心霊探偵八雲 第2巻

著者
原作:神永学 先生
作画:小田すずか 先生

心霊探偵八雲2-1

1巻、後藤さんが石井さんを
連れて八雲の元へ来た件。
それは、警察署長の娘である
土方真琴についての相談だった。

ある日交通事故に遭遇、車に
はねられた男性を目撃し直後
意識を失ったらしい。その後
何者かに取り憑かれているような
言動をとるようになったとか…。

それで実際に真琴の家まで
やってきた八雲だったけれど、
今回は随分ひどい状況だった。

八雲に見えているモノは、
人の想いの塊のようなもの。
その想いが強ければ強いほど
彼の眼にかかる負担は大きい。
…と言うものらしく、今回は
随分と強烈だったようだ。

霊に憑かれて身体が弱って
いる状態…このままでは衰弱死
の可能性だって出てきてしまう。

真琴に異変が出る少し前の
状況から考えて、事故にあい
即死してしまった男性の魂
である可能性も出てきた。

「あれはただ事故死して恨んでいるって
レベルではありません。もっと根が
深い。貪欲なまでの生への執着心…。」

随分と厄介な事件だったりしてね。

心霊探偵八雲2-2

真琴にとり憑いた霊について
調べるためにやってきたのは、
畠さんという監察医の元だった。

事故の被害者の名は安藤聖。
写真から、真琴に憑いていた
霊の正体は彼だと判明した。

そんな彼の持ち物の中から、
出てきた1枚の少女の写真。

それは連続誘拐殺人事件の
最初の被害者…名前を亜矢香。

『あやか』

これ…晴香の持つストラップの
AYAKAちゃんと同じ人だったり…
2つの事件が繋がりそうだね。

心霊探偵八雲2-3

八雲に相談することも出来ず
一人で真由子から相談を受けた
件の場所、川辺に来ていた晴香。

突然…声が聞こえてきたと思うと、
水中から手が伸びてきて…晴香は
水の中に引き釣りこまれてしまう。
そして誰かに首を絞められて…

気がつくと病院にいるようだった。
木下先生の、木下医院という病院。
水門管理事務所の内山さんという
人が晴香を助けてくれたらしかった。

そんな話を、木下先生からされる。
死ぬかと思った…でも生きていたよ。
まだ、生きていられるよ…良かった。

心霊探偵八雲2-4

亜矢香ちゃんのフルネーム。
木下亜矢香…木下医院の木下
先生の娘さんみたいでした。

昔、八雲が生まれた時の担当医も
彼だったということが明かされる。

晴香が病院で休ませてもらっている
間、八雲達は亜矢香の事件について
話しに木下医院に来ている所だった。

そこでばったり八雲達と遭遇する
ことになった晴香は一緒に帰宅。
あれこれ大変な状態ではあった。
夢を見れば、いつも姉が夢に出る。
謝れたはずだったのに、後悔の
思いはいまだ消えてくれなかった。

そんな中でも晴香にとって安心
して笑顔になれる場所…今はもう
見つけられたのかもしれないね。

八雲達といる時は自然と泣き、
笑い、素直な自分でいられる。

そんな、居場所をやっと見つける
ことが出来たのかもしれないね♡

心霊探偵八雲2-5

八雲達が亜矢香について調べて
いた間、石井さんは亡くなった
安藤について情報を集めていた。

そこから推測された1つの病気。

『ネクロフォビア』

極端に死体もしくは死そのものに
対して恐怖心を抱く神経症の一種。

安藤が、このネクロフォビアで
あった可能性が高いということ。
死という言葉に異常なまでに反応
して恐怖している様子。石井さんが
調査したのは、安藤と一緒に生活
していた安藤の義姉と、1ヶ月前に
安藤が暴行事件を起こしたという件。

「死んじゃえ。」
「死ねばよかったのに。」

どちらも、これらの言葉を境に
顔色を変え首を締め殺そうとした。

暴行事件の際にその発言をした
のはポニーテールの女子中学生。

その時は警察が近くにいたことで
場を収めることが出来たらしいが、
その後偶然にもその少女を川べりで
見つけた安藤は、彼女を拘束して
その日のことを問い詰めたのだろう。

だがその日捕まったのは暴行事件の
時の少女ではなく、亜矢香ちゃん。
同じポニーテールだったというので
取り違えたのだろうという話だ。

真相はわからないが、最終的に
そこで彼女は殺されてしまった。
全く無関係だったんだな…彼女。

そしてその後に続いた事件。
二番目の被害者、松本美穂。
続いて監禁されていて先程
ようやく保護された加藤恵子
ちゃんも、殺されることを
目的として閉じ込められていた。

安藤が、自分の恐怖心を
和らげる、それだけのために。
ほんと、残酷で恐ろしい話だ。

「ひとつ方法を思いつきました。
彼の恐怖心をうまく利用すれば…」

真琴についてる安藤の霊を成仏
させる方法…ということだろうか。
八雲は何か案を思いついたらしい。

心霊探偵八雲2-6

相談事を話すことが出来ないまま
だった晴香だったが、病院で
鉢合わせたことで事情を話さざるを
得ない状況になった。こんなでも、
八雲は晴香を心配していたご様子。

日を改め、八雲の元へ話をしにきた
晴香。友人からの話と、ここ数日で
自分の身に置きた話なども含めて、
八雲になるべく細かく情報を伝えた。

そこで一つひっかかること。亜矢香
の幽霊と思われる者が言った言葉。

「亜矢香ちゃんは一体
何を止めてほしかった…?」

今回の事件と、交通事故、そして
亜矢香の霊の言葉…もしかしたら
まだ足りないピースがあるのかも。

心霊探偵八雲2-7

亜矢香の霊がいたという場所に
直接行こうと言う話になった二人。

だがその前に寄る場所が…と言って
八雲が向かった先はあるお寺だった。
外で待つように言われて待っている
と、八雲の父親(正式には叔父=
母親の弟)だと言う一心さんに会う。

そして、耳が聞こえないという少女
奈緒にも出会った。八雲の従兄弟だ。
言葉は話せない。でも、心の中で
想いを伝えようとすればちゃんと
会話ができる(誰とでもではない)
という、少し不思議な子供らしい。

変わったコミュニケーションでは
あるけれど、本当に明るくて
懐こくて、可愛らしい子だった。

八雲がここに立ち寄った理由は、
一心さんに用事があったのかな。

今回の『キーマン』とは一体、
どういうことなんだろうか。

その頃、畠さんの協力で八雲の
考えるある案の準備が出来ていた。

安藤そっくりの首から上の模型。
これを…どう使うというんだろう。
そんな話はまた次巻ですね。

~ひとこと~

心霊探偵八雲、2巻でした。
すごく好きなお話なんですが、
深くていろいろ細かいのでレビュー
がムダに長文に…1巻でもそう
でしたが、まとめベタすみません。

真琴から安藤の霊を切り離すため
八雲はどんな案を考えているのか。
そこら辺のお話はまた次巻ですね。

それではまた3巻で☆