著:あなしん 先生

「…まあ神山サンのケガに関しては
俺にも何か手伝えればいいなって。」
永久の突然のそんな提案によって、永久
達4人と美月、亜哉、レイナちゃん、
ナナさんの8人で温泉に行くことになった。
美月からそんな誘いを受けた亜哉
は全く乗り気じゃなさそうに見えたのに
温泉当日、彼はそこに来てくれていた。
一体どういう心境の変化だったのか、
いろいろ不安を抱えながら温泉へ。
そんな先での女風呂での一コマ。
今回の温泉のことを、美月のため
だよねとナナさんが言ってきた。
(新人戦で正々堂々戦いたい
からだと思ってたけど…)
もしそれが自分のためだったならと
考えて、美月の顔は真っ赤になった。
そんな美月を見てナナさんとレイナ
ちゃんは美月の恋の相手の話をする。
恋の相手は永久なんじゃと思ってた。
でも亜哉は確かに美月の中で
いまだに特別、大事な存在だと思う。
亜哉が女の子ならそれでも
なんの問題もなかったろうけど、
そうじゃないし亜哉が美月を
好きな時点で成り立たないよね。
美月としては苦しいと思うけど、
どちらかを選ぶしか、変わるしか
ない状況なんだけど‥美月の中で
自分の気持ち決まってるのかな?
バスケ部規則の問題もあるから今
すぐにどうこうってのはないけど、
それが解決する頃には、きちんと
自分の中で答えが出せるといいな。
今のようなあいまいなままにしとく
のはきっと亜哉も永久も辛い。

何か企んでるんだろう‥恭介
さんは亜哉の妙な態度に対して
そんな疑惑を抱いてたんだけど、
結局全然乗り気じゃなかったのに
温泉に来たのは美月のためだった。
バスケのことで対立するのは仕方ない
にしても、それ以外でまでいがみ合う
必要はない、もし出来るなら、互いを
知ってもうちょっと仲良くなれないかな
‥そのためにも温泉に来てほしいという
美月のわがままを聞きたかったんだって。
この子もほんっと、フラフラだな‥
まっすぐに美月を思って戦おうと
してる亜哉に対して、正直
酷すぎる対応だと思えてしまう。
そして自分と亜哉と戦って美月が
自分を選んでくれるようにと必死
に頑張っている永久に対しても‥
2人ともこういう美月が好きなのか?
つい、はっきりしろやって思っちゃう
私のほうがせっかちすぎるんだろうか。
でもほんと亜哉の言うこともわかる
気がするし永久も彼なりに一生懸命
前に進もうとしているんだからさ。
美月もいい加減はっきりさせようよ。
いつまでこんな曖昧を続けるのか。
正直見てるこっちがしんどくなる。
でも永久も亜哉も、美月を焦らせる
ようなこと言わずに待つんだろうな。

亜哉は突然、永遠の過去の話をする。
「鳳城の誘い蹴った!?」
高校に入る前、鳳城のバスケ部
から誘いをもらっていたらしい。
レベルの高い学校からの誘い、
悩むべきなのかもしれないけど
永久には全く選択肢外だった。
永久は全く迷うことなく断って、
だから誰かに話すこともなかった。
永久はバスケが好きで、強くなり
たいってのも恭介さん達と一緒に
っていうのが根底にあるみたい。
個人的にはそういう考え方好き。
でも亜哉はそれをヌルいと言う。
でも亜哉みたいに考える人が
いるってのもやっぱりわかる。
どうして亜哉が今ここでこの話を
出したのかわからないけど、やっぱ
亜哉と永久って根っこの考え方から
して合わない部分が多いと思った。
美月の望んだ仲良く‥難しそうです。

唯一無二って見つけられるだけでも
すごいよね、恋でもそうでなくても。
きっと亜哉は美月にとって唯一無二
の存在で‥永久はきっと特別では
っても亜哉とは違うのかもしれない。
美月が決められないのはそういう部分も
あるんだろうか?いろんな理由をつけて
決断を先送りにしてるように思えたけど、
確かに永久に対して亜哉に対する唯一
無二の気持ち以上のものがあるなら
決断はもっと早かったかもしれない。
でもやっぱり、亜哉に関しては刷り
込みみたいなのもあったし厳しい。
どう頑張っても難しいとこだよね‥
美月さえはっきり答えだして動く
ことができればいいんだけど‥
なんでこういろいろ上手く進まない。

自分のワガママで亜哉をここに
呼んで、その結果みんなに迷惑や
嫌な思いをさせたかもしれない。
いろいろぐるぐる考えて暗い表情に
なった美月を瑠衣は励まそうとした。
優しく肩を抱いて‥握り返される 笑
「こうやってすぐ凹んで下向くから
ダメなんだよね、ありがとうね瑠衣
くん。瑠衣くんのおかげで元気出た…!」
元気出たのはまあ良かったんだけど、
瑠衣完璧男扱いされてないよこれ‥
なんか‥強い友情芽生えてる感じ 笑
悪くはないけどちょっと複雑だわ~。

美月はわがままを言ってしまった
こと、嫌な思いをさせちゃったなら
と謝りたくて亜哉のもとへ来た。
そのまま足湯まで連れてこられて
そこで話をしてて、2人の話は
大丈夫ってことで落ち着いたけど
その直後、そこに永久が乱入した。
こういうとこ、すごいよね永久 笑
空気読まずに乱入しちゃうんだよ。
どこまで考えてて、どこまで考え
なしの行動なのかわかんないけど。
自分が変わるという永久、彼の
思いはすごくありがたいものだ。
でもきっと変わる必要があるのは
美月、美月もそれに気付いてる。
(だから変わらなきゃいけない
のは浅倉くんじゃなくて私だ。)
きっとそういう気持ちは前から
あったんじゃないかって思う。
それを行動にうつすのが難しい。
ちゃんと変わってけたらいいね。

大会前、前みたいにリストバンドに
メッセージを書いてほしいと言って
きた永久‥いろんなこと考えながら
書いてたんだろうな‥つい溢れる
想いをそのまま書いてしまった美月。
『必勝!』と書いた下に『スキ』
‥キは書きかけで止まっていた。
やらかした、と思って間違えたから
新しいのを買って書き直させてと
言った美月だったけど、その理由
ばっちり永久に見られてしまった。
でも永久としては、余計に勝たなきゃ
って気持ちが強くなったかもしれない。
お互い変わること、変えること、
少しずつ前に進まないとだね。
~ひとこと~
温泉の後は完璧試合前モードに
入ってしまった永久、授業中に
寝ていたことで新歓祭委員という
のを押し付けられそうになった。
本人は寝てて気付いてないけど、
それに気付いた美月が立候補した。
仕事が増えた程度なら良かったけど
その委員にはまさかの須藤もいて‥
須藤の方はめっちゃ動揺してたし
今後いろいろ不安が残る部分だ。
大きな問題が起こらないと願う 笑
続けて12巻までレビューしますので、
よかったらお付き合いくださいね。