著:空木かける 先生

ある日コニーが1人で出かけた先で、
捕まえられたコニー達のような
生き物と3人の人に遭遇することに。
正確には2人と1人、どちらかは
おそらくコレクターではないか?
そしてもう一方は‥ここだけでは
イマイチ状況は掴みきれないけど、
これはちょっとまずい状況では‥
最悪のパターンは仲間割れしてる
だけの全員コレクターってパターン。
コニー大丈夫かな。
前に他月と話してた情報的には
コニーは以前コレクターに会って
しまったことがあり、傷だらけに
なりながらも逃げ切ったようだ。
今回も無事に済めばいいけれど‥

この、他月がコンビニで偶然
顔を合わせた眼鏡の男の人、
先程コニーが遭遇してしまった
3人の人間のうちの1人だった。
別のシーンで、一緒にいた黒シャツの
人に七星(ななほし)と呼ばれていた。
もちろんここにコニーはいない、
ただ他月の顔を見てギョッとした
この態度は何を意味してるんだか。
少なくとも、他月という存在の
何かを知った上での反応だろう。
先程のシーンもあるし、やっぱり
そういう生き物に関する何かか?
この後他月が家に帰るとコニー
は普通に家に帰ってきていた。
決して傷だらけということもなく
危ないことにならず帰ってこれた
んだなと少し安心したんだけど‥
コニーがよくクレヨンで描いてる
絵、コニーがこれまでに見てきた
ものを描いてるっぽかったんだよ。
今日はあの場で見た檻に入れられた
生き物と人間を1人、描いてあった。
言葉は通じないし、正確に読み取る
のは難しいのかもしれないけれど、
大丈夫かな‥いろいろと不安です。
他月、ちゃんとコニーの
こと見守っててあげてね。

ある日の学校帰り、空くんは
妙な人に遭遇してしまった。
この人あの日コニーが見られて
しまった人の1人、七星って人
には柳さんって呼ばれてた人。
七星さんは他月と会った時何かを
言ってくることなく立ち去ったけど、
柳さんは鞄の隙間からミーくんが
覗いてるのを見つけてしまって‥
「…そのぬいぐるみ可愛いな。
いつも持ち歩いてるのか?」
それだけなら良かったのだけど、
学校にも持ってってるのかだとか、
それを否定したら今は学校帰り
なのに妙だとか言ってきて‥怖い。
この人の発言に違和感を覚えるも
どうしたらいいかわからず固まって
しまう空くんだけど、タイミングよく
電話が鳴ったことで用事があるからと
その場から立ち去ることができた。
最初ぬいぐるみと言っていたのに
どこへ預けてるのかと聞いた時点で
ミーくんが何なのかわかってるよね。
あと他月に会った七星さん同様、
柳さんも最初空くんの顔を見た時
ぎょっとした表情を見せてたんだ。
だからさっさと立ち去ると思ったのに
ミーくんを見つけてつっこんだことを
聞いてきた‥何者で何が目的なんだ?
少なくとも七星さんも柳さんも
他月や空くんの正体を知ってる。
そばにそういう生き物がいるって
ことも把握した上ででの反応だ。
コレクターな可能性もあるだろう。
それにしては態度に疑問もあるけど
正直言って不安しかない現状だ。

あの日怪しい人物に会ったことを
ずっと考えてはいたけど他月達には
まだ伝えられずにいた空くん。
たとえ話として、空くんは
ジイちゃんに聞いてみる。
まさにコレクターのような存在、
コレクターについて教えられて
いなくてもそういう存在がいる
のかもしれないと考えてしまう
経験になってしまったんだろう。
ジイちゃんはそれを肯定した。
いるっていったわけじゃないけど、
ぼかしながらもいると思うって。
悲しいよね、すごく悲しいこと。
どうしたって暗い表情になって
しまう空くんだったけど、最後に
ジイちゃんは言葉を付け加えた。
「日常に潜む危険を言い出したらキリ
がない。じゃが危険への心構えを持つ
ことと目に入るもの全てを危険と決め
つけることは全くの別物じゃよ。」
ジイちゃんの言葉は温かいな。
全てを簡単に信じ過ぎては危険
かもしれないけど、最初から全て
危険だと思いこんでしまっては
それはきっとすごく生きにくい。
難しいけど、こんな世界の中にも
空くん達のような優しい人はいて
そういう存在のそばでならミーくん
達みたいな種族も安心していられる。
そういう場所、そういう人達がこの
先もずっと存在してくれますように。
ミーくん達が幸せでありますように。

ジイちゃんと話をしたあとに、
空くんは他月に怪しい人物に
会った話をやっと伝えたらしい。
遭遇から既に数日経っていた、
すぐに言わないことを他月には
怒られてしまったけど、心配を
かけたくないからと1人で解決
しようとする可能性もあったから
きちんと伝えてて少し安心した 笑
ジイちゃんに離したことも他月に
伝えて、他月は真っ青になってた。
恐怖なのか不安なのか、それとは
また別の感情も混ざっていたのか。
その後、他月はモギちゃんと立秋を
呼び出して大事なことを伝えていた。
空くんには伝えられないことを。
他月が幼い頃経験したことも
きっと伝えたんだと思う。
空くんが会った人物をおそらくは
コレクターだろうと判断した上で
コレクターからそういう生き物や
自分達の身を守るために、今後は
単独行動を控えようとも話した。
コレクターについて、そして
保護官という存在についても。
空くんこそ知っておくべきことだと
他月自身も思っているのに言えない。
それは、コレクター関連のことは
空くんに言えない約束だからと。
神社の神様やジイちゃんも同じ
ように約束してて伝えられない。
そう約束させたのはモクレンさん、
空くんのお父さんだったという。
ほんと‥そこんとこ謎しかない。
自分の職業に関しても正確には
明かさないのにそういう生き物を
たくさん送るようなことはしてて、
コレクターや保護官について伝えた
方が安全なのに伝えようとしない。
もし危険な目に遭わせたくなくて
伝えないという選択をしたのなら
最初からそういう生き物に関わる
状況を作らなければよかったのに、
関わらせるなら教えてくれたらいい
のにって‥モクレンさんは一体何を
考えてこんな選択をしたんだろう。

他月また1人で全部抱え込もうと
しちゃってたのかもしれないね。
きっと態度や表情にそういう不安
とかいっぱいいっぱいな感じまで
出てたのかもしれなくて、空くん
には気づかれてしまってた。
「ねぇ他月、大丈夫
だから考え込むなって。」
その言葉は、他月が自分に何か
話せないことがあるんだってこと
までわかった上での言葉だった。
きっとそうなんだろうなって
気付いてて、だから無理に話す
必要ないけど言えることだけは
ちゃんと言ってくれたら自分にも
きっとできることがあるからって。
1人で溜め込むなって他月が
抱えてしまうものを軽くする。
2人のこういうのすごくいいよね。
お互いにしっかりした信頼関係が
あるからこその言葉だったろう。
どうして話していけないのか‥
きっとモクレンさんじゃないと
わからないことなんだと思うけど、
きっとこの先彼らはコレクターと
いう存在に嫌でも関わることが
出てきてしまうかもしれない。
すぐではなくともちゃんと知って
理解して対抗したり、対策したり
出来るようになればいいなと思う。
彼らの笑顔や安心できる場所が
決して消えてしまわないように。
神様、ミーくん達におまじないだと
言って何かしてくれてたようだし、
詳細は説明なかったけど何かしら
対策になってくれたらいいね。
モクレンさんが保護官だとちゃんと
出てくるのはここが初めてだけど、
多分母親も‥ってのが気になった。
亡くなった母親は、保護官として
動いている時にコレクターと何か
あって亡くなってたりするのかな。
わからないけど、ほんと怖いね。
ほんとどこまでも残酷なお話だ。

ここまでコレクターやら保護官やら
不穏だったりはっきりしない不安な
話題ばかりだったので気分が沈み
かけていたんですけど、最後は
ちょっと愉快な内容で締めくくり。
ミーくん以来、どれくらいぶりか。
柏木家にモクレンさんから荷物が届く。
最初に軽く確認してくれたらしい
カエデさんは普通の置物と言ってた
けど、その箱からは明らかに普通では
ない呻き声のようなものが聞こえる 笑
最初はホント恐怖しかなかったけど、
実際開けて‥はいない、自ら出て
きてみたら変だけどどこか憎めない
アヌビスの九十九神が入っていた。
警戒して釘バットを用意してみるも
そんな必要は全然なかったみたい。
もしかして最初の呻き声みたいのも
実は発声練習か何かだったりして 笑
すごく独特で癖の強い子ではある
けど、きっといいやつなんだろう。
そしてちょっとおもしろいやつ 笑
自分のことをアーやんと呼ぶように
言うアヌビス、柏木家に仲間入り。
また随分とユニークな子が増えた
けどばっちり会話が成り立つから
これまでとの子達とはまた違った
知恵をもらえるかもしれないね。
~ひとこと~
7巻は新しい情報が多くて、それも
ちょっと怖い内容が多くてついつい
そっちに紹介が集中してしまったので
暗い気持ちにさせてたらすみません。
でもこの物語は可愛いだけでなくて
こういう種族を狙う悪い人達の存在が
あって、ただ生きてたいだけなのに
それを脅かそうとする人間の存在、
何としてでも守りたいですよね。
大事な大事な可愛い子達ですから。
きっとこれから先もっと怖い思いを
することも出てくるし、空くん達が
無茶をすることもあるかもしれない。
それでもどうかみんな無事でいて。
そんな悪いやつらの勝手に負けて
みんなの幸せが壊れてしまうことが
ないよう、それだけを願ってます。
どうにも怖くて悲しい内容の後
だったこともあって、アーやんが
やってきたお話はすごく和みました。
そして番外編で描かれていた立秋と
ムクムクについてのお話は可愛くて
すごくほっこりさせてもらいました。
他にも紹介しきれてない部分ですが
ミーくん達がみんなでコスプレしたり
うん‥あのお話は可愛すぎたなあ‥
まだまだ見所たくさんあるので、
ぜひそういうとこまで楽しんで
読んでもらえたらなと思います。