著:クール教信者 先生

カンナ周りのごたごたで
結構思い切り戦ったことで、
今はいつもの日常に戻ったのに
トールは血が滾って仕方ない 笑
「こんな時は小林さんの
服でも嗅いで発散しないと!!」
なんて思っていたら、小林さんは
服の種類が少ないってことに気付き
いろんな服の小林さんが見たいと
トールは服を買いに行くことにした。
小林さんがよく服を買ってるのは
○ニクロらしく、他の感じの服をと
エルマに相談に乗ってもらいつつ、
最終的に自分でお店を探してると
店員さんからのペアルックという
誘惑にまんまと乗せられトールは
小林さんとペアで服を購入した 笑
トールって何着ても似合いそうで
ちょっと羨ましいんだけど、この
シンプルめな感じだったらきっと
小林さんにもばっちり似合うよね。
で、そこまでは良かったんだけど‥
トール用と小林さん用に服を買えば
そりゃ大幅にサイズが異るわけで、
主に胸周り、あと尻尾あるしトール
のは結構ゆったりめのサイズになる。
に比べて小林さんは細めのサイズで
いいわけで‥だぼっと大きいの着る
のもカワイイと思うけど、それを
間違えて渡したらどうなるか‥
小林さんがすごい形相で睨んでた 笑
でもちゃんとトールが買ってきた服
ペアルックで一緒に着てくれてたよ。
こういうとこ小林さん素敵と思うの。
結局○ニクロに戻ってきてしまい
トールは呆れ気味だけど、また
トールのコーディネートで服を
買っていったら小林さんも喜んで
着てくれるんだろうなと思った。

「ご飯のレパートリー
を増やさないか?」
ある時イルルが突然そんなことを
言い出して、カンナもそれに同意。
2人のリクエストはかなり偏ってて、
イルルは肉ばかり、カンナに関しては
もはやご飯ではなくデザートだった上
それを否定するとはちのこ、イナゴの
佃煮‥田舎では出てくることあるよね。
でも結局の所虫だし小林さん大反対 笑
一先ず虫は食べなくて済みそうだが、
レパートリーを増やすべくトールは
いろんな知り合いにどんな食事を
しているか聞いてみることにした。
ルコアさんはおつまみばかりだし、
エルマはおやつが主食、ファフニール
さんはカップ麺‥偏りが激しい 笑
悩みながらスーパーに買物に行くと
偶然そこでジョージーさん(才川姉)
にばったり会い、小林さんとメイド
談義で盛り上がれるほどのメイドで
ある彼女に料理の相談をしてみる。
彼女も母親が忙しい時などは自分で
料理をすることもあるが、母から
教わった料理しか作ってないという。
そんな話の流れで、
「トールさんも親族の方から
何か教わればいかがでしょう。」
そう言われて、最初は無理だって
言っていたトールだったけど、
最終的に聞きに行ったみたいなの。
この、勇気出して聞いてみた感じ、
照れとかなのかな‥こういうとこ
見てるとちょっと微笑ましかった。
そして作った料理は大好評、父から
教わったのは内緒にしていたけれど
みんなに喜んでもらえてトールは
随分嬉しかったようで‥この後数日
の間毎日これが出てくることに 笑
さすがに苦情が出たけど、トール
はとっても嬉しそうにしていた。
普段から仲良しってのとは違う
だろうけど、親心としては頼って
もらえて嬉しかっただろうなと
思うし、トールも父から教わった
料理が好評で誇らしかったろう。
家族愛だなーって感じました。

イルルには発情期があるらしい‥
ある日それを理由にバイトを休んだ
イルルは発散のためにトールと
戦って激しく動き回った‥途中で
トールに対してまで発情してしまい
最終的には気絶させられてたけど 笑
気絶から目を覚ました時にはもう
発散できて落ち着いていたようで
次の日はいつも通りバイトへ行く。
欠勤の理由は体調不良と伝えていた
のでたタケが心配してくれて頭を
撫でてくれたんだけど‥その時に
前日のような気分になってしまう。
でもそれは前日の発情期のものとは
違ったようで我慢することが出来た。
その原因にイルルは気付いていない
ようだけど、これただ恋してるって
だけだと思うよ‥そうですよね?笑
大好きなタケに頭なでられて
ときめいちゃってるんだろうって。
そういう気持ちの面も知っていったら
イルルきっとすごく可愛くなると思う。
今のままじゃ、ただの痴女になって
しまいそうだから‥誰か教育頼むよ 笑

ある時小林さんをリーダーとして
大きな仕事を任せられることになる。
それはエルマがずっと訴え続けて
いたらしい『企業体質改善』と
小林さんの昇進がかかった仕事。
滝谷、エルマ、エルマより少し後に
入社してきた辰沢さんという女性の
計4人でそのプロジェクトは始まって
かなーーーーり無理し続けていたと
思うけどトール達の気遣いもあって
(裏目に出てるようで効果があり 笑)
なんとか無事乗り切ったようだった。
結果小林さんは昇進、主任になった。
それと共に専務から頼まれごとをする。
この世界にやってきた異世界の者達の
情報を管理する役職、それを小林さん
にやってほしいということだった。
まだ考えておいてくれっていうところ
だけど‥確かにあれだけのドラゴンと
交流があり関係も良好、これまでして
きたことを考えれば彼女は適任だろう。
守護者の方はまだわからないけど、
一先ず大きな仕事お疲れさまでした。

大仕事を終えて家に帰ると、そこには
トールとカンナの父と見知らぬ女の子。
女の子に見えたけど彼女はエルマの
血筋のドラゴンで多分祖母にあたる。
調和勢のNo.2、テルネというらしい。
専務からあった守護者の話、小林さんは
まだ受けるとは言っていないのだけど、
この地域の最大勢力のドラゴン達と親交
を持ち間を執り成せる‥そんな彼女だ
から結局肩書がなくてもやることに
なるだろうとトール父は言っていた。
それで、何かあった時に小林さんと
連絡が取れるように、連絡先を交換
しに来たようだ‥ドラゴンがスマホ 笑
話が済み、連絡先も交換するとこの後
この世界の酒場をハシゴするらしく、
小林さんも一緒に行って飲み比べをし
酷く酔った、ドラゴンと飲み比べなど
勝てるはずなかったのかも知れない 笑
でもそのせいか、トールと小林さんが
初めて会ったときのことが話題に出る。
確かにあの日も小林さんは酷く酔ってた。
そこで、トールに突き立てられていた
剣なんだけど‥呑んでる間に見失って
しまったらしいんだけど‥トール父が
まさかなって‥どういうことだろう。
その剣が特殊なもので、例えば魔力の
塊みたいなものだったとして小林さん
の中に取り込まれた‥とかそういう
ことがあったりするんだろうか??
このシーンだけでは深くはわからない。
けど今後の伏線になってる気がして、
ちょっと紹介しておこうと思います。

急だが、エルマが車の免許をとった。
そしてその時一緒にトールも免許を
取っていたらしいことが判明した。
免許取り立て、レンタカーを
使って2人で勝負をすることに。
「この地図のチェックポイントをどれ
だけたくさん取れるかの勝負です。」
もちろん法規厳守、それぞれの車に
カンナに才川、翔太くんにルコアさん
を乗客として乗せ、助手席には地図を
見る道案内役として小林さんと滝谷。
いろいろ苦戦しつつもいい勝負をして
ついに次が最終チェックポイント‥
次で勝った方が勝者になる、絶対
に負けられないと言ったエルマは
誰も想像しなかったことをしでかす 笑
トールはいつもいつもエルマから
勝負を挑まれる現実を迷惑だと言う
けれど、そう口にするほど嫌がってる
感じはなく‥このエルマの酷い選択に
「ふふ…楽しませてくれますね!」
楽しそうに笑ってそう言っていた。
まあ勝負の行方としてはもちろん
エルマの反則負けなのだが、勝負と
理由をつけて2人で競い合うことが
2人にとってすごくやりがいのある
ことなのかも知れないなって思った。
まあエルマに関しては、ほんと素直に
勝ちたくて仕方ないんだろうけど 笑

「ルコア…何か元気ないね…。」
いつもみたいに元気に見える、
でも翔太くんにはそう感じた。
するとルコアはこう答えた。
「僕は…ここにいてもいいのかなって。」
その言葉の理由がわからず、翔太
くんはトールの所に相談に来た。
トールは理由に心当たりがあった。
傍観勢であるルコアさんは戦いに
干渉しない、それはトール達仲間
が巻き込まれた戦いだとしてもだ。
イルルが街を襲った時も、カンナの
父親が揉め事を持ち込んだ時も、
彼女は事前にそれに気付き逃げた。
トールはそんなルコアさんのことが
気に食わなくて、以前勝負を挑んだ
ことがあるらしいが、あまりの強さ
に全く戦いにならなかったという。
小林さんに会う前はあんなに強いのに
なぜ戦いたがらない‥と全く納得
出来なかったようだけど、今では
ルコアさんの気持ちも理解できる
ようになった、トールはそう言う。
自分がそうだったという話をして、
最後に翔太くんにこう伝えた。
「あなたは彼女に何をぶつけますか?」
話を聞いた帰り道にルコアさんはいた。
トールが言っていた通り、傍観勢で
あるが故自分がひたすら傍観している
ことに対し後ろめたい思いを抱いてた。
「守ってあげる。主人だもん。」
そんなルコアさんに、翔太くん
はただ優しく暖かく心強く、
主人として守ると言った。
かっこいいな‥ちょっと、
泣きそうになったよ。
ルコアさん確かに立場的に辛い部分
ってきっと沢山あって、でも自分で
決めてその立場にいるんだからそれを
揺るがすこともできずひたすら傍観‥
そんなやるせない気持ちごと
こんなに小さな男の子が笑顔で
受け入れてくれた‥こんなに
幼いのになんて芯の強い子だろう。
最初は翔太くんが危ないものを召喚
してしまわないようにと気まぐれな
良心で召喚されただけだった‥でも
行った先がこの子の所で良かったね。
~ひとこと~
今回は少々考えさせられる部分、
不安に思う部分も出てきたけど
なんだかんだと温かい気持ちに
なれるお話が多かったです。
家族愛や友愛、翔太くん達のとこは
なんていえばいいかわからないけど
そういう誰かを思う温かい気持ちが
沢山あふれてるなって感じました。
そういう気持ちって大事ですよね。
そういう気持ちを向けてくれる人が
自分にもいると思えば救われるし、
私自身も自分にとって大切な人に
そんな優しい気持ちを持っていたい。
クール教信者先生の作品ですので
多少過激な描写もありましたが、
そういう中でもこんなあったかい
気持ちを沢山描いてくれていて、
私の心から大好きな作品です。
駄文ではございますがこのレビュー
を読んでくれた方が少しでも作品に
も興味を持って頂けたら嬉しいです。