水玉ハニーボーイ 第10巻【完】

著:池ジュン子 先生

ホワイトデーの日、初デートを
することにした仙石さんと藤くん。

行き先はデートに誘った
仙石さんが選んだ場所で、

「ここは両親の初デートの場所なんだ。」

彼女にとっては幼い頃両親と来た
思い出の場所でもあったみたい。

そんな大切な場所での初デートで、
これまでは見られなかった仙石さんの
可愛らしい一面を見ることになった。

2人で手漕ぎボートに乗った時に、
バランスを崩して藤くんが仙石さん
に覆いかぶさるような体勢になり
突然2人の間の距離が狭まった。

学校ではクールにのろけまくる
クーデレスタイルで、赤面するのは
藤くんやのろけられた人達だった。

でもちゃんと好きだからこそ、
意識だってするし照れたりする。
強くて男らしい仙石さんだけど、
こんな可愛らしい一面を見せるのは
藤くん相手の時だけかもしれない。

藤くんの言葉を受けて、仙石さんは
更に顔を真赤にしていて可愛かった。

そんな仙石さんを見られるのも、
藤くんの特権だったらいいね。

「交際を初めたと聞いて
お祝いを言いたかっただけ
だから、おめでとう仙石さん。」

元々藤くんのことを好きだった
撫子だけど、今は心から2人の
幸せを願って祝福してくれた。

わざわざお祝いを言うために
探しに来てくれる所とか、
可愛くて仕方ないですよね。
本当にどこまでも優しい人。

そんなことを話している所を偶然
聞いてしまった七緒家次男の雫。

実はほんの少し前に山の中で迷子に
なりかけていた所を撫子に助けられて
知り合ったばかりの関係なのだけど‥
まるで熊に抱えられるみたいにして
撫子に抱えられ出てきた時は焦った 笑

まだまだ知り合ったばかりだし互いの
ことなんて殆ど知らないだろうけど、
撫子の強さ、さらには優しすぎる所を
知って雫が惹かれる未来が見えた 笑

あくまでそんな気がしたというだけの
想像に過ぎませんが、何ヶ所か雫の
視線の意味が気になる描写があって。

そんな未来があってもいいなと最終巻
で残りもわずかなのに考えてしまった。

「撫子さん、貴女に一目惚れしました。」

想像はしていた、むしろちょっと
願望も混ざっていた、だって撫子
めっちゃくちゃいい子なんだもん。
幸せになってほしいと思うじゃない。

でもびっくりした、早すぎるだろ 笑
こうやって迷いもなく前進する所ね、
さすが七緒家だわって思わされた。

そして想像していた通りやっぱり
七緒家の好み歪みなくて笑った 笑

でもそれだけじゃなくて、撫子の
心の強さとか優しさとかに強く
惹かれたんだろうなってわかって、
勝手に嬉しくなってしまった。

すごい勢いで言い寄られて、きっと
こういうことに慣れてないと思うし
余計にテンパりまくったことだろう。

「考えさせて。」

そう叫びながら、顔どころか全身
真っ赤になって撫子は逃げ出した 笑
いやー、七緒家ってほんとすごいわ。

最終巻ですよ、続かないですよね?
‥彼らの今後めっさ気になります。

これは、藤くんの18歳の誕生日の
お祝いに2人で遊園地に来たお話。

細かい所を言えば素敵なエピソードも
心温まる場面もたくさんあったけど、
此処で紹介するのはデート終盤のこと。

はしゃぎまわって疲れてしまったのか
ベンチに座っている間に寝てしまった
藤くんと起こそうと試みた仙石さん。

「お姫様は…王子様の
キスで目覚める…の。」

話しかけても起きるどころか
こんな寝言を言う藤くんに対し
仙石さんはこんな行動に出た。

女だけど王子様みたいな仙石さん、
男だけどお姫様みたいな藤くん。

そんな2人だからこそ、こういう
のもありなのかもしれないね。

後に目を覚ました藤くんはいい夢を
見たなんて思ってたし、仙石さんは
恥ずかしがって顔を真っ赤にしたまま
そむけてしまったから、ここであった
真実を知るのは仙石さんだけかも 笑

もし藤くんが知ったら顔を真赤にして
照れたり、それでもすごく嬉しそうな
顔を見せてくれたと思うんだけどな 笑

今日は高校最後の文化祭、一般公開も
されているためほんっとうにいろんな
人たちが遊びに来ていて‥ものすごく
最終回って感じがして少し寂しいです。

仙石さんも藤くんもそれぞれの部や
クラスの企画で大忙し‥一緒に回る
なんてことは出来なかったけど、
でも最後には特大の企画があった。

『ファッションショー』

いつも以上に姫の藤くんへの当たりが
きついと思っていたけど、その原因は
このショーのポスターにあったらしい‥

(名物カップルの結婚式も?!)

なんて書いてあってお姑さんな姫は
普段の数倍増しで不機嫌なのね 笑

もちろん名物カップルとは2人のこと。
藤くんがその衣装を作ったらしい。

仙石さん可愛いし、藤くんびっくり
したけどめっちゃかっこいいしで、
本当に疑似結婚式みたいでした ♡

「ねぇ、もう一度約束しない?
いつかあたしの隣を歩いてくれる
って。今度は本当のバージンロード。」

藤くんが伝えた、まるでプロポーズ
のような言葉に対してどこまでも
現実主義な言葉で断るような発言を
返してくる仙石さんだったけど 笑

ずっと隣にいる、それだけはもう
どんなことがあっても揺るがない
気持ちなんだってだけで、いいね。

ショーが始まって、どれを着ていても
相変わらず女子にモテモテな仙石さん 笑

そんな彼女は自分のものだと主張する
ように、抱きしめながらキスをした。

「仙石さんはあたしと結婚します。」

これがお互い初めてのキス‥を大勢の
お客さんの前で、悲鳴がすごかった 笑

姫はブチギレてるし、娘のキスシーンを
見せつけられて胃を痛める父親がいたり
その後藤くんの余計な発言で痴話喧嘩に
発展してしまったりほんと慌ただしい 笑

でもそうやって喧嘩をしても帰り道は
手をつないで仲良く帰ってるんだもの、
本当におもしろい2人だなって思う。

喧嘩して、仲直りして、ときめいて、
ときめかされて、助けて、助けられて‥

いろんなことを繰り返しながらこの
先もずーっと一緒にいるんだろうね。

ここから先のお話は特装版のみで
描かれている彼らの少し未来の話。

2人の結婚式のお話です。藤くんが
もう26歳になったということで‥
式に来てくれたたくさんの人たち、
中でも七緒家は成長しすぎていて
誰だっけってなった子が多かった 笑

というか、成人して以降いろいろ放浪
してたらしい七緒ですら自分の妹弟達が
誰か判断するのに少し時間を要した 笑

ところで‥勿論仙石さんがドレスで藤くん
がタキシードを着ているごく一般的な式
だったんだけどお色直しを終えたら逆転 笑

相変わらず仙石さん王子様似合い過ぎ!!

8年経っても相変わらずのみんなに
少し嬉しいような懐かしいような
そんな気持ちにさせられました。

この先もずっと、幸せでいてくれ。

~ひとこと~

最終巻でしたー終わっちゃったー!!!

ほんっと最終巻でまでいろいろ詰め
込んでくれたので一切飽きる暇もなく
とことん楽しく読ませて頂きました。

全然紹介したりませんが、少しずつ
ですがその後の撫子と雫の話、乃木
先輩と更の話、姫と七緒の話など
ちゃんと続きも描かれていますよ!!

恋愛に発展している所も発展は
せずとも腐れ縁のような切っても
切れなそうな友人関係ができてたり。

いろいろあったけど本当に詰め込み
すぎなくらいに楽しめるお話でした。

雫の努力には嬉しくなり、変化には
ちょっとこれで大丈夫?などと焦る
気持ちにさせられたりもしました‥

今巻は雫が1番衝撃的だったんです 笑

ほんと紹介したりない、ぜひぜひ
本編を読んでいただいて、少しでも
こういうことを言いたかったんだなと
わかって下さる方がいたら嬉しいです。