カカフカカ 第3巻

著:石田拓実 先生

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亜希は、自分を下げて話す。
それを、気分が悪いからやめて
ほしいとあかりさんは言った。

自分の価値=値札を随分高く
掲げていた過去の自分を恥じて
最初から低い値札を掲げている。

その方がきっとマシだろうと
思って今までそうしてきた。
でもあかりさんから言わせたら、
そんなのマシでもなんでもない。

「高いも安いも、買わないモノ
の値札には興味ないから。」

言ってることキツイなって最初思った。
でも最後まで聞いてみれば、そんな
下げること無いんだよ、大丈夫だよと
元気づけようとしているようだった。

あかりさん、きついけど基本的には
すごくいい人なんだよねって思った。

私も少しある。亜希みたいに
必要以上に自分を下げて・・・
もはやそれをネタにしているが←

そっか、そんな必要ないのか。
なんだか心が軽くなった気がした。

あかりさんの言葉で、亜希は考える。
本行の気持ち、何も知らないまま
勝手に見下されてたんじゃとか
いろいろ考えちゃっていたけど…

そう思ってたのは自分だけで
本行から見た自分にはそんな値札
付いてなかったのかもしれないと。

相手の気持ちなんて、特に本行
みたいに表情中々読めない人は
特に、話してみないとわからない。

変に落ち込むこともなかったのかも。

「(本行が今私を必要としてるのは確か
で…私でなきゃってのも多分確かで。)」

あかりさんのおかげで少しだけ前向き
になれた気がする亜希、どうするかね。

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「じゃ、いいよ。しても。」

「私ももう少し、本行にさわって
ほしいような気はするから。」

期待をするからそわそわする。
でもそれをしなければ、わりと
すんなりその状況を受け入れ
られるんだって気付いた亜希。

添い寝して、素直にあったかいな、
気持ちいいなって思った亜希は、
今まで言えなかったのにすんなり
言葉を本行に伝えることが出来た。

その結果、途中まで…?
ゴムがないことに気付いて
直接入りかけてやめたのかな?

なんともお疲れ様なんだがw
それでもそんな状況を経て亜希は
本行の体温や今までの態度を
嬉しいって、そう感じたんだ。

やっぱり、そうなるよね。
いいな、嬉しいな、心地よいな。

それは好きって気持ちに繋がった。

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あかりさんは本行の熱烈なファンで
もしかしたら恋のライバル…?なんて
思ってこんな質問を投げかけてみた
亜希だったけれど…これはガチですね。

考えても見なかった、でも考えたら
そういう思いだったと気付いてしまう
…みたいな…亜希さん、意図せずして
あかりさんをけしかけてしまったよ。

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あかりさんは見た目可愛いし、
昔から結構告白されることも
あり彼氏がいたことも何度も。

でも自分から誰かを好きになった
ことはなかったから、つきあって
見てやっぱり違うなんて理由で
離れていく男ばかりだったらしい。

物語の中に出てくるような、
運命の人…そんなものへの憧れが
強かった分、そんなものはやっぱり
物語の中だけのものなんだななんて
少し残念に思ったりもしていた。

そんなある時、本行のデビュー作
を読んで、心にすっぽりハマった。
それがきっかけで、本行に会いたい
って思って・・・結果的に同じ所に
済むまでにこぎつけたようだった。

恋愛感情とか、そこまで考えて
いたのかもよくわからないけれど…
亜希にたきつけられてからの彼女は
明らかに挙動不審になりましたw

「さびしいんだけど、そーゆーの。」

よそよそしいあかりさんに対して
素直に出た言葉だったんだと思う。
本行のその一言であかりさんは口走る。

「智也……私と結婚しましょう!」

これ、絶対衝動的に出た言葉w

「ちょっと……考える。」

いやはや…いろいろ複雑だぞおい!!w

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本行と最後に添い寝をしたあの日。
結果的に、少し入ってた、生で。
100%出来ないって保証はなかった。

そして生理が遅れているという…
不安になって検査薬を買った亜希。
覚悟ができなくてまだ使ってない
のだけれど…偶然長谷にバレました。

そして…

「もしほんとにできてたらさ、
俺の子として産めばいーよ。
俺と結婚してさ。」

軽いノリで言われたプロポーズ。
結局保留になっていたんですが、
いい加減返事を求められました。

亜希も断るつもりで居るんだろうが、
あまりにぶっ飛んだことばかり言う
ので余計に答えられなくなってる
気がしてならない…一先ず断ったら
部屋追い出されちゃうわけですし。

いやー、一先ず厄介なのにバレたわ。

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ある時体調を崩した長谷に、亜希
は何の文句も言わずに優しく看病
しようと長谷の背中をさすった。

朦朧とする意識の中で、長谷は
改めて思いを告げたのだった。

長谷の、厄介な人って感じた部分。
母親に大きな原因があったらしい。

息子の話など聞かない、自分の
思う通りにいかないと気に食わない。

「~してあげるから。」

「~してあげたのに。」

「私の言う通りにしてればいい。」

何を言っても届かない言葉。
結果、最終的に母親の前では
ひたすら気分を害さないように
相槌を打つことを覚えたらしい。

そんな母親の影響で、彼女が
出来ても押し付けがましいことを
言われたりすると母親と重なって
無理だと感じるようになった。

そんな中で、一見普通かもしれない
亜希…ちょうどいいなんて言われてた
けどそれは誰でもいいんじゃなくて、
ある意味長谷の理想(無理と感じない)
にぴったりハマった女性だった
のかもしれないと今なら思う。

長谷が無理って感じる、女性に
よくある部分はわからなくもない。

私も少なからず…わりとある。
でも確かに亜希はないんだよ。
ある意味すごいことだと思う。

好きって気持ちなのか、まだ
よくわからないけれど、最初
の頃の軽い言葉とは全然違う。

彼がどういうつもりで言ったか
詳細はまだわからないけれど、
長谷が亜希に感じる心地よさは
おそらく亜希が本行に対して
感じたものと似たものだと思う。

本能的に、この人がいいって、
好きだなって感じてるんだと思う。

さて…四角関係か?←

あかり→本行←亜希←長谷

いやはやですな。
これからどうなるやら。

~ひとこと~

すごい複雑な感じで終わった。
ただ、3巻では弱ったおかげかも
しれないけど、長谷の本音が聞けた
ような気がして、ああ、ちゃんと
普通に人だったわ~と安心した。

本行に対しては、特に恐怖とか
感じたことはなかったんだけど、
長谷は読めなすぎて怖かったから。

過去があって、それが原因で今の
彼ができてると思うと納得した。
母親、笑顔が不気味だったしな←

これからこの四角関係がどうなるか。
何やら不安なよな楽しみなような…