カカフカカ 第2巻

著:石田拓実 先生

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「(何かを期待してしまっていた
自分がすごく気持ちわるい。)」

本行との今の妙な関係をやめよう
と思って提案した亜希だったけど、
本行は思いの外食い下がってくる。

そんなこんなで、更に妙な発想
に至ってしまった亜希でした。

タイミング良く、か悪くか、
長谷が帰ってきたのでこの
話は中断されたんだけど…

いや~亜希が危うい方向にw
でも本行もいろいろ無責任な
発言や態度が多すぎるんだよね。

亜希振り回されっぱなしだわ…

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本行とのことでただでさえ
テンパり気味だった亜希に対し、
更に混乱させる一言を突然
言ってきたのは長谷だった。

「寺田さんさ、俺と結婚しない?」

特にそういう好意もないであろう
態度で、理由もなんかズレててw

ちょうどいいってなんだぁあ!!!w

突然のことに戸惑う亜希だったけど、
話を聞けば聞くほど納得行かない。

仮に結婚しても本行とのことは続けて
くれてかまわないとか言ってくるし、
1年以内に結婚しないとせっかく
住み始めた部屋から追い出される
とか言ってくるし…いやいやいや…。

長谷は一見人が良さそうな顔してる
けど、実は1番厄介かもしれないw

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「(あれが一番最初の”あたしすごく
ないのかも”だったのかもなー。)」

本行と付き合っていたあの頃。
自分はすごいんだっていう自信
があってどこからも上から目線。

そんな中で、いつも表情を変えず
大人しそうな本行が急に自分を
見下(お)ろした…怖いと思った。

初めての相手っていう話だった
けど、それは亜希の意思で本行を
けしかけたわけではなかったらしい。

「(“見下(くだ)された”かんじがした。
世界がひっくり返ったみたいだった。)」

それからは本行の見透かすような
目が怖くてひたすら無視し続けた。

「(…きっと本行は”本行を見下す
私”を見下してたのだと思った。)」

痛恥ずかしい過去なんて、まあ
恥ずかしい以外にもあれはない
みたいなのとかね、ありますよ。

大人になってから思い出すと
張り倒したくなりますよ←

その頃を知ってる人と再会して
今こんな妙な関係だなんて…
複雑以外の何物でもないだろう。

でも気持ち的には今の状況は
少しばかり嬉しいのかもしれない。

複雑なのに違いはないけどねw
いろんなことが上手くいかなくて、
自分のことをすごく低く評価する
所まで落ちてしまった今の亜希
にはすごく心地よく感じる好意。

自分だからと必要としてくれる
人がいるっていうのは嬉しいよ。

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「早く4作目とりかかろうっ
て催促がどんどん強く……。」

本行の書く本は入荷待ち
になるほど売れ行き好調。

一見すごく調子がいいように
見えていたのに、話を聞いて
見たら全く調子よくなかったw

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買うにも売り切れ状態で、
気になってあかりさんから
借りて読んでみた本行の本。

活字が苦手な亜希だったけど、
すごく読みやすくていっきに
3冊読んでしまえたようだ。

それで、あの頃の自分と本行
を思い出した。ところどころ、
重なって見える所があった。

あくまで作品、フィンクション。
そうわかっているんだけれど、
もしかして本行も自分に対して
…なんて、期待したくなる気持ち
は少なからず出てきちゃうよね。

そういえば、本行の気持ちって
面では今まで全く描かれてない。
そういうとこ、どうなんだろう。

自分の本行から向けられる
必要とされてるって感じが
心地よかったのもきっと1つの
きっかけだったんだろうと思う。
あと、本の続きも気になるし。

「……あと3回、なら……。」

いろんなことを言い訳にして、
1度は断ろうとした添い寝を、
あと3回だけという条件付きで
OKしてしまった亜希だった。

さてね、どうなるのかね…w
あと3回…ズルズル続くのか!?w

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添い寝をOKしてしまったその日、
早速添い寝を頼まれた亜希。

前回に比べると、かなり戸惑いを
隠せない状況でございましたよ←

…やってないよ、まだね。
でも彼にしては進歩だったw

その前にも、やったら顔近づけ
られてガン見されたことがあって、
亜希はキスされるかと思ったなんて
本気でドギマギしていたんだけど…

「(ふいのマスクごしの軽い感触。
――これは…ずるいと思った。)」

最初から本行のしてくることを嫌だと
思っていたら今には至らないだろう。
少しずつ関わって、少しずつ知って。
気持ちの面はまだよくわからない
事だらけの本行だけど、それでも
関わってきて心地よく感じていて…
これは、亜希は本行を好きになって
しまうんじゃないだろうかと思うよ。

そしたらあかりさんが怖いわw

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「(……昔のことも含めて、
私本行に実は結構。)
(本行に期待しちゃってたん
だなぁって……今気づいた。)」

亜希と付き合っていた頃の本行、
実は自分のこと好きだったんじゃ
…なんて淡い期待をしてみたものの、
完全に否定されてしまったのだった。

大人だものね、そんなうまい話は
なかったかぁ~って思ってしまう。

でも、現実で考えても大人になれば
なるほどずる賢さを覚えるだろうし、
結構好きでなくてもってのはほんと
多いのかもしれないな…寂しいけど。

いやぁ…複雑だよ!!亜希の心情!!

~ひとこと~

いやぁ…なんというかね。
心がもやもやしてきます。
結構主人公に感情移入しちゃう
タイプなので余計かもですが、
昔の自分を知っている本行。

昔は悪い子としたなとか、
ほんと自分イタいことしたとか
後悔は多くても、今の状況に
心地よさや期待をしたくなる。

大人は若い子に比べたらずる賢い
から、嘘をつくのも上手くなる。

だから、本行の言葉は嘘なら
いいのに…なんて少し思った。

この先どうなっていくんだろう。
恋になるのかならないのか。
本行の本当の気持が知りたいわ。