著:麦芋 先生

組紐作り体験をした4人は、それぞれ
推しの色だとか自分の好きな色の糸を
選んで作っていたんだけど、幸音は
結局推しの色で作ったみたいだけど
個人的には黄色が綺麗って言ってて。
その後シルヴィオは嬉しそうに
黄色い糸を選んでたんだよね。
でも黄色が好きなの?って聞かれると
「いいえオレはアオが好きです。
ですけどキイロが似合うと思います。」
いろいろとかなーり説明不足だよ 笑
この時は、自分には黄色が似合うって
言ってるんだと周りは思っちゃってて
「いやほんと、君の顔面偏差値の前
ではパーソナルカラーは都市伝説。」
とか言われてて私若干ツボってた
んだけど、違ったみたいだね 笑
組紐を完成させてから旅館に行って、
幸音と桃は可愛い浴衣に着替えてから
みんなでお土産を買いに行った先で、
シルヴィオは幸音にブレスレットを渡す。
黄色にしたのは幸音が好きと言ってて
幸音に似合うと思ったからだったのね。
「モモとスズヤ仲良しするの時
ヨクガンバリマシタ!ゴホウビ!!」
そう言ったシルヴィオだったけど、
そんなふうに賞されるようなことは
何もしてない‥そう言って俯いて
しまいそうになる幸音だったけど
本当にシルヴィオってすごいよね。
何も出来てない、それでも誰かを
思って一生懸命になるのってきっと
すごく大変だし苦しかったと思う。
それでも考えるのをやめなかった。
ずっと2人のことを考え続けていた
幸音をすごいねって、頑張ったね
ってシルヴィオは認めてくれるんだ。
本当にシルヴィオの言葉はすごい。
シルヴィオってすごいな‥(語彙力)
幸音の腕にはちょっと大きすぎる
ブレスレットだったけど、すごく
温かい心のこもった贈り物だった。

このシーンに至る1ページ前までは
正直ちょっとしんどいお話だった。
態度の悪い日本人観光客とね、
すごく気分の悪いことがあって。
マナー違反な悪いことをしたのは
その観光客達、でもシルヴィオが
それをダメだよと指摘したことで
そいつらはシルヴィオの完璧では
ない日本語をバカにして笑った。
それを許せなくて怯えながらも
謝ってと一生懸命伝える幸音だが、
そいつらは全く反省の色を見せない
まま口先ばかりの謝罪を口にして
ずっとクスクスと2人を嘲笑う。
最終的にそいつらはシルヴィオが
イタリア語で怒鳴って蹴散らした
ことで、やっとその場は収束した。
シルヴィオはそいつらの幸音への
態度に怒ったのかもしれないね。
先程までは自分が何を言われても
決して怒るようなことなかったのに
イタリア語で怒鳴っていた時には
明らかに怒りが態度に出てたもの。
幸音は、好き放題言われてバカに
されてそれでも何も出来なかった
自分に後悔や悔しい気持ちや恐怖、
そんないろんな負の感情でどんどん
気分が沈んでいってしまっていた。
何て言ってたかはわからないけど
怒っていることは感じ取っていて、
シルヴィオにも申し訳ないことを
してしまったと思ったかもしれない。
それを知ってか知らずか、先程
まで堂々としていたシルヴィオは
怯えた様子で幸音に飛びついた。
「コワイでした!!残念ですが
オレはケンカできないです。
ラッキー(帰ってくれて)。」
そんな様子に、いっぱいいっぱいに
なっていた幸音から恐怖が去っていく。
怯えている年下男子に抱きつかれた‥
そう見せかけて、怯えきっていた幸音を
抱きしめ落ち着かせようとしたのかも。
シルヴィオがとっても素敵な人で、
好きなことのためにも一生懸命努力
し続けてきたと知っているからこそ
彼が頑張ってきたことをないがしろに
するような発言が許せなかったんだ。
シルヴィオが、何もできなかった
自分に優しくしてくれるものだから
余計悔しさは増したかもしれない。
上手にはできなかったかもしれない。
結果的に謝ってもらえず、幸音はまた
何も出来なかったと感じてしまってた。
それでも、そんなふうに自分の頑張り
を認めて褒めてくれた幸音の存在は、
いつかの幸音にとってのシルヴィオ
の存在のように心強かっただろう。
きっとすごく、シルヴィオは
嬉しかっただろうと思うよ。

さっきまで怖くて、怒ってて、
いっぱいいっぱいだったんだ。
なのにシルヴィオは突然、
好きですなんて言ってくる。
この突拍子もなくぶっこんでくる
感じは前にもあって、幸音はまた
冗談なのかからかっているのかと、
始めはきっと混乱してたんだろう。
でも今回のは、本気の告白っぽい。
あまりの距離の近さと衝撃の言葉に
驚き思考が停止してしまった幸音は
「オ…オバアチャンに髪の長い方と
オツキアイしてはイケナイと
言われてイルノデ、スイマセン。」
なんかすっごいカタコトな上意味の
わからん言い訳をして逃げてしまった。
ということが、当日その後も翌日に
なってもずっと様子がおかしい幸音に
桃と片倉が問いただしたことで判明。
‥よっぽど頭の中真っ白だったのね、
でなきゃここまで変なこと言わない 笑
シルヴィオは翌日はいつもどおりで、
あれは本気の告白なんかではなくて
ただ自分が勘違いしただけではないか
と余計に混乱してしまう幸音だけど、
真相は近い未来にわかることになる。
二週間後、4人で集まったその日
シルヴィオは髪は短く切っていた。

短く切られた髪を見て、自分が
あんな嘘を言ったせいで大事に
していた髪を切らせてしまったと
顔を青ざめさせる幸音だったけど、
「オレはユキネがゴメンナサイする
ために切るしたではナイです。
ユキネがカッコイイ言うを
欲しかっただけです。」
それだけ、たったそれだけの
ためにシルヴィオはずっと大事
にしていた綺麗な髪を切った。
ただ‥幸音のことが好きだから。
どうして自分がここまで想って
もらえるのかわからなくて、
そんな気持ちにこの自分が
応えられるのかも不安ばかり。
それでももう逃げないでしっかり
彼の気持ちに向き合う覚悟を決めた。
嘘で逃げたことをしっかり反省
して謝罪して、まずはここから。
きっと怖いだろうと思う。
想われることも想うことも
きっと初めてのことだから。
それでもしっかり向き合って
自分なりの気持ちの答えを
見つけられたらいいね。

描き下ろしで、シルヴィオが
まだ幼い頃のお話があった。
昔からアニメは好きでそれに
影響されたシルヴィオが「空を
飛びたい」「ロボットに乗りたい」
なんて言った時に、彼の祖父は
本を読むといいと言ってくれた。
幼かったシルヴィオにはまだ彼が
言っている意味はわからなかった
ようだけど、現在のシルヴィオの
物事の捉え方だったり感性っては
この人に教えが元だろうと思った。
すごく夢があって、温かくて
優しい素敵なお爺さまなんだね。
こんな祖父のところで育ったから、
今のシルヴィオがいるんだろう。
見えている、自分にとって大切な
友人達を大切にしようとしてる。
いつもシルヴィオはすごいなって
感じてたそれは、シルヴィオに
とってはそれだけのことみたい。
ただそれだけが、どれだけすごいか
きっとシルヴィオは気付けないけど、
それに救われてきた友人達もきっと
シルヴィオを大切に想うだろうね。
心を与えることで、結果的に
心を与えてくれる存在が出来る。
心を与え合えるってとっても
幸せなことだなって思った。

しっかり考える宣言をした翌日
早速迷走しまくった幸音は桃と
片倉にヘルプ要請をしたらしい。
シルヴィオのことは人として
好きだけど恋愛としてどうかと
なるといまいちピンとこないと
いうのが今の幸音の現状だった。
でもそのままではシルヴィオに
失礼だしどうにかしなきゃ‥と。
でもそれを聞いた片倉は
「つまり春日はシルヴィオのことを
ちゃんと好きになりたいってことで
よろしいか…?…それさぁ…もう
好きじゃないでしょうか…?」
そう言われて大騒ぎの幸音さん 笑
人としては好きだけど恋愛と
してはどうだろうって悩んでる
時点で‥ほんとそうだわな。
だからと言って片倉の扱いは
酷すぎて笑っちゃったけど 笑
でもこの反応の違いって
明らかにそういうことよな。
幸音はシルヴィオだからこんなに
悩んでて、シルヴィオの気持ちに
応えるっていうのも多分同じだけ
気持ちを返したいと思ってるんだ。
そういう恋だって、ありだよね。

仕事が残業中だったのか、片倉の
言葉で幸音が気持ちに応えを出せる
かもしれないと思ったタイミングで
「やあ~~~~~!!おくれたー!!!」
とっても元気にやってきた 笑
「幸音ちゃんのラブ問題どうなった!?
私間に合った!?セーフ?!」
「セウト。」
「よーしっっ、セーフか!よかった!!」
「ポジティブかよ…。」
桃と片倉のこういうやりとり大好き 笑
桃も合流して、もう少し考える
とは言ってたけど幸音の態度から
数日後シルヴィオは良い返事を
貰うだろうと想像ができた。
そんな話題もあり進むお酒。
そう、桃は来たばかりだけど
幸音と片倉はだいぶ酔っていた。
で、先程幸音からおっかない
脅し文句を言われることとなった
例え話がまだ尾を引いていて 笑
幸音・片倉共にやらかしました!!!
好きな子を目の前にしてする話じゃ
ないけどそれ以前に元カノ目の前に
してする話でもなかったろうから、
言った後に明らかにやらかしたー
って感じで石化しちゃってる2人を
見た桃は素直に後者で受け取った。
「うん、いるよ俺、好きな奴。」
明らかに誤解してる桃に対して
片倉は改めてそう宣言した。
桃の反応が多少なりとモヤッと
していたらとかそういう反応を
見たかったのか、それとも自分の
気持ちを誤魔化したくなかった
から言ったのかはわからないけど、
桃‥どんな反応をするんだろうね。
少なくとも、ヤキモチみたいのは
ないんだろうなって思ってる。
桃は片倉のことオタ友としても
人としても好きだろうって思う。
ただ恋愛化石である以前に過去のこと
があって、ちゃんと謝罪して終わった
ことだとしても片倉とそういうことを
考えるのはダメだって自分にストップ
かけちゃってる気がするんだよね。
‥きっとこれくらいじゃ進展なんて
しないけど、片倉が誰かと恋愛する
かもしれないって考えるだけでも
多少気持ちに変化が出るかもしれない。
悪い方に転がらないといいけど‥片倉の
心が折れることにはならないといいね。
~ひとこと~
うぬぬぬぬ‥そんな変なうめき声
しか出てこなくなっちゃうような
ちょっとごちゃついた巻でした 笑
とても個人的な感想ですすみません。
幸音とシルヴィオの今後も気に
なりますが、やっぱり私個人的に
片倉が大好きなんで、いや4人共
好きですけど特に片倉大好きで
幸せになってほしいと思うんで‥
今後どうなってくんでしょうね。
早く続き読みたくて仕方ないです 笑
良かったらまた次巻も
お付き合いくださいね。