著:那波マオ 先生

「そういうことへのエネルギーが
みじんも残っていなくて、こないだ
初めて好きになった人に初めて告白
して初めて振られて、あたしには
もう内臓が飛び出るような出来事
だったので…………だめなんです。」
こんなフラレ方をして、
伊東としてはきまずいやら
困らせて申し訳ないやら。
そんなんでその後に偶然
会ってしまった時なんかは
気を使ってその場を立ち去る
選択肢しかなかったんだろう。
でもそこで綾戸さんが出た行動
は伊東を引き止めることで…。
「も、もう。もう、お友達じゃ
いられないんでしょうか…!」
友達として、とても大切に思って
いた存在だった。そんな相手に
好きになってもらえて正直とても
幸せなことなのに、こんなあたし
なんかにふられて…!なんて。
ほんとこういう思考がつっつんw
こんなふうに、気持ちには応える
ことは出来ないけど、すごく真剣に
向きあって考えてくれた綾戸さん。
そんな彼女に対して伊東も答える。
「女の子だって言う前に人として
綾戸さんが好きだ。だからこれ
からも友達でいさせてください。
…僕も素敵な人になる。」
お互いに恋をして、失恋して。
お互いに思いは報われなかった
けど、勇気を出したおかげで
大きく成長できたんだろうね。

その後…伊東は髪を切った。
猫耳もつけることを辞めた。
元はイケメンだよなかなりw
これからもっと踏み出して、
きっと幸せをつかめるよ。
伊東は人を見る目も優しさも
すごくあると思うから…彼は
幸せにならんとダメだろう!←
…にしても石野さんアネゴって
感じだな、かっこいいわww

いろいろと頑張ろうと決意
したその頃、文化祭なんて言う
リア充イベントがやってきたw
かなりいろいろ問題もあり
つつ無事迎えた文化祭当日…
前日の深夜までクラスの出し物
メイド喫茶の準備をしていた
つっつん達のクラス。その深夜
テンションで急遽決まったらしい。
伊東が…猫耳メイドになってるw
本人はすごく嫌がってるけど、
メイドさんとしてどうみても
人気は1番で、何よりメイドな
接客も完璧で…それもこれも、
メイド喫茶をやるとなった時に
綾戸さんにメイドを指導して
もらったから、それに報いたい
と彼なりに一生懸命になった
結果だったというお話で…。
偶然にもそれを見て、聞いて
いた綾戸さん。嬉しかったろう。
あまりに予想外の展開だけど、
これはほんと、可愛いわww

文化祭のミスコン。最初はずっと
断っていたけれど、ある人の話を
聞いて説得されて、優勝できるか
わからないけどやってみる…と
出場を決めた色葉。に対し、色葉
に勝てるわけがないと思いながら
もこちらもまた説得されて出場を
決めた石野さんでございます。
でもまだ途中とはいえ、結果は
自分で入れた1票しか入っていない、
あまりに虚しい状況だった石野さん。
さすがに落ち込むわひねくれるわ。
そんな所にやってきたみつやは、
最初こそ身の程知らずなんて言葉
をかけてくるも…こいつ、プライドは
高いくせにやっぱ優しいんだよね。
五十嵐さん(色葉)に入れよ~とか
言っていたみつや、何の迷いもなく
石野さんに1票入れてくれた。
あんな第一印象で、石野さんの
恋だって瞬殺された状態で。
でも石野さんは知れば知るほど
いい子だし、みつやもいい男だ。
ほんと、石野さんにとっては
他のどんな1票より嬉しい1票
だったんじゃないかなって思った。

結果的にミスコンは、十数票差
で色葉が負けることになった。
9票差で、後は審査委員長(つっつん)
の投票で結果が決まる状態で…
(つっつんの持ち点は15点)
でも色葉は今まで顔だけで好かれて
イメージと少し違うだけで批判され、
人のそういう所ばかり見てきたから
ミスコンも評価を受けるのもずっと
嫌だと言っていた。まあ他にも理由
はいろいろあったと思うのだけれど、
結果的に色葉は負け。でも最後の
つっつんのコメントは最高だったw
「あなたぐらいあざとい人
の方がみんなに夢を与え
られる気がしました。」
優勝は色葉にけんかを売って来た女、
外面だけよくて内側は嫌な女タイプ。
裏表の激しそうな…と、よく知らない
つっつんに総判断された人でしたw
コメントも実はかなり的確だったw
「おまえのいいところは俺も周りの
みんなもちゃんとわかってるからな。」
色葉にそう話すつっつんに対して、
じゃあいいところを言ってみてと言うと…
ものすごい量が出てきたよw
ちゃんと見てる。ちゃんと知ってる。
色葉が大切に思っている人達は、
ちゃんと色葉のいい所を知ってる。
これは、とても幸せなことだね。

文化祭や、それ以前の出来事も
含めて綾戸さんの心境は少しずつ
変わっていってたのかもしれない。
その結果、少し触れた手に動揺を
隠せなくなってしまうほどに。
「ちょっと触れただけで意識
してしまうなんて、伊東先輩を
振っておいてなんなんですか
あつかましい。あたしのバカ!!」
そんな独り言も伊東に聞かれて
しまって…今に至るわけです。
綾戸さん、伊東を好きに
なるんじゃないかな?
もしかしたらもうなってる?
恋は、意識したら一瞬だ。
気の迷いでも間違いでも、
絆されてくれるなら…
さてね、これからどうなるか。
~ひとこと~
今回は文化祭の話がメインでした。
その中で、友情も愛情も、いろいろ
あったな~と感じておりますが…
個人的には石野さんとみつやのこと
が気になって仕方がない状態ですw
でもおそらく大きく変化があった
のは綾戸さんと伊東かと思います。
色葉とつっつんに関しては、2人の、
そして大切な仲間との信頼関係の
再確認って感じが大きかったかと。
変化は少しずつ、でもとても
温かい気持ちで読めております。
このまま和みながらドキドキや
わくわく、時に不安も味わって、
青春していけたらいいのにって…
そう簡単じゃないのがリアルで、
この漫画も一筋縄ではないです。
今後も、お楽しみください。