春待つ僕ら 第9巻

著:あなしん 先生

どっちにも曖昧な態度を取り続け、
亜哉の想いも本気のものだったと
思い知らされてやっと後悔する。

「今まで本当に無神経
だったよね。ごめんね。」

どっちつかずな態度は最終的に
両方とも傷つけることになる。
と言ってきた亜哉はこう続けた。

「-普通はね。俺はどうだって
いいもんそんなこと。まあ
浅倉クンは気にするかもだけど。」

亜哉の美月への愛情は確かなものだ。
それはきっと昔からずっと変わらない。
そして‥美月の中の亜哉という存在の
在り方もちょっとずつ変わってってる。

美月‥迷ってるのかな?
気持ちは永久へ向いたまま
定まってるものだと思ってた。

美月、ちゃんと考えて答えだして。
亜哉はああ言ってくれたけど、
ああ言ってくれたからこそだ。

真剣に考えてちゃんと
答え出してほしいって思う。

亜哉からの真剣な告白もあり、
ナナさんに相談に乗ってもらう
美月だったけど‥亜哉の真剣さと
昔からの話を聞いたナナさんは
気付いたら泣き出してしまってた。

今も好きでいる‥元彼を
思い出してしまったみたい。

「彼、本当はすごいお家の御曹司
だったの。家柄とか関係なくあたし
と向き合いたかったんだって。」

「…でも住む世界が違いすぎてさ。」

前にも少しだけ話を聞いたことが
あった元彼の話だけど、彼の存在は
ナナさんにとって今も強い心の支え。

「今は勉強して早く独り立ちできる
ようになりたいって強く思えるのも
その人のおかげ。まさに心の支えだよ。」

きっと亜哉と再会するまでの間
ずっと亜哉に抱いていた思いに
よく似た感覚だったんだろうな。

こんな話をしていたのは、実は
ナナさんの誕生日だったらしい。
多分‥同じ日だったろう。店まで
大きな花束を持ってきた人がいた。

眼鏡の‥ピシッとキマった感じの
‥きっとナナさんの元カレだろう。

‥ナナさんと彼がまた再会して
互いに思い会えるのもそう遠く
ない話かもって思ってしまった。

竜二さんはちょっと可哀想だけど、
それでも‥こんなの見ちゃったら、
あんな話聞いちゃったらこっちを
応援したくなってしまったよ。

その日は彼女の誕生日を理由に‥
だと思うけど店を早めに閉めた。
だから彼が来た時既に店には
入ることはできなくて‥そのまま
会えなかったのかな、お願い、
また会いに来て‥諦めないで。

ナナさんに相談したことで、自分の
こと以外にもナナさんのことで竜二
さんの心配になってしまった美月は、
恭介さんに相談しようと考えたけど
タイミングが悪くなぜか相談相手が
竜二さんになってしまって‥隠そうと
した結果元カレの話をすることに(笑)
美月は不器用だな‥困ったもんだw

でもそれに対して竜二さんはこう言う。

「これくらいで変わんねーよ。」

竜二さんの本気の気持ちの現われだ。
亜哉から告白されたことを永久に
伝えようか悩んでいた美月だけど、
永久にちゃんと伝えようと思った。

「私も、何があっても
まっすぐ出来たらなって。」

美月の言葉を聞いて永久は、やっぱり
手強い‥なんて言いながらもだからと
いって何か変わる様子ではなかった。

この後美月は、亜哉とちゃんと話そうと
時間を作ってくれるよう連絡を入れた。

少し時間はかかるかも知れないけど、
この調子ならきっと、大丈夫かな。

次の日からまた大事な試合。
そんな日に、竜二さんは改めて
告白をすることを決意し店に来た。

数日前ナナさんが誕生日だったと
美月に聞かされ花束を用意しようと
そこを離れようとした矢先のこと。

店の前、車から降りてきた先日の男性
‥元彼と幸せそうに微笑むナナさん。

より戻ったんだなって、思ったよ。
きっと竜二さんもそう思ったろう。

その場から走って立ち去る竜二さん。
心配する美月達をよそに、戻って
来た彼は小さな花束を持ってきた。

「ナナさん、誕生日おめでとうござい
ます。好きです…っ、大好きです!
だから……幸せになってください。」

真剣な表情でそう言って花束を渡した。
そのまま店を出ていったバスケ部4人を
追いかけてきた‥ナナさん‥え??笑

「コラ待て竜二ーーーー!」

話を聞いてみれば、いろいろと
早まってしまったようだった(笑)
より戻したんじゃなかったみたい。

そして‥こんな笑顔竜二さんに
見せてくれた‥もしかしたまだ、
竜二さん頑張って良いんじゃない?

ナナさんが元彼とのことを竜二さんに
必死に弁解しているように見えた。

もしかしたら少しずつ‥
傾いてたのかな気持ち。

まだほんの少しだったかも知れないし、
もしかしたらさっきの彼の言葉で
いっきにかもしれないしわかんない。
でも‥竜二さんのために必死な表情を
見せてくれたのは本当だったと思う。

竜二さん‥まだ頑張って良いんだよ!!
諦めなくて良いんだよ!!あぁ…泣きそ(笑)

美月が交通事故に遭った。
バイト先からすぐそこのコートに
道路を渡ろうとしたときだった。

脇見運転をしていた車が信号無視
して突っ込んできて‥それに気付いた
亜哉が美月を守ってくれたおかげで
美月は全くの無傷で済んだのだが、
亜哉は‥大会前のこんな時に怪我。

それを美月達に伝えてきたのは鳳城
のマネージャーの莉乃だった。
彼の体調を心配して美月自ら様子を
見に言った時、亜哉の母親は大丈夫と
笑顔で言ってくれていたし、亜哉も
冗談めかして笑顔で平気と言ってた。

でも‥その時は窓から顔を出してる
状態の亜哉と話をしていたから‥
足までは全然見えてなかったんだよ。
足‥靱帯損傷で全治一ヶ月だって‥

美月に心配とか、責任とか‥そういう
気負いさせたくなかったんだろうな。

「…美月がピンチの時に現れて助けて
やれるのはいつもあの人なんだ。もし
運命が本当にあるなら、美月と神山
サンみたいな2人を言うのかなって。」

確かに‥そういう意味で亜哉の
タイミングってすごいと思う。
でも‥だからこそ、今自分に
ある枷を外そうとしてるんだ。

4人は、顧問にある交渉をしていた。
部則『恋愛禁止』を変えたいという。

大分渋られた結果、こんな条件が出る。

「この新人戦で1月の本大会まで
行ってさらに-…優勝することだ。」

美月の想いはきっと永久ヘ傾いたまま
だろう。でも、今回のこともあって
亜哉の存在はどこまでも大きいまま。
どんどん、美月が動けなくなるね。

亜哉のケガのことを知ってから、
お見舞いに行こうとしたり何か
出来ることがないかと連絡したり‥
でも亜哉は弱い部分を一切見せない。

直ったらいっぱい会おうね~なんて
言ってくる感じにかわされ続けた。

しびれを切らした美月は亜哉の
学校まで様子を見に行ったのだ。

それを発見したのは莉乃‥ご丁寧に
彼の様子を見せてくれたのだった。

本気で申し訳無さでいっぱいの様子
の美月を見て‥だろうか、彼女が
いい子だってわかったからだろうか。

莉乃は美月にお願いをしてきた。
本当は自分が支えになりたかった
んじゃないかって思うけど、でも
どうにも出来なかったんだろう。

美月ならもしかしたらって‥
多分、恋敵だよね莉乃にとって。
亜哉を本気で大切に思ってる感じ
するし、だからこそ何とかして
支えたいと思ってるんだろうし。

私じゃダメなんだって‥つらいよ。
そして、こうやって美月に頼むのは
本当に亜哉が大事だから出来ること。
彼女の強さだって思う‥泣きそう。

そしてある週末‥美月は亜哉の家に
押しかけた(笑)想定通りジャージを
来て部活に行こうとしていた亜哉を
止めて‥部屋に連れ戻すと、大分
距離をおいた状態で見張っていた。

その日、永久達は大事な試合があった。
大丈夫だって信じて亜哉を止めに来た。

その日の相手は前年までの記録
では清凌よりも格上のチーム。

明らかに気にしている美月、それ
でも信じてるからと強い意志を
見せようとしてくる彼女を見て‥

亜哉は優しい‥それがたとえ敵に
塩を送る形になるとしても、美月
のためだったらしてしまうんだろう。

行きたい所‥その行き先は永久
達が試合をしてる会場だった。

そして事故のせいで聞けなかった
美月の伝えたかったことを聞く。

「私があの時話そうと思ってたのは浅倉
君が『強くなるから待ってて』って
言った時待っていたいと思ったこと。」

それを、俺がいるんだから守れる
わけない言う亜哉。自分を越え
させる気はないってことだよね。

永久だって‥今は色んな意味で
負けてるって自覚があるんだ。
だからこそ、立ち向かって亜哉を
超すつもりで戦い続けてる。

きっと‥きっと越えていくよ。
亜哉の本気の気持ちはわかる。
それでもやっぱり‥個人的には
永久を応援したいと思ってしまう。

亜哉‥めっちゃいいやつだけどね。
それでも、美月は永久が良いよね?

美月の曖昧に気持ちが定まって
無いような態度が気になる(苦笑)

~ひとこと~

春待つ僕ら9巻お待たせしました!!
今回は竜二さんとナナさんの話が
個人的にお気に入りな部分でした。

竜二さんほんと応援していきたい!!
一度は元カレさん応援しようとして
ごめんね竜二さん、もうまっすぐに
竜二さんを応援するから頑張って!!w

そして永久と美月と亜哉は‥
正直何とも言えない状況だ。
ほんと、どうするんだろうな。

正直、メンタルが疲れます(笑)
早くちゃんと答えを出してほしい。
でも、半端な気持ちで答えを出す
ようなことは絶対してほしくない。

だから、永久、亜哉共々美月の出す
ゆっくり待つとしましょうかね(笑)

それでは、また10巻が出たらまた
お付き合いいただけたら嬉しいです。