著:永椎晃平 先生

まなピーの状態で校内を
歩いている所に‥泣いて
いる松方と遭遇した加納。
その涙の理由もわからない
まま、文化祭以降松方は学校
に来なくなってしまっていた。
心配してお見舞いに行こうとした
星野と小早川‥その途中松方と
まなピーが一緒にいるのを目撃。
まなピー(加納)に事情を聞くと‥
「…賞が獲れませんでした…。」
松方がプロの漫画家であること、
賞が獲れないままではこのまま夢
を追うのも苦しいのかもしれない。
ともかく突然明かされた事実。
加納は‥実は高校入学当初から
彼女が漫画家だと知っていた。
それはホント偶然だったけど、
そんな松方をすごいと思ったんだ。
‥だからなんだろうか、今こんな
ふうに落ち込む松方を助けたいと
思ったのは‥加納、普段の加納
からは想像できないことだよね。
でも問題が発生…漫画ほとんど
読んだことがないという‥まあ
そういう人だっているよね 笑
そんなでも助けになりたいと
思ったんだろう‥すごいな。

偶然にも、松方がプロの漫画家だと
いうことが漫研の連中にバレて、
部をクビにされてしまった松方。
でも今の松方には漫画の相談を
出来るような相手がいた方がいい。
そう思って撤回してくれるように
漫研に頼みに行った小早川だった。
手伝いをすることで結果気に入られ、
頼みを承諾してくれたのだけど‥
「黙れって言ったの、ザコ。
『同じプロを目指す者同士』…?
セッサタクマ…? ねぇ…それ意味
分かって囀ってるの?軽いのよ言葉が。
私をアンタらと一緒にするな。」
退部を取り消すことを伝えにきた
連中に、松方が言った言葉だ。
これまで見てきた彼女からは想像
できない辛辣な言葉だったけど‥
それを小早川が聞いてしまってた
ことに気づいた松方は顔面蒼白 笑
そういう一面を隠してきただけで
彼女の心の中にあったのはずっと
そういう感情だったみたいだ。
周囲を嫌い、見下し、漫画の
ネタにして漫画の中で殺したり
してることもあったんだと思う。
恐らくその被害に加納も遭って
たんじゃないかな‥あそこまで
嫌われた理由の1つなんだと思う。
そんな彼女の悪癖はあることを
きっかけに封じられたようだ。
それが‥小早川の存在。
最初はね、最初はつまんない奴
なんて思ってたみたいなんだけど
自分の書いた、勝手にボツにして
しまった漫画を真剣に読み、泣き
そうになってくれた彼の存在は
松方の心に変化を与えたらしい。
「…隠すよ…私のこんな醜い心なんて、
だって君のことが好きだから。」
そんな出来事から‥ずっと好き
でいるのかもしれないな、松方。
そんな小早川が松方の本性を、
これまで抱えていた思いを知り‥
「かっこいいよお前、すげぇよ。」
そう言った。自分の隠したい部分
を知ってもそれすら認めてくれる
存在がいるってすごく救いだと思う。
きっと小早川は、いろんな人に
とってそういう存在なんだろう。

まなピー、星野、そして小早川の
おかげもあってか、スランプから
抜けつつある松方だったけど、
まだ何か足りないと感じていた。
そのために、昔に戻れば‥1人
ぼっちになれば‥なんて考えて
いた松方だけど、今更小早川や
星野と関わりを断つなんてこと
きっとできっこない話だろうな。
そんな松方にまなピーは言った。
「戻れないなら新しい自分を見つける
しか--…生まれ変わるしかない。」
きっとそれは自分に言い聞かせよう
とした言葉でもあったんだろう。
今までしてしまったことへの謝罪‥
の意味もあったのかもしれないな。
自分が加納であることを明かした。
そして‥小早川への思いも。

‥このシーンは一体何を
表していたんだろうか。
一つだけ気になったことがある。
星野の心の中みたいな、モノローグ
的なことを星野打ってるんだよね。
何を‥書いて消してるんだろう。
もしかしたら特に大きな意味は
なかったのかもしれないけど‥
やけに気になってしまった。

予告通り加納は小早川に告白した
‥勇気のいることだったろうな。
「好きなんだ、小早川のことが。」
小早川にとってはきっと思いも
よらない突然の告白だったと思う。
その場に居合わせることになった
星野にとってもきっとそうだろう。
でもその場から、何も言わずに
走って逃げてしまった小早川。
追いかけて引き止めた星野だが、
小早川は随分苦しそうに言った。
「俺は…誰かを好きになれる
ほど…自分が好きじゃない…。」
‥彼は真っ直ぐすぎたんだろうな。
しばらくすると、ぽつりぽつりと
自分の思いを語りだした小早川。
加納を嫌いなわけではないし、
告白されたのだって初めてで
嬉しくは感じているんだって。
本当はいろんなことに期待してた。
でも‥進めなかったんだろうな。
怖かった、やってもダメになるのが。
だからいつも‥どこか諦めたような
態度ばかりとっていたんだろうか。
些細なことですごく嬉しそうな
顔をして、でもそれを隠すように
して期待に近づくのを避けてきた。
「小早川がなりたい自分になれる
ように、今度こそ…力を貸すから。」
「小早川がどんなに最低で最悪で
自分で自分が嫌いになるようなやつ
でも私だけは目をつぶってあげる。」
「小早川は--…私の恩人だから。」
変わりたかった、でも変われなかった。
これまでずっと諦めてきた変化を‥
星野の言葉で向き合おうと思った。
小早川‥ほんと、向き合おうよ。
満面の笑みで幸せだーって思える
くらいの自分になっちゃおうよ。
星野の言葉には、隠されて
しまった思いがあった。
もうずっと‥星野は小早川のこと
好きでいるんだと思うんだよ。
認めたがらないけどもね 笑
そんな自分の気持ちに自分で
気づかないように目をつぶる。
全ては自分に幸せな時間をくれた
小早川のために‥そんな思いだ。
‥なんだろう‥難しいよ。
変わろうとする小早川。
一歩踏み出した加納。
思いを封じた星野‥
松方は‥どうするんだろう。
小早川を中心に、いろんな人が
動き出しそうな気がしてる。

有耶無耶にして逃げてしまった
告白…どうしても気まずくて加納
を避けようとしてしまう小早川
だったけど‥捕まってしまう 笑
何かしらの返事を求められて、
「…簡単には答えられない…ごめん。」
そう、答えた小早川。
これも彼の誠実さ故だね。
テキトーな返事しないんだ。
どんな意味であれ加納のことを
大事な存在と思っているからっ
ていうのもきっとあるだろうし。
「0じゃねぇんだろ?高感度は。じゃあ
諦めねぇ。気持ちは変わらねぇ。」
小早川が何かを考えて悩んでる‥そう
いうとこ引っくるめて好きだから、
好きになって貰えるよう頑張るって。
正直‥小早川は星野とくっつく
ことになるんじゃないかなって
勝手に思ってた。加納でも松方
でもなくきっと星野だろうって。
それでも‥少し応援したくなる。
あの一件から、加納と松方はこれ
までの関係から一変、ライバル
のような関係になれたと思う。
互いに言いたいことが言えるのも
‥無茶苦茶だったけど小早川が
きっかけを与えた結果だろう。
努力‥ちゃんと報われてるよって、
小早川に教えてあげくなった 笑

「推薦します、副団長は
小早川くんがいいと思います。」
体育祭前‥応援団を決める話になった
時に突然星野が小早川を推薦した。
最初は全力で拒否しようとして
いた小早川だったけど‥
「小早川…!頼むって言ったでしょ。」
頼む‥これは変わりたいと言った
時に小早川が星野に言ったことだ。
小早川が自信を持つためには、
きっとなにかしらのきっかけが
必要となってくるんだと思う。
星野はそのチャンスだと思って
小早川を推薦したんだろうな。
「俺が…やります!応援団、
副団長…やらせてください…!!」
覚悟を決めて挑んだわけだが‥
いろいろと苦戦しそうである 笑
応援団をやるには、人を引っ張る
ことに慣れて無すぎるからねぇ。
それでも頑張る努力は続けていた
所で‥小林は応援団長と出会った。
どうやらジャージ女のことを気に
している様子で掴みかかられて
しまった小早川だったが‥ !?
詳細はまた次巻 !! 泣笑
~ひとこと~
いや~いろいろごたついております 笑
でもほんの少しずついい方向へ
進んでいるんだとは思います。
で、応援団長のこのヤンキーさん、
どー絡んでくるかは次回のお楽しみ。
星野の想いだけを置き去りにして、
きっとみんな変化のための努力を
続けていくことになるんだろう。