胸が鳴るのは君のせい 第3巻

著:紺野りさ 先生

胸が鳴るのは君のせい3-1

肝試しの日以来、特に
何もなく夏休みを終える。

久々の登校、有馬に会える
のが嬉しい半面、どんな顔
して…なんてまた一人百面相w

それを見て相も変わらず
からかってくる長谷部くん。
そんな光景が気に食わなかった
のか…有馬…君わかりやすいねw

胸が鳴るのは君のせい3-2

有馬のモテっぷりが予想以上で
焦りを感じつつ、もっとゴリゴリ
押して行かないと!!と意気込む。

そんなある日、女の子たちと
てきとーな付き合いをしていて、
女の子の彼氏?から攻撃された
らしくケガをした長谷部くん。

それを心配して手当してくれた
つかさ、そして彼女の言葉に
彼の心の何かが動いたみたい。

いやいやいや…自分ではそんな
アホなって、認めたくない
みたいな感じだけれど、恋に
落ちるのなんて結構一瞬だから。

さてね、どうなりますかね。

胸が鳴るのは君のせい3-3

勇気を出してつかさは
有馬をお祭りに誘った…

「うん、いくか。」

「その時話したいこと
あんだけど、時間取れる?」

そんな期待したくなる言葉
まで言われて…お祭り当日。

緊張しつつも、すごく
楽しい、幸せな時間を過ごす。

そんな中、お手洗いで1人になった
時、偶然(じゃないと思うけど)
来ていた長谷部くんに会う。

すぐ近くでキスをしている
カップルを見つけて、地味に
気まずくなったつかさだった
けど、素直に憧れを言葉にする。

「好きな人とするんだよ。
きっとうれしいし…周りなんか
目に入んないくらいしあわせ
な気分になっちゃうよ。」

でもそれを聞いた長谷部くんは…

「そんないいもんじゃないって…!」

突然キスをしてきた。
結局有馬のもとに戻れなくて、
逃げるように帰ってしまった。

長谷部くん…どうしてあの時
あんなムキになったんだろう。

胸が鳴るのは君のせい3-4

次の日、有馬にはキスされ
ちゃったことバレたくない…
そんな一心でごまかしてしまう。
それでも精神的にかなりしんどい
状態だったみたいで、途中で
体調が悪くなってしまって早退。

帰る途中…まさかの有馬が追い
かけてきて、祭りで話したかった
ことを言わせて欲しいと告げられ…

「俺、つかさが好きだ。」

いろいろ考えていたこととか、
そう自覚したきっかけとか、
中々言い出せなかったこととか。

すごく嬉しく感じたはずだった。
涙が出て…「あたしも…」そう答え
ようとした瞬間、前日の記憶が蘇る。

長谷部くんの手を思い出す。
条件反射で有馬の手を払って
しまい、違うと言いたいのに
思うように声が出てこなくて…

「…やっぱ、もう遅いか………」

それでも諦めないって、
今までにはなかったかも。

こんなふうに有馬が一生懸命
自分に向けてくれる思いは、
きっと嬉しくて仕方なかったろう。

胸が鳴るのは君のせい3-5

結局隠していることを話す勇気を
出せないまま、早速次の日、有馬は
登校から一緒に行こうと迎えに来た。

「つかさにとったら急に告られた
わけで俺の気持ち自体まだ信じて
もらえてないんじゃねーかって。
とりあえずもう隠す必要ないんだし
…俺のしたいようにすることにした。」

朝からそんなことを言われて、
その後もあれこれと気を回し
アプローチを続けてくるw

「とにかく俺が本気だってこと
つかさに伝えたくて、できる
だけあからさまにやってみた。」

「俺はこういうふうにつかさに
関わっていきたいんだけど…
嫌だったらさすがに言って。」

そう言われて、素直に言葉を返す。
こんな必死な顔して言われて、
答えたらこんな嬉しそうな顔。

有馬の言葉を、表情を、態度を、
見てようやく気づく。長谷部くん
とのことを言えないのは、結局
有馬に悪く思われたくないっていう
自己満足に過ぎなくて、有馬は
自分を悪者にしてでも麻友のこと
を話してくれたのに、こんなんじゃ
駄目だ…ちゃんと打ち明けよう。

そう決意した。

「あの…ね、有馬…絶対
返事するから、もう少し
だけ待っててもらえる………?」

いろいろ怖いかもしれない。
でももう逃げないで、頑張れ!!

胸が鳴るのは君のせい3-6

「こんなかっこ悪くて
しんどいこと…できれば
知りたくなかったのに。」

有馬が一生懸命アプローチして、
つかさが精一杯の覚悟を決めた頃、
長谷部くんは自分が恋してしまった
ことを深く後悔していたようです。

あんなムキになってキスしたのは、
また有馬のこと考えてるんだろうな
って思ったからだったんだろうな。

いやはや…ややこしいことになるな。

~ひとこと~

恋愛にはタイミングも大事。
そう、よく聞きますがほんとだ。

世の中タイミングですよ。
運命の相手…とかだって、
タイミングが合わなきゃ
出会うことだって出来ない。

有馬とつかさはとことんまで
タイミング合わん2人だと感じる。

でも、それでもある意味順調ですね。
問題は長谷部くんです…彼がこの先
どう動く気なのかわかりませんが、
引っ掻き回したりしないでくれると
ありがたいんですけど…どうだろ。

本気で恋しちゃったってなら、
…あ~ほんとどうするんでしょう。