きな写真』と言って
1枚の写真を前に口にした言葉。

「どう?あんたも好き
だったら俺も嬉しい。」

恋は盲目。周りから見たら
そんなの無駄だよなんて
言われてしまうようなものでも、
盲目になれるほど愛しいと思う
相手がいて、その人の態度1つで
こんなに胸がいっぱいになって…

決してムダじゃないと思いたい。
先の見えない恋だって、周りに
なんと言われたって…なほと
向坂さんにとってかけがえのない
大切な思い、時間だと思うから。

どうせもう逃げられない7-2

突然東京にやってきた向坂さんの
妹(義妹)の翼。自分の進みたい
進路を前に、アレルギーだったり
…いろいろ壁は多い状態…。

そんな彼女にこうやって、真剣に
話をしてくれるなほの存在は、
きっとすごく心強かったと思う。

体調を心配して、親も向坂さんも
反対の一点張り状態だったけど、
そんな中で少々意固地になりつつ
あった翼に対してここまで真剣に
言ってくれる言葉、きつい現実を
ちゃんと分かった上で頑張らなきゃ
いけないって…なほって、やっぱ
すごいよなってほんと思ったとこ。

どうせもう逃げられない7-3

なほも向坂さんも、お互いに
ぐるぐるしている状態…。

先がない、無駄な時間と言われても、
向坂さんの辛さを和らげたいなほ。

ずっとちはるさんのことを心に抱え、
それでもなほを大切にしたいって、
笑顔にしたいって思う…思うのに
ちはるさんや家族への罪悪感で
これ以上前に進めない向坂さん。

ちはるさんは、家族のみんなは、
そんなふうに進めない向坂さんを
望んでいるんだろうか…?なほと
同じように、少しでも楽にして
あげたいって、そんなふうに
思ってるんじゃないだろうか。

わからないけど…今のままじゃあ
きっとみんな辛い思いをするだろう。

どうせもう逃げられない7-4

『どうすればいい?
何やってるんだ?』

『俺は目の前のこの子を
どうしたい?どうしたい?』

建て前で長いこと本音を隠し
続けて来て、自分が本当は
どうしたいかって思いも
自分でわからなくなりかけて…

それでも今まで何とか生きて
来られたんだろうけど、なほと
一緒にいると建て前だけでは
収まらない衝動にかられる。

―愛したい―

好きだ、愛したいんだって気持ち。
罪悪感でかき消そうとした思い。
それでも決して消えてくれない思い。

なほは、向坂さんを少しでも
楽にできているのかな。ほんと
少しでもいいから、出来てたらいい。

どうせもう逃げられない7-5

向坂さんの思いがなほに
近づけば近づくほどに…

『じゃあちはるは?』

ちはるさんを思う気持ちが
強くなる…まるで呪縛のように。
ちはるさんって存在で自分を
縛っているのはきっと向坂さん
自身だけなんだろうなとも感じる。

亡くなってしまった人への思い。
自分が殺したんだと悔やむ思い。

こんな思いは、どうやったら
清算することが出来るんだろう。

忘れてはいけないことだと思う。
でも、それに縛られて動けなく
なっていたら、先に逝ってしまった
ちはるさんだって悲しむんじゃない?

それでも、人の死、とても大切に
思っていた人の死はそれ程大きい。
そういうものなんだろうとも思う。

…つらいな。
向坂さん、どうしたら幸せになれる?

どうせもう逃げられない7-6

「…名古屋行ってくる」

なほと一緒にいると、幸せな
ことばかり考えるという彼。

でもその反面、ちはるさんを
思い身動きが取れなくもなる…

そんなことをひたすら繰り返す。

ちはるさんへの思い、家族への
罪悪感…そんなことに立ち向かえず
ずっと名古屋に行きたがらなかった。

気持ちを清算しに行くのかな。
…頑張れ、頑張れ向坂さん。

どんな時だって、なほが待ってる。

~ひとこと~

7巻でした。
まだまだ先は読めませんが、
そして幸せそうなのを見る
度に向坂さんの抱える闇が
ちらちら出てきて泣きたくなる。

開放してあげたい。
心から、幸せってものを
感じて欲しいと願う。

きっとそれが出来るのはなほ
以外にはいなくて…でも今の
向坂さんにはなほの思いを
受け入れる勇気はない。

きっとまだ時間がかかる。
気持ちの整理をするためには
つらい気持ちを我慢してでも
立ち向かわなければいけない。

頑張れ向坂さん。そしてなほは
向坂さんを支えてあげて欲しい。
自分の思いを諦めないで欲しい。