著:安藤ゆき 先生

町田くんにはたくさんの弟や
妹たちがいる。今はみんなを
愛する町田くんも、さすがに
幼い頃は弟や妹のお世話で
手一杯の母に対して、寂しさを
感じていた時期もそりゃあった。
そんな時に、町田くんにかまって
くれたのは叔母のカズミちゃん。
町田くんのお母さんの妹さんです。
忙しいお母さんの代わりに、
精一杯の愛情を与えてくれた。
「あたしも早くはじめみたいな子
産みたいなー、お母さんになりたい!」
こんなふうに言っていた彼女は、
結婚もして…きっと子供もすごく
欲しがっているんだけど、中々
出来なくて諦めかけている…
多分そんな状況なんだと思う。
町田くんはそれを察したのかな。
カズミちゃんがいたから、妹や弟
達をかわいがれるようになったって。
「カズミちゃんのことも、お母さん
みたいに思ってるんだ。」
町田くんは、周りに支えられて
今の彼になれた。支えられることで
人への愛情を覚えて愛を人に返す。
今の町田くんにはカズミちゃんの
存在はとても大きいものだったね。

猪原さんを心配していたように、
失恋して泣いていた少女・さくらに
優しくした彼は…ロックオンされたw
クラスの栄さん(猪原さんの隣の子)
曰く、さくらはぶりっ子で男たらし
・・・という噂で有名な子らしい。
失恋で泣いていたさくらを見ていた
町田くんは、そういうつもりじゃない
と思うなんて言っていたけど…実際
どうなんだろうね。確かに見た感じ
完璧ロックオンされてるように思う。
町田くんって、人の気持ちには敏感
なくせにそれが自分に向けられたもの
だと突然鈍感になるからなぁ・・・。
どうなるやらw

さくらの件ではいろいろヒヤヒヤ
している猪原さんだったけど、
さくらのおかげで友達ができた。
町田くんを好きな猪原さんと、さくら
のような子と町田くんが付き合うなんて
ことになるのは嫌だなと思った栄さん。
栄さんの方からナチュラルに話しかけて
きて、猪原さんの味方をしてくれる形に
なって・・・そんな感じで今に至る。
きっと、悩みを抱えだしてから
初めての友達ができたのかもね。
こういう時に、空気を読む
町田くんもさすがすぎます!!

最終的に、町田くんに告白をして
きたさくらだったけど、本当はまだ
元カレを好きなままだったことに
町田くんは気付いていたらしい。
ぶりっ子で男たらしって噂も、
例の彼を振り向かせたくて
頑張った結果がぶりっ子に
なってしまっただけのようで、
付き合った人も元カレが初めて。
きっと女の妬みが生んだ噂だろう。
必死に頑張って振り向かせて
付き合って…でも大好きになった
彼は女関係がゆるゆるの浮気男。
そんなんでも、まだ好きだった。
嫌いになんて慣れなかった。
そんな男やめてしまえって言う
人の方が多いんだろうなって思う。
でも町田くんが言ったのは、真逆。
「そんなにがんばって振り向かせて
心の中から全然消せないような人、
嫌になるまで好きでいても
いいんじゃないかな。」
諦めろ、なんてそれがどんだけ
正論だとしても、好きな気持ちは
簡単に消えてしまうものではない。
そんなさくらにそのままでいいんだ
って言ってくれた存在は、今のまま
のさくらを認めてくれた町田くんの
言葉は本当に嬉しかったろうな。
…結果的に、町田くんがロックオン
されてるわけじゃないと思うと言った
理由は「俺はモテないからね」なんて
内容で拍子抜けだったのだけれど…w
そうでなくとも人の悲しみとか苦しみ
にはすごく敏感なのかもしれないね。
ちなみに、そんな理由を聞いた
さくらは、猪原さんを少し哀れ
に思ってしまったらしく…
「これからはいつでも
相談のるからね!」
また、猪原さんの友だちが増えたw

このガタイのいい彼はひなたくん。
町田家の長女(町田妹)のニコと
同級生で、昔よく遊んでいた子。
偶然再会して、話してみると…
小学生の頃の彼はまだまだ
小さく可愛らしい男の子で、
ニコと一緒に遊んでいた時に
中学生に絡まれてるニコを
怖くて助けにいけなかった。
それを負い目に思ってそれから
一緒にいられなくなったらしい。
ニコはそんなこと全然気にして
いない様子だったけど、彼の中
では引きずっているようだった。
そんな2人を自然に再会させようと、
家族でお祭りに行く時にひなたくん
も誘うように促したのは町田くん。
その先で偶然にもニコと猪原さん
(実は猪原さんも一緒でした←)が
男たちに絡まれてしまって・・・
助けに入ろうとした町田くんは
そのまま回れ右してひなたくん
を連れてきた。震えて中々一歩が
踏み出せなかったひなたくんに…
「行け!ひなた。踏み出せ!大丈夫!
何があっても兄ちゃんがいるから!」
その言葉で、ひなたくんはニコ達を
男たちから無事守ることが出来た。
そして彼が最後に言い残した言葉。
“義弟に”だって。ニコを好き
なんだそうですよ、ひなたくん。
これから先が楽しみですわ!
それにしても…町田くんは
ほんと、最高の兄ちゃんだな。

11年ぶりに、幼稚園の時の
英子先生に再会した町田くん。
彼女は町田くんが初めて好き
になって告白した女性らしいw
幼い頃の町田くんはすぐに
女の子を好きになってすぐに
プロポーズしていたんだそうw
きっとその好きは、人を愛する
町田くんの幅広い愛情だったの
かもしれないけど、幼かった彼
に違いはわからなかっただろう。
そんな英子先生に、少し猪原さんの
話をした。自分には当たり前のように
あるものを猪原さんは持っていなくて、
それでも一生懸命頑張っている彼女を
可愛いと思ったと町田くんは話した。
それに対して、それは憐れみ
だと言う英子先生だったけど…
「僕はがんばってる
人を憐れんだりしません。
みんながんばってるから
僕は人が愛しいです。」
町田くんはそう答えた。
『そう、だから俺は
猪原さんが愛しいんだ』
町田くんの愛しいは、まだイマイチ
どういう感情なのかよくわからない
所があるけど、ほんの少しだけ、
猪原さんの恋に期待が持てそうな
気がしたシーンになりました。
~ひとこと~
1巻ではただただすごいな彼は!
って感じだった町田くんですが、
そんな彼もいろんな人と関わる
ことで少しずつ知らないことを
知って成長してってるんだなと
改めて気付かされました。
人の感情にはとても敏感だけど、
恋に関してだけは非常に疎い。
そんな町田くんは恋心を
知ることが出来るだろうか!?
今後に期待です。