ヲタクに恋は難しい 第11巻【完】

著:ふじた 先生

付き合い始めた尚哉とこーくんだけど
あまりにいつも通りな尚哉にあれは夢
だったのではないかと考え始めてた 笑

でも隣にいるだけで意識してソワソワ
してしまうのはこーくんだけじゃなくて、
すごく意識してしまいソワソワしてる
のを必死にこらえていた尚哉だった。

そして必死に頑張っていたのに思い切り
本音を聞かれてしまう尚哉‥と尚哉の
本音にさらに顔を真赤にするこーくん。

何ですかね、この可愛すぎる2人 笑
可愛くて可愛くて‥おもしろい ←

いつまでもこんなふうに初々しくいて
くれたら可愛くて素敵と思います(ニヤニヤ)

ここでは、偶然職場で成海と再会
してからの宏嵩目線の恋のお話が
描かれてたんですけど‥宏嵩って
全然表情に出ないじゃないですか。
出てても怒ってる時くらいで 笑

そんな宏嵩が、気の合うヲタ友として
すぐ打ち解けたけど好きな気持ちとか
そういうのは言えっこないと思ってて。

それなのに、ヲタクであるからと
恋に失敗してトラウマ級の過去抱えて
苦しんでる成海を見ていたらつい

「…じゃあ俺でいいじゃん。」

真顔だった気がするけどあれを言った
時の宏嵩実はすっごいテンパってた。
言う気なかったのに、つい口から出て
しまった言葉は取り消すことはできず、
きっとその先は勢いだったんだと思う。

ヲタ友以上恋人未満?みたいな条件を
つけてみたら採用されてしまった。

嬉しくなかったわけではないだろう。
でもそれ以上にこれでいいのかとか、
これからどうしたらいいのかとか‥

きっと宏嵩にとって苦難の連続で
もしかしたらいつだってテンパってて
いっぱいいっぱいだったのかもしれない。

もがいて、もがいて、もがき続けて、
でもそのうち、成海はこれで本当に
楽しいって思ってくれてるのかって
わかんなくなって、不安になって。

そんな不安を消し去ってくれるように
成海は優しい笑顔を見せてくれていた。

きっと昔から、幼い頃からずっと
宏嵩は成海のそんな笑顔に何度も
何度も救われてきたんだろうな。

そして、最初はバグかって思ってた
自分の行動や2人の現状だったけど、
きっときっかけを作ったのは宏嵩の
思いの強さだったし一緒にいるうちに
本当に恋になっていったんだと思う。

ただただ、良かったなと思えた。

ある日、会社でバッグに入った
BL本を撒き散らしてしまった成海。

そこには同僚の千葉ちゃん(腐女子)や
男性社員の相葉さん、馬場さんもいて
ヲタバレしてしまうと焦った成海は
挙動不審な態度でばら撒いたものを
かき集めると逃げ去ってしまった。

周囲で成海がヲタクだという噂が
広まるようなことは決してなくて、
ただ様子がおかしかったため心配
させてしまっているようだった。

みんないい人たちばかりなんだよね。

「いい人たちばっかりで必死に
ヲタク隠してる自分がいやになるよ…。」

そんなふうにこぼす成海だったけど、
それは打ち明けたいってわけじゃない。

いい人たちばかりだからこそ隠して
誤魔化してるのがしんどくなるって
気持ちはもちろん分かるんだけど、
それで簡単に打ち明けられない程には
成海の過去のトラウマは大きかった。

「そんなに隠さなきゃだめなの?
いっそ言っちゃえば?ヲタクだって。」

ついでに俺たちのことも‥と
言いかけた宏嵩の言葉を遮って
否定するくらいには成海にとって
本当に恐怖でいっぱいの提案だった。

一度経験してしまったことは、
二度三度あるかもしれないって
思ってしまうのは仕方あるまい。

でも、こんなに息苦しそうにしてる
成海を宏嵩は見てたくなかったんじゃ
ないかなとも思って‥難しいよね。

好きなことに夢中なだけなのにね。

カミングアウトの提案について
成海がおしまいって言った後も
あの会話はしばらく続いてて‥
実はがっつり喧嘩になっていた。

それぞれに思いはあったんだろう。
でも売り言葉に買い言葉みたいに
なっちゃっててお互いの気持ちは
いまいち届いてなかったと思う。

納得いかない気持ちはそれぞれに
あったけど、時間をおいて考えたら
自分も酷いことを言ってしまったと
お互いに反省する気持ちも出てくる。

社内でも様子がおかしかった2人を見て
花ちゃんと樺倉さんが話を聞いてくれた
のも気持ちの整理に繋がってただろう。

ちゃんと謝りたい、仲直りしたいって
気持ちは無事2人を仲直りに向かわせた。

宏嵩の言い分として、宏嵩はヲタクで
あることを隠してないし隠したい人の
気持ちってのもよくわからないから
そういう意味で成海の気持ちを本当に
理解するのは難しいって思っていて。

それでも成海がずっと辛そうな顔してる
のも自分が何もしてやれないのも嫌で、
それで伝えたのがあの提案だったろう。

結果喧嘩に繋がりはしたけど、成海が
笑えるようにしたかっただけなんよね。

これまで自分が成海にたくさんもらって
きたように、自分も成海にしてあげたい。

「だから…。」

と言った後に宏嵩が言葉を続けることは
なかったけど、そうに思ってるからこそ
カミングアウトを提案したんだろうよ。

それでも本当に成海が無理だと思うなら
無理強いしたいわけじゃなかったから、
改めては言わなかったのかもしれない。

すごくすごく大事に思ってくれてる、
そばにいてくれる心強い存在だよね。

あとは成海次第だけど‥変わって
いけたらいい、本気で笑えるように。

後日、あの挙動不審事件の日に
変な態度をとってしまっていた
千葉ちゃん、相葉さん、馬場さん
と宏嵩、成海の5人で飲みに行った。

あの日のことの謝罪と、
カミングアウトが目的だった。

「隠してたけど、私、
…じつは……ヲタクで…!」

心臓バクバクで、少し俯きながら
そう告白した成海だったけど、

「な--んだそんなこと?
どんな深刻な理由かと思った-!」

明るい笑顔でその場の空気を払拭
してくれたのは千葉ちゃんだった。

男性陣は特に何かを言うことは
なかったけど否定してくるような
こともなく、何より千葉ちゃんが
がっつり成海を肯定してくれてた。

「私そんななるちゃんが大好きよ。」

成海、頑張って伝えてよかったね。
成海のカミングアウトが無事終わり
千葉ちゃんは早速話題を変えた。

そうだ、この子こういう子だった 笑
そんな話題に自分を出されることに
めんどくさがる宏嵩だったけど‥

千葉ちゃんのおかげでもう一つの
カミングアウトもできたようです。
きっと宏嵩が1番驚いてたと思う 笑

成海、良かったね。
そして宏嵩おめでとう。

成海の悩みも無事解決して
また楽しい日常が戻ってきた。

この日は宏嵩宅にいつものメンバーに
プラスして尚哉とこーくんが集まった。

ここで再び再会することになった
蒲倉さんとこーくんだったけど、
さらに誤解が深まってたけど、
そんなやりとりはここでは割愛。

みんなが集まった所で、みんなが
いたからカミングアウトしようって
向き合うことができたと伝える成海
だったけど、やっぱりそんな中でも
宏嵩の存在は大きかったんだろうね。

タバコを吸うために宏嵩がベランダに
出ていったのを見て成海もベランダへ。

「みんなのおかげもあるけど、
やっぱり一番は宏嵩のおかげだよ。」

「私ががんばれたのはいっしょに
笑いたかったからだもん。」

そんなふうに言って、成海からのキス。
普段から表情めったに変わらない宏嵩の
貴重なテレ顔と、成海が可愛すぎた!!!

ところで成海がこんなふうに
宏嵩にはっきり好きって言ったの
もしかして初めてだったりする?
違ったらすみません、記憶力が 笑

なにはともあれヲタクに恋は
難しい‥私もそう思ってたけど
彼らはとても幸せそうです。

お…花ちゃんおめでたですかー!!!!
わーーーん、おめでとう花ちゃん。
そしてこの事実成海は知ってたみたい
だけど旦那には中々言えなかったのね。

花ちゃんも無事おめでたを伝えられて、
蒲倉さんは花ちゃんを抱きしめてて顔は
見えなかったけど泣いて喜んでたみたい。

この2人も、順調に幸せになってて
良かったなーとほっとしております。

この先も喧嘩することの多い2人な
気はするけど、それでも幸せを分かち
合って楽しくいてくれたらいいな。

~ひとこと~

‥終わってしまった。
ヲタ恋すごく大好きでした。

ヲタクだからこそ分かるネタはもちろん、
ヲタクだって普通に恋してるんだっていう
微笑ましい恋愛描写や悩んでいるお話も
本当に本当に大好きなものばかりでした。

ヲタクネタでも恋愛ネタでもないものは
あまり記事では触れてこられなかったかも
しれませんが、大好きなキャラ達の日常の
一コマ的なお話も結構ほっこりするものが
多くすごく楽しかったので、ぜひ読んで
みてもらえたら嬉しいなーと思います。

あと今回、表紙がめっちゃお気に入りです。
特装版は子供の頃の宏嵩と成海が描かれてて
そちらもすっごく可愛いので要チェックです!

私もヲタクだしいろいろ生きにくいなー
なんて思うこともありますが、成海達の
ように悩みながらもまっすぐにヲタクを
貫いていけたらいいなと思ってます!!

そういう意味では励みになった漫画でも
あり、本当にこの作品を知れてよかった。

ひたすら感想を語りレビューとしてどうか
あまり自信のないサイトではありますが、
自分なりに大好きな作品を知ってほしくて
めいいっぱい紹介させてもらってるので、
素敵な作品達に興味を持ってくれる方が
少しでもいてくれたら嬉しいです。