ライアー×ライアー 第10巻【完】

著:金田一蓮十郎 先生

「お母さん!実はわたし
たち付き合ってるの……!」

でもそれに対して母親は状況について
いけてない様子で固まってしまって、
それに耐えきれなかったらしい湊は
嘘だと笑ってごまかしてしまった。

でもその後、2人の血が繋がって
いないことを思い出した母親は‥

「いっそあんたたち結婚
したらいんだわ、うふふ。」

冗談交じりだったけれど、
そんなことを言ってきたのだ。

この両親ならいつかきっと理解
してくれるだろう‥なんて温かい
気持ちになっていた湊だったけど

「実はおれたち、
本当に付き合ってる。」

透は時間をかける気はなかった 笑
言ってしまったからにはと、湊も
覚悟を決めて正直に話すことに。

その中で、2人をずっとただの
兄弟として見てきたご近所さん
の目だってあるなんて話になるも‥

引っ越せば、うん確かに解決だ 笑

ちょっとユル過ぎやしないかと思う。
でもこうやって子供達の幸せを何より
願ってくれる両親というのは、子供に
とって何より偉大で温かい存在よね。

「あらでも待って!
結婚ってことは……!!」

「孫じゃん……?」

いろいろと気が早すぎると思う 笑

両親からの了承を貰ってからは
トントン拍子に進みに進んで、
2人はあっという間に結婚した 笑

でもそんな幸せいっぱいに思える
状況で、湊はなんだか悩ましげ。

その理由はまさかのセックスレス。
自分に魅力がないのかも知れないと
結構ガッツリ悩んだようだったけど、
真相は透だな~って感じの内容で 笑

「こんなに満たされてるのに
このうえさらに湊とセックスまで
したら…おれは死ぬ。幸せ死。」

結婚してもまだそんな様子の透に
さすがに拗ねてしまった湊だけど‥
拗ねたままでは終わらなかったね。

透発想がちょいちょいぶっ飛んでるって
思うけど、それほど湊が好きで大事で
仕方ないんだろうってことなんだよね。

良かったね、湊♡

ここからは番外編、塚口先輩と
その兄・嘉隆の話が描かれていた。

「オレが無理していっぱい
いっぱいになるまで努力
しないと出来ないことをおまえは
サラッとやってのける。自然体で
そのままの姿で自慢の弟なんだ。」

嘉隆は優しくて聡明で美形ついでに
背も高く、なんでもできる天才だと
言われていた。でもそんな兄が、
天才ではなく必死に努力をしている
人だと、塚口先輩は知っていた。

その上で、幼い頃からずっと自分を
ヒーローのように慕う弟の期待に
応えるため嘉隆は努力し続けた。

‥そんな兄が、自慢の弟だと話す。
本当の所はわからないけど、兄の
言葉で考えさせられることはあった。

(…確かに本気で生きてなかったと思う。
兄貴の背中の後ろで寄り道してたのかも
しれない。けど、寄り道したから
会えた奴らがこんなに居るんだよな……。)

サークルのみんなに会って、いろんな
経験をしてきて今があるんだろう。
塚口先輩は、これまでこうやって
生きてきたことに後悔はきっとない。

でももしかしたら、これからは少し
本気で生きていこうとするのかも。

そんな、塚口兄弟とサークルのお話。

こちらは周先輩とナカちゃんの番外編。
どこからどう見てもイケメン男性って
印象が強すぎるけど女性な周先輩。

心が男‥というわけではないらしい。
でも、恋愛対象には男だろうと
女だろうと可愛い子を選びそう 笑

ナカちゃんも可愛らしいよね。
周先輩がどこまで本気なのかは
わからないけれど‥なんだろう。
冗談言ってるように見えない
のはどうしてですかぁああ 笑

 

サークルのOB会が集まった
スキー合宿、到着してみると
そこではサプライズで2人の
結婚パーティーが用意されてた。

気が引けてしまう湊だったが、
なぜかそこには新郎新婦の
コスプレをしたナカちゃんと
周先輩‥W結婚式が行われた 笑

半分くらい笑いどころがある
結婚パーティだったけれど、
2人のためにみんなが用意して
くれたすごく素敵な時間だった。

義理とは言え姉弟だからと、
やはりまだ世間の目を気にする
気持ちはあったかもしれない。

こんなふうに祝ってもらえて、
本当に嬉しかったろうと思う。

2人の恋のきっかけになった嘘。

「もう嘘をつくのはこりごりだよ。
ロクなことにならないって身を
もって経験したわ。今後は
正直に生きたいと思う………!」

ほんと‥いろいろあったものな。
嘘のことをそんなふうに言った
湊に対して、真樹ちゃんは嘘を
大事だと思っていると話した。

確かに‥って考えさせられたよね。
人を傷つける嘘は絶対にいけない。
それでも、全てが悪いってわけ
でもないんだよなって‥優しさ
故につく嘘もあるんだろうなって。

すごく考えさせられたお話だった。

両親が再婚する少し前‥
子供たちを連れて動物園に
行ったことがあったらしい。

その時湊には、この人達と家族に
なるんだっていうのがわかってて、
透のお姉ちゃんとして一生懸命
手を引きリードしようとしていた。

一緒に、ペンギンを見たらしい。
その動物園の日が、もしかして
初めて会った日だったのかも。

結婚して、新婚旅行‥近場の
動物園だったかもしれないけど、
2人にとって大事な思い出の場所を
新婚旅行先に選んだのは透だった。

幼い頃の、また来ようっていう、
また一緒にペンギンを見たいって
言ってたのが‥今になって、関係
は姉弟ではなく夫婦に変化して
やっと実現したのかもしれないね。

~ひとこと~

ライアー×ライアー最終巻でした。
いやはや‥良かったなぁっていう
あったかい気持ちで完結です。

1番最後に、番外編で透と湊が
幸せだなって感じる瞬間を描いた
ショートストーリーがありました。
それがまたとっても和みました 笑

嘘から始まった2人の関係、
嘘に嘘を重ねていろいろと
大変だったこともあったけど、
それら全てを乗り越えてやっと
たどり着けた場所なんでしょう。

このお話で幸せになれた人達は
末永く幸せでいられますように。
幸せをつかめなかった人達には、
これから幸せが訪れますように。

それではまた、別のお話で☆
最終巻までお付き合い頂き
ありがとうございました。