薬屋のひとりごと 第6巻

著者
原作:日向夏 先生
作画:ねこクラゲ 先生

「お前は化粧に詳しいか?」

ある時突然そんなことを言い出す壬氏様に
贈り物かと尋ねる猫猫だったが、それには
あまりに予想外の返答がされることになる。

「いや、俺が必要なんだ。」

彼の言う化粧は、より美しくなる
ためではなく猫猫のそばかすのように
悪く、目立たなくするためのものだ。

「俺を今とまったく違う
姿の人間にしてくれ。」

その化粧の最中の内容も見ていて
本当におもしろかったのだけれど、
猫猫が念入りに手を加えた結果‥

‥いろいろ変わった 笑

「小猫、今日は実家に帰ると言って
いましたね。それなら壬氏さまも
途中まで同じ道筋ですよね。」

にま~っと悪い笑い方をして高順が言う。
壬氏様の用事は花街の方向であるらしい。

あからさまに嫌な顔をしながら言い訳を
並べる猫猫に追い打ちをかけるように、
水蓮が猫猫まで変身するよう言ってきた。

そう、その末のこれだ。
いいとこのお嬢様とその側仕え
みたいな構図だろうか‥?
なにこれ、すっごく面白い 笑

壬氏様の目的地らしい場所に辿り着く。
上は宿屋で下は食堂になっている場所で
飯盛り娘(日本の宿場に存在した私娼)が
買える店だったらしい。猫猫いわく。

そのための変装か、宦官も息抜きが
必要なのだと納得する猫猫だったが、
猫猫の勘違いだと後に明らかになる。

立ち去ろうとする猫猫を引き止め、
壬氏様は例の質問をなげかける。

「妓女の価値を下げる
にはどうすればいい。」

‥羅漢の言っていたことだ。

「不愉快なことを聞きますね。いくらでも
ありますよ、特に上位の妓女ならば。」

ため息を付きながら話す猫猫は最後に
こう答えると、お辞儀をし立ち去った。

やっぱり何かあったのだろう。
何の感慨もなく言ってのけたはず、
猫猫は壬氏様と別れてから自分の
心を落ち着かせるようにそう思う。

羅漢に対して抱く嫌悪感のような
もの、そして質問の答えの意味。

‥やだなあ、ほっこりしたお話は
壬氏様の変身タイムと可愛すぎる
猫猫のぷちデートで終わりか ?? 笑

なんて勝手に思ってるけれど、
この先明るいお話になる想像が
まるでつかなくなってしまった。

壬氏様と別れた後実家に帰った
猫猫はその夜幼い頃の夢を見た。
正確には猫猫がまだ赤子だった
頃にあったとされる内容の夢。

体中血の滲んだ包帯まみれの女に、
まだ赤子である猫猫が、指かな ?
刃物で切り落とされそうになって
いる 状況のように思えた。

その女性の正体がなんなのか、
あまり考えたくないが猫猫の
母親だったりするのか‥怖い。

あの包帯の理由も謎、そう思ってた
所に、おやじからの頼まれごとで
猫猫は緑青館の離れに行くことに。
客が立ち入らないそこには、言葉も
発しない、鼻のない女性がいた。

今の彼女に薬は気休めでしかない
らしいが、定期的にやってきては
薬を飲ませ続けているのだろう。

違うかもだけど、猫猫の夢に出てきた
女性の正体は彼女ではないだろうか。
あくまで可能性の話でしかないけど。

猫猫がこの離れにいる間、羅漢が
緑青館に来ていたらしかったが
この場所にいればこないと言って
その間猫猫はその部屋に居座った。

この女性と猫猫と羅漢、関係を考え
れば考えるほど嫌な想像ばかりだ。

用事から帰ってきた壬氏様のもとへ
わざわざ会いにやってきた羅漢。

猫猫に聞いた話から、羅漢が
何をしたのか、ここ最近自分に
突っかかってくる理由までも
壬氏様には想像がついていた。

ずいぶんあくどいことをしたと
いう壬氏様に対して、羅漢は言う。

「やり手婆を説得するのに十年
かかったのにそれを横からかっさらった
とんびには言われたくないね。」

「しかし『油揚げ』は
もう私のものです。」

油揚げ、と例えたのは
もちろん猫猫のことだろう。
いくら金を出されても渡すつもりは
ないと拒絶する壬氏様に対して、
羅漢は妙な物言いをしてくる。

貴方様、ほんとのところは相変わらず
謎だが表向き一宦官という立場の彼に
軍師である羅漢が貴方様と呼んでくる。

表向きの立場としては羅漢のほうが
よほど上の立場なんじゃないかな?

いや、違ったらごめんなさいだけど 笑
そしてここで最悪の真実を知ることに。

羅漢が猫猫の父親、昔例の妓女を
孕ませ出来た子が猫猫ってことか。

あとやっぱり壬氏様には表向きと
違うきっともっと高い身分がある
とか、そういうことなんだよね?
それに羅漢は気づいているらしい。

やっぱりあの病の女性は猫猫の
母親だったのかもしれないな。

ああ、なんかもう、しんどい。
羅漢、またなにかしようという
のか‥彼はほんと何をしたいの。

この後、変人という呼び名では
会話に題していたが羅漢という名を
出し猫猫に会いたがっているという
ことを伝えると、猫猫はこれまで見た
ことのないようなひどい顔を見せた。

猫猫にとって羅漢という男は心から
嫌悪か、憎悪か‥とにかく最悪な感情
を向ける対象でしかないのだろう。

ある時、水蓮に頼まれて医局を
訪れた猫猫はそこでいつだったか
素材は一級品なのに惜しい化粧と
言っていた官女と再会することに
なる、名を翠苓(スイレイ)という。

相変わらず猫猫は嫌われている
ようで冷たい目を向けられた 笑

「本来なら官女なんて
やらなくてもいいのに。」

医局の男が、翠苓のことでそんな
意味深なことをつぶやいていた。

翠苓とはすぐに再会することになる。
猫猫がゴミ捨てに行ってきた帰り道
偶然見つけた薬草畑に興奮していると
背後に鎌を持った人影‥、翠苓だった。
薬草畑は彼女が管理しているらしい。

「何を植えるのですか?」

興味本位だったかもしれない、猫猫
の質問に彼女は蘇りの薬と答える。

昔おやじに似たような効能の薬の
話を聞いたことがあった猫猫は
彼女の言葉に飛びついたが、それは
冗談の一言で済まされてしまった。
冗談だと言っていたけれど、蘇りの薬
を植えるとっていたのは気になった。

おやじの話に出てきたそれは、
皆が望むようなそれではなかった
らしい。翠苓がなぜそんなことを
言ったかは結局謎のままだった。

「もう少し先の話だけど、
ここに朝顔を植えるわ。」

猫猫を品定めするような、挑発
するような‥そんな態度を少し
見せた後、最後に翠苓はまるで
独り言のようにそうつぶやくと
畑から立ち去ってしまった。

彼女に関しては本当に謎が多い。
でもきっと、何かあるんだろう。

ある時李白が猫猫に相談事を持ちかける。
それはここ最近いくつかの祭具が盗まれて
いるという話で、その宝具の管理者は
現在食中毒で仕事ができない状態だった。
前任の管理者は昨年亡くなってしまってる。

そして今回盗みがあったという最新の
話はこの間のあの小火騒ぎと同時に
起きていたことだと言う。管理者達の
件は、食中毒の方も亡くなっている
前任の管理者の方も以前猫猫が事件
解決のため調べ関わっていたものだ。

宝具泥棒にとってあまりに都合の
よすぎる偶然の重なり、もしこれが
故意に引き起こされたものなら‥

猫猫がそんなことを考えていると、
李白は小火騒ぎの原因になった煙管に
ついて少々怪しい話を聞かせてくれた。

あの煙管の持ち主は倉庫番の男で、
暗い中一人で歩いていた官女を
場外まで送った礼にと貰ったモノ
だったのだという。ただの倉庫番が
そんな立派なものを貰ったらすぐ
使いたくなるものかもしれない。

そうして、100%ではないが意図的に
小火騒ぎの原因を作ったという可能性。

その官女の特徴を聞くと、女にしては
長身、そして薬の匂いがしたという。
それらから猫猫は翠苓を思い浮かべた。

まだまだ憶測でしかなかった。
一先ずはこれらのように何か不可解な
出来事が他にもなかったか李白に調べる
よう提案してみる。調べてみてもし、
そこにもその官女にした人物がいたら
‥今回の一連の事件が仕組まれていた
ことである可能性が出てくるのだ。

この件に関して猫猫自身はこれ以上
詮索するような真似はしなかったが、
これらの話は壬氏様似も関係する
内容があったため報告をすると‥

牛黄につられて調べることに 笑

壬氏様の指示でこれまでの宮廷内で
起きた事故や事件を調べていた猫猫。

調べていくと、食中毒の官も前任で
昨年亡くなっている浩然も祭事に関わる
官吏であったとわかる。予め狙われて
いたのだとしたら‥あの小火騒ぎもより
確実に祭具を盗むためのものだったなら‥

メモを取りながら思考を巡らせる。

(偶然に見せかけられた
これらの事件が重なり合う、
必然が起こる場所があるはずだ。)

そんなことを考えている時に、書庫の
管理をしている者が祭事に興味がある
ならと祭事場の絵を見せてくれる。
絵を見ながら、その作り、強度の話を
聞いて猫猫はぞっとすることになる。

もしその強度に問題があったり金具などが
壊れたりしたら危ないのは真下にいる祭事
を行う者、中祀以上になると高貴な身分の
方が犠牲になる危険性が出てくるのだ。

これまでの様々な出来事がすべて念入りに
計画され準備されてきたものだったとする
なら、この場所で催事が行われるその時
祭事を行う者の命が危なくなる可能性‥

あくまで、猫猫の調査の結果から浮かぶ
予想、可能性でしかなかった。何もない
ならそれでよかったろうが、予想が的中
してしまえばそれは大変なことになる。

次の祭事までまだ日があれば壬氏様に
相談したり他に手の打ちようはあった。
でも次の祭事‥ちょうど今日だという。

祭事中のところに一下女が言っても
入れてもらえるわけもなかった。
命の危険があること、祭事の中断を
必死に訴えるも取り合ってもらえない。

あえて挑発するような言い方をするも
盛大に殴り飛ばされる猫猫、痛みで
意識が飛びそうになりのを必死で堪え
立ち上がり中に入れてもらおうとする。

(こんなことをしている暇はないのだ。
通してもらわないと困る。もし何かが
起きたりすれば牛黄が貰えない!)

‥さすにこの思考には驚いたが 笑
びっくりするほどぶれないわこの子。

最終的に彼女を中に入れる手助けを
したのは、皮肉にも羅漢の一声だった。

まるで謀ったようなタイミングで
現れたあの男の声を背後に感じ、
羅漢に助けられるなど猫猫にとって
屈辱だったかもしれないが、今は
そんなことを気にしている場合じゃ
ないと、猫猫は全力で走り出した。

猫猫の予想は的中、金具が壊れ天井に
ぶら下げてあった大きな柱が中央にいる
祭事者めがけて落下してくる所だった。

ぎりぎりのタイミングで猫猫が
その人物に体当りするような形で
落下の下敷きにはならずに済んだ。

驚きなのが、そこにいた人物が
壬氏様だったということだった。

高貴な家の出なら壬氏様のような
方が祭事を仕切ることもあるのかも
‥と猫猫が考えていたことがある。

ただ、宦官でも祭祀をやれるのか?
なんてことも考えていたのだけど‥

どうなんでしょう、やってますね。
こういう時代的なことだからなのか
私の頭がよろしくないからなのか‥
一先ず何が何やらって感じです。

でも一先ず結果的に、猫猫の予想は
的中し自分は酷い怪我をすることに
なったが、見事壬氏様(やんごとなき
お方(仮))の命は助けることができた。

壬氏様だから狙われたのか、それとも
偶然壬氏様だったのか、建物の外にいた
羅漢についても疑問が残る‥でも一先ず
無事で良かった。猫猫は‥大丈夫かな?
殴られてるし、足は降ってきた金属柱で
抉れたのか酷く痛み血まみれだった。

現状を理解しきれないまま、猫猫は
殴られたせいもあり意識を手放した。

どうか、無事でいてくれよ。

~ひとこと~

しんどい。ほんといろいろしんどい。
ほっこりをくれ、心が病んでしまう 笑

でも今このお話の中で結構おっきな
大事な部分なのかもしれないよね。

まだしばらくこの感じは続くのかも
しれないけど、一先ず壬氏様、猫猫
無事でいてくださいお願いします。

そしてこの巻末次回予告にはまた
良くない内容が描かれていたけど
‥真実を教えてほしい、そして
これらの出来事が引き起こされた
原因、翠苓に関しても謎だらけの
ままなのだ。少しでもこのような
危ない出来事が終わりに近づいて
くれるよう心から願っております。

羅漢が出てきてからろくなことない。
最初の頃のホワッとした感じが
心底懐かしく恋しいこの頃です 笑

最後に少しだけ、花街の方に行った
時のこと、猫猫が壬氏様の目的地と
そこでの目的を誤解していたことに
後になって気づいた壬氏様が酷く
後悔している様子は少し可愛くて
ほっこりしたのを覚えてます 笑

説明ベタにより実際にお話を読んで
みないと何を言ってるかわからない
レビューになっていたらすみません。
こんな駄文ではございますが、僅か
でもこの作品に興味を持っていただく
きっかけを作れていたら嬉しいです。