のぼさんとカノジョ? 第1巻

野保さんの部屋には彼の前に住んで
いた住人の幽霊がいる。記憶がなくて
名前がわからないけれど女性だろうと
いうことで”カノジョ”と呼んでいる。

謎が多いカノジョだけど、性格は随分
と普通の女の子って感じがしてる 笑

カノジョとの生活にはいろいろ苦労も
あるようだけど、それでも野保さんは‥

(出来ればカノジョを除霊してほしく
ない。カノジョのお陰で家賃は月
八千円だし、かんしゃくさえ起こさ
なければ、とてもいい人だから。)

なんて思っているみたいだ。
そんなカノジョと野保さんの話。
幽霊とのお話というわりには、
随分と心温まるお話と感じてます。

初めに、野保さんとカノジョの
出会いのきっかけをお話しますね。

ある時、住んでいたアパートが火事に
なり燃えてしまった‥大学に行くのに
持って言ってた荷物以外全てが燃えて
しまったようで、とにかく即日入居
可で家賃付きの安い物件を探した所‥

「お望み通り家具付き即日入居可で
家賃月8千円!!!敷金礼金も0よ!!!」

間取りも悪くはない‥それなのに
なぜこんなに安いのかと訪ねてみた。

「この部屋……出るんですよ~。」

そうは言われたけど、幽霊が見える体質
でもないし部屋を見に行って即決した。

その日‥突然自分(幽霊)の部屋にやって
来て真っ裸(風呂上がり)で室内を歩き
回った彼には様々な家具が飛んできた 笑

飛んでは来たけど、滅しようとして
いるような危険な物ではなかったため
無視しようと心に決め‥日々ソレと
戦っていたけどそんなある日のこと‥

大事なレポートをノートPCで書いて
いて、偶然かもしれないけど電源を
押されてデータを消されてしまった。

温厚な彼でも流石に怒り、そのまま
出ていこうかとも思ったんだけど、
その時ある考えに至った彼は‥

「ボクに何か用があるなら…
これに書いてください!!!」

気づいてほしかったのなら、ソレを
分かる努力をしようとしたんだろう。
ほんと‥野保さんの真っ直ぐさ素敵。

ホワイトボードを差し出すと、
そこにはありがとうの文字が。

ようやくお互いをちゃんと認識
出来た瞬間だったかも知れない。
そんな所から2人の生活は始まった。

なんというか‥野保さんの性格が
あって初めて成り立つお話だよね。
野保さんだから‥この先そう思う
ことがほんっとたくさん出てくる。

ある頃、野保さんは気付いてしまう。
部屋が可愛らしく変化してたこと‥
それは勿論カノジョの仕業だった 笑

野保さんのPCを使ったんだろう。
勝手にネット通販、そのお金は
登録されていたのか野保さんの
クレジットカードを使っていた。

勝手なことをしてるのに一歩も
譲ろうとしないカノジョとの攻防
は続き‥いや、防戦一方だった 笑
野保さんは一切手を出していない。

そんなこんなで疲れ果てた彼は
友人の田山と宮本に話してみる。

もちろん、カノジョと呼ぶわけで
その存在について一切話してない
から恋人だと誤解されたわけだが。

友人達の中で酷い恋人像が出来た。
そして野保さんはそんなカノジョを
怒るでもなく理解し合おうとしてて
ほんとどこまでも人がいいんだよな‥

これは彼の良さだけど、たまに
少し心配になる所でもある 笑

その後、歩み寄ろうとする野保さんと
彼がこの家に嫌気が差して出ていって
しまったら嫌だと思ったカノジョの
お互いの歩み寄りによって、この
喧嘩は無事終止符を打つことになる。

野保さんの彼女見たさにノートを
移させてほしいなんて理由をつけて
野保さんの部屋に上がり込んだ2人。

田山と宮本にはカノジョのことを
話しても大丈夫だろうと考えていた
野保さんだったけど、カノジョは
それを嫌がった‥結果彼女がいると
いう誤解は解けぬまま、カノジョの
評価は『いい女』に上がることに。

「面倒くさくはあるけどボクは結構楽しん
でるから。それにカノジョ素直だし。」

最後に好きなんだなと言われて人として
好きの意味で頷いた野保さんだった 笑

彼の純粋な発言は惚気と受け取られ
友人達には多大なる嫉妬を与えた 笑

個人的に‥ですが、私はこの金城さん
って人がすっごく苦手で仕方がない 笑
燃えてしまったアパートの元住人で、
火事の際に何か大切なものをとりに
火の中に飛び込もうとした彼女を
引き止めたのが野保さんだった。

だから彼女にとって野保さんは
命の恩人で‥そしてそれ以上に
恋する相手になったわけだが‥

その後同じところに越してきて
強引にお礼だと言って差し入れ
を持ち込み続けてるんだよね。

毎日ご飯はカノジョが作ってくれる
のに野保さんは断ることが出来ず
差し入れを受け取ってしまっていた。

いい加減カノジョが受け取らないでと
言ったことで、断ろうとしたけど‥

優しく断ろうとすればするほど
グイグイくるばかりで、しまいに
泣き出してしまうような状態だ。

野保さんみたいないい人相手じゃないと
逆に迷惑がられそうな気もするくらい。

あ‥ある種の人達には騙されてカモに
されそうな子でもあるかな ‥ 苦笑

でも野保さんはほんとどこまでもいい人
で‥結局何かあった時のために連絡先を
交換と話を反らせた所で一応彼女からの
恩返しの差し入れはやめてくれた‥が、

「恩返しじゃなくて好意です!!!」

あくまで恩返しは、だった 苦笑

開き直られました‥今度は好意入りの
差し入れを持ち込まれることになる。
野保さんとカノジョの気苦労はまだ
絶えなそう‥大変なのにホレられたね。

突然、いとこの千夏がやってきた。
借りてきた合鍵を使って勝手に
部屋に入っていた彼女だったが‥

「キミの事を父さんにチクられる
と面倒だから大人しくしてて。」

そうカノジョに話した野保さんだったが‥
千夏がここに来たのには理由があった。

「いるんでしょ…彼女がいるんでしょ!」

彼女の存在を確認するためだったのだ。
もちろん、恋人という意味である 笑

でもその言葉を聞いて野保さんは
カノジョという存在がここにいる
ということに気づかれていたと
勘違いをしてしまったらしい 汗

カノジョの許可も得て、正直に
カノジョを紹介する野保さんだが‥

「何それー!!?」

千夏は怯えたり叫んだりして大変。
この時、散々文句を言って帰って
言った千夏だけど、その中で彼に
大きく響いた言葉があったようだ。

「やす兄ちゃんなーーーん
にも知らないんじゃん!!!」

カノジョが、自分のことを覚えていない
というので野保さんはそれ以上詮索
するようなことをしなくなっていた。

それで成り立っていたんだけど‥こう
言われてしまうと少し落ち込んでしまう。

千夏にとっては大好きなお兄ちゃんを
奪った幽霊っていう存在なんだろう。
でも野保さんには大事な家族みたいな
ものだったと思うし、複雑だよな‥。

落ち込んで友人達に話した内容は

「カノジョが……本当にカノジョ
なのかわからなくなっちゃって。」

随分と思考が飛躍したな‥ 笑
実はムッキムキの大男だったら
なんて考えだしたのが始まり。

でもそれに対して田山や宮本は倦怠期
と受け取ったらしく、花を贈ることで
カノジョは随分と喜んでくれたよう
だったけど何も解決はしていない。

勇気を出して、何も覚えてないんだよね?
と再確認してみたけどやはり覚えてない。

落ち込んでいたってことを話す彼に、
カノジョはまっすぐ思いを伝えた。

何も知らない、覚えてないから
教えることも出来ない‥それでも
カノジョにとっての野保さんは
代わりなんていない大切な存在。

「のぼくんはわたしのことを
いちばんよくしってるひとだよ。
だからのぼくんありがとう。」

そういう思いも込で伝えたかった、
分かってほしかったんじゃないかな。

相変わらず何も知らないのは変わらない。
でもきっと、野保さんのもやもやした
気持ちは綺麗に晴れたんじゃないかな。

~ひとこと~

のぼさんとカノジョ?1巻、だいぶ
説明をつらつらと書く感じになって
しまった気もしますが、世界観を
伝えるくらいは出来たでしょうか?

最後、ムッキムキの大男だったら
どうしようと思っていたことを
カノジョに話した結果、部屋は
随分と大きく地震並みに揺れた‥。

「ムキムキつぼった。」

泣き笑いみたいな顔文字付きで、
盛大な揺れの後に書かれたそれ 笑

カノジョは本当に愉快な人です。
少々わがままだったり、テキトーな
所があったりもするけど、きっと
一緒にいたら飽きない存在なんじゃ
ないかな~と想像してしまいます。

少なくとも、個人的にはすごく好き
なタイプですね、クレジット勝手に
使ってたのだけは勘弁だけども 笑

こんな暖かく愉快な登場人物達で
描かれるこの世界感、これから
一体どんなお話に流れていくか‥
興味持っていただけた方はぜひ
お付き合い頂けたらと思います。