著:吉田丸悠 先生

この黒髪ロングの彼女は柳沼くんの
遠い親戚の鷺山薫(さぎやまかおる)。
昔社宅が隣同士で、家族ぐるみの
付き合いがあった‥幼なじみだ。
つい最近、偶然彼女と柳沼くんが
再会しそこに居合わせた大上さんも
薫さんと顔見知りになったのだけど、
その後偶然街で会いお茶することに。
そこでちょっと離れたすきにナンパ
された薫さんだったけどその時‥
まるでいつかの柳沼くんのような
態度をとった彼女がそこにいた。
偶然タイミングよくやってきた
柳沼くんの謎の発言によってその
ナンパ男たちは去っていったけど‥
「シンちゃんは変わらないね。
ありがとう。」
そう言って薫さんは柳沼の手を
握った。何も‥口走らなかった。
そして立ち去り際にこんな言葉。
「やっぱりシンちゃん
は私の王子様よ!」
ただの幼なじみ…だよね?
違和感と少しの心配が生まれた。

薫さんの行動には、ちょっとした
違和感を覚えることがあった。
「なんであの子の考えがわかっ
たんですか?まさかあなたも…。」
そう疑問を口にすると、薫さんは明かす。
彼女が持つ、少し違うけど柳沼くんと
似たような体質の話‥そしてもう一つ
気になった所は、同じ体質を持つ者同士
触れてもその症状は出ないということ。
「薫さんとくっついたほうが
柳沼くんも幸せなんじゃ…!?」
幼なじみで遠い親戚とはいえ、
薫さんが柳沼に好意を寄せている
のは見てれば分かることだった。
‥大上さん、不安にもなるよね。

根津さんとスイーツバイキングに
やってきた大上さん、そこで互いに
ちょっと恋の悩みなんかを話してたら
‥女子2人に囲まれた松隈くんが来た。
女子2人に松隈くんは服飾を教える
ため材料の買い出しをしていたとか。
女子達がバイキングを取りに行く間‥
なんだか悩んでいる様子の松隈くん。
「大賀さんがベタベタ
触ってくるんじゃ…。」
「胸が、ドキドキしてしまうんじゃあ…!」
もともとスキンシップが多めの子の
ようだけど、これは結構あからさま。
松隈くんに好意を向けてる気がする 笑
なーんて、新しい恋が芽生えてるかと
思ったが、大上さんは考え事をしていた。
「『触る』ってそんなに重要?」
好きな人に触れることだけでも障害が
いつまでもまとわりついてしまう。
それが薫さんと柳沼くんだったら‥
今、好き同士で付き合っているのは
大上さんと柳沼くんなんだけどね。
それでも柳沼くんのためにはって
考えてしまう彼女は、心の底から
柳沼くんが大好きで大事なんだろう。

バイキングの腹ごなしに
ボルダリングにやってきた。
そこで体を動かしながらも
悩みについて考えていた2人。
「絶対に私が柳沼くんを
幸せにするんだーー!」
‥なんて男前な考えの持ち主だ 笑
でもこういう考えの子すごく好き。
頑張れ大上さん、負けんな!!
きっと柳沼くんを幸せにするのは
大上さん以外には無理なんだから。

柳沼くんなりに、いろいろ考えて
悩んでいたようだ‥その答えを、
ようやく出すことが出来たみたい。
「柳沼くんが元気になって
安心しました!ふつつか者では
ありますがこれからも末永く
おつきあいしたいです!!」
この2人がつきあうことで薫さんが
傷つくことが分かってても、もし
薫さんと柳沼さんが付き合ったらない
かも知れない悩みも出てくるかも
しれないってわかってても‥
それでもやっぱりこの2人は
互いを求めてしまうだろう。
柳沼くんは大上さんを、
大上さんは柳沼くんを。
2人だから成り立つんだよ。
この後、柳沼くんは薫さんに伝えた。
大上さんの胸を触ろうとした‥なんて
ことからバカ正直に話してたけど 笑
そういう気持ちを持つことを怖いと
思い遠ざけていた彼だけど、大上さん
に会って自分でそういう感情を持つ
ようになった‥向き合おうと思った。
「だから僕は、薫さんの思ってる
ような人間じゃない、すまない。」
変わらないねと言っていた。変わらない
‥そういう気持ちがないことを望まれた。
謝るなんて‥優しすぎるけどね。

柳沼くんが薫さんに伝えた言葉で、
ちょっと怯えてしまったみたい‥
でもそのフォローは千重子さんが
しっかりしてくれているみたいだ。
「薫さんの事は姉さんが
一番わかってるから。」
そう、柳沼くんは言っていた。
街で偶然鉢合わせた4人‥最初は
怖がっているのか突き放そうと
する薫さんだけど、話を聞いて
彼女なりに考えたのかも知れない。
大上さんに少しの間触れて‥
一体何を感じたか不明だけど
「これからもシンちゃんを
よろしくお願いします。」
そう、頭を下げて千重子さんと
一緒にその場から去っていった。
帰り道、目に涙を浮かべていたけど
この変化をようやく受け入れようと
思えるようになったんだろう。
それもきっと、千重子さんの存在が
あったからそう変われたんだろうな。

‥事故です 笑
でも初キスですね。
おめでとうございます♡w
「ばっ…あっ、えぇ…えぁ
…ぼぁ…爆発します!!」
テンパってそんなことを
口走る大上さんだったが‥?
「今頭の中にすごく、その…
性的な画が流れ込んできた。
どうやら唇同士を触れ合わせる
と相手の心が見えるらしい。」
‥なんて言った柳沼くんの顔は
びっくりするくらい真っ赤だった 笑
前途多難、それでもきっとこの
事故は悪い事故ではなかったね 笑
少しずつ変わっていけばいいんだ。
お互いの速度でゆっくりと、自然と
変わっていく変化を受け入れたらいい。
~ひとこと~
大上さん、だだ漏れです最新刊でした。
いやはや‥ほんと少しずつですが変化
し成長していく彼らを見ていくのは
すごく楽しいなって思います。何より
いい子達ばかりなんですよね‥まるで
姉、母親目線で見守っております 笑
これからどんなふうに変化していくのか。
またのんびり次巻を待とうと思います♪