小林さんちのメイドラゴン 第7巻

著:クール教信者 先生

小林さんと喧嘩をしたカンナは、
つい家を飛び出してしまった。
‥そうしてニューヨークまで
行ってしまったらしいんだが‥
随分遠い家出だな竜の子よ(笑)

そこで知り合った少女クロエ。
彼女も家出の最中だったらしい。

誘拐犯から彼女を助けると、
2人で楽しく遊び回る‥
何時間かたった後だろうか。

「私…おうち帰らないと…。」

「怖いけど…帰る所ない
ほうが…もっと怖い。」

喧嘩をして、仲直りできるか
許してくれるかわからない。
それでも帰りたいって気持ち。
帰る場所があるって、きっと
幸せなことだろうと思うんだ。

こうして、きっと二人とも
家出を終了して家に帰った。

小林さんもカンナと仲直り
したくて待ってる間に寝て
しまったのかもしれないね。

なんて言っていいかわかんない、
でも仲直りしたかったんだろう。

イルルの働く駄菓子屋で、
落し物の人形があった。

高そうなよく出来たそれは、
すぐに持ち主が探しにくると
思われたけれど、数日経っても
持ち主が現れることはなかった。

持ち主を探し回るイルルとタケ。
でも、少しずつ捜索範囲を広げ
ながら時間をかけて捜し回るも、
中々持ち主は見つからなかった。

「取りに来ないってことは
捨てちまったんじゃねーかな。」

タケにそう言われても、諦めず
捜し続けたのには意味があった。

昔人間から人形をもらったことが
あった‥きっと友達だったんだろう。
でもイルルはそれを捨ててしまった。

「人間は敵だ!そんなもの捨ててしまえ!」

そう教えられその時はそうする
しかなかったのかもしれない‥
でも、今になって後悔している。

だからこの人形の持ち主だってきっと
そうだろう‥そうであってほしいと
願っている部分もあったかも知れない。

小林さんの協力もあって、ようやく
持ち主を特定することが出来た。

持ち主の女の子は、人形を
捨てたようだった。それを
ずっと後悔していたという。

「拾い直せるなら拾ってあげて。
おかえりって言ってあげてよ。」

そんなイルルの言葉に、彼女は
涙しながら人形を受け取った。
イルル‥すごく優しいよね。

これまでいろいろ間違えたり
してきたのかもしれない‥でも
小林さんと会って、人の心や
人と関わる竜の心を知って、
少しずつ変わってってるのかも。

ある時、エルマがトールを
身体がなまってるからという
理由をつけて運動に誘った。

運動‥最初は、どう見ても
本気で殺し合いをしている
ように見えるレベルだった。

でも、途中からあれこれと
会話を始める‥それを見て
小林さんはこんなふうに言う。

「いろいろ言ってみてさ…
確認しているんだよ。」

戦いながらも会話は続く‥
そして最後にエルマが言った
言葉は‥きっと彼女の心の
奥底にずっとあったものだろう。

そんな真っ直ぐな気持ちを聞いて
トールも恥ずかしかったのかもね。

「エルマ……悪かった…悪かったよ…。」

エルマ、トールのこと大好き
なんじゃんよ。大好きだから
こそって‥ツンデレかよ(笑)

その後は楽しそうに笑顔を見せ
ながら戦い決着をつけようとする。
そんな光景を見て、小林さんは
「ほっとする」と言っていた。

「私の勝ちだ、メシおごれ。」

「いえ私の勝ちです。
あなたがおごってください。」

結果どっちが勝ったのかは
よくわからなかったけど‥

「私がおごるよ。」

結局ご飯をおごったのは小林さん(笑)
わだかまり‥とけたみたいだね。

突然だが、日帰りでイギリスの魔法
学校へ行くことになった小林さん。
翔太くんの試験の付き添いらしい。
父親が仕事で行けず、母親は魔法に
無知なため会場にも入れないらしい。

それに比べ小林さんには知識があった。
以前興味を持って勉強したことが
あったからね(笑)抜擢されてしまう。

あくまで付き添いのつもりで来た
小林さんだったが、まさかの受験者
としてエントリーされていたという‥
専務(翔太父)にしてやられたようだ。

でもね、おもしろいのはここから。
筆記試験を受けてみたものの、
解ける解けるスラスラ解ける(笑)
小林さんの務めてる会社、実は
魔法関係の試験受けたら強い人
結構いるんじゃないだろうか。

中でも、小林さんは努力を
重ねてきてる人だと思うけど、
ちょっとね、びっくりだよね。
まさかの成績トップでしたよw

筆記試験の後に行われたのは
実技試験‥魔法を使い人払いの
結界を張ってある険しい山を登る
というもの‥使い魔を使っていい
ということで、小林さんはトールに
乗って1着ゴール‥順位の低い者は
高い者に決闘を挑めるというシステム、
それを断ると名誉に傷がつくという。

でも小林さんに魔法使いとしての
名誉とか関係ないわけで‥全て
断っての1着ゴールらしかった(笑)

‥小林さんはさておき、会場
についてすぐから翔太くんに
喧嘩を売ってくる受験者がいた。

名前はウイリアム、全力で頑張った
翔太くんよりゴールが遅かったため
翔太くんに決闘を申し込んできた。

でもその時の挑発がいけなかったね。
彼は、ここでルコアを悪く言ってきた。

「ウィリアム…僕も…一つ言っておく
…僕の使い魔を…バカにするな。」

翔太くん、強かったな。
守りたいもののために戦った。
そんなふうに思える決闘だった。

ルコアも‥嬉しかったんだろう。
また2人の仲が深まった気がする。

 

「カンナちゃんって混沌勢なの?」

「ううん違う。」

ある時、カンナの勢力の話になる。
カンナは今何処の勢力にも属して
いないらしい。そうして、すぐに
どこかに属そうとも思えないようだ。

いろんな勢力の者の話を聞いて
考えて考えて考えて‥それでも
答えは見つけられないままだ。

「親という概念をあれは知らない
からね…勢力争いにいつも夢中だ。」

カンナの父親は、そういう存在らしい。
それで昔から親として構ってもらう
ことの出来なかった思いがあるから
余計に勢力に属するということに
消極的になってしまうようだ。

悩みに悩んで、答えは出なくて、
今を楽しもうとしたんだろうな。
そこでふと才川に質問してみる。

それに対する才川の答えは今、
カンナにとって何よりの救い
だったかもしれない‥きっと、
こういう不安もあってのこと。

何を選んでも自分は一人じゃ
ないんだと思えたなら‥
きっとそのうち、決められる。

ある時、小林さんは路上で
やたら美味そうな酒を飲む
でっかいおっさんを見つけた。
流れで一緒に飲むことになり
その後家に向かって歩くが、
彼の行き先もどこまでも一緒。

娘に会いに来たという彼だった。
部屋の前にたどり着く頃、そこ
にいたトールの口から出た敵意。

‥カンナの父親!?
すごく穏やかそうに見えた。
この人‥竜?勢力争いのこと
しか考えてないというあの?

~ひとこと~

なんやかんやと微笑ましくお話が
進んでいると思っていました。
ここで出てきたカンナの父親。

まだ彼がどんな人物なのかは
わかっていません、小林さんに
対しては、おそらく娘の親代わり
だなんて知らずに接していたと
思うのだけれど‥有効的に見えた。

次巻、気になるところですね。
続きはしばらく先になりますが、
良かったらお付き合いください。