著:唐々煙 先生

屍(シー)から言われた条件。
それは、獄門処での噂の正体を
暴いてこいという内容だった。
噂というのは、何かを持って
来るべしという内容のこと。
そのために空丸は犯罪者の
フリをしてそこに忍び込むが…
そこにいた狐面の人物。
幼い頃の記憶が蘇った。
記憶の先で死んでいたのは両親。
両親はこの狐面に殺されていた。
その時に空丸も首を絞められて
殺されそうになったが、天火が
助けてくれた。危ない所を庇い、
代わりに天火が深い傷を負った。
そんな狐面は風魔一族の残党。
中でも1番やばい存在らしい。
・・・彼はここにいる囚人は
みな家族だと言った。一体何
を考えているのか…わからない
けど一先ず今は空丸が危ない。

前巻ラストの件で天火は病み上がり。
そんな状態で空丸の事情を知り、
助けに行こうとした天火を止め、
自分に命令を下せと言った白子。
そんな彼に、主人からの命ではなく
友からの頼みだと言っていた。
「風魔はもうない、とっくに
滅んだ。いや、滅ぼされた。
たった一人の子供によってね。」
たった一人の子供…この狐面って
獄門処にいるやつだよね…。
彼も風魔の一族だったはず。
理由は何だったんだろうか。
わからないけど、彼が風魔を滅ぼし、
居場所を失った白子は仇を討って
そこで死んでしまおうとしたのかな。
結果、大怪我をして…おそらく
死にかけていた所を天火に
見つけられて助けられたんだ。
それから、曇家に当たり前のように
迎えられて、今まで味わったことの
ないような温かい関係の中にいた。
「俺は此処以外に
帰る場所を知らない。」
「今は曇の忍だ。」
ほんと…天火は太陽だね。
白子の、弟達の。彼だから
みんなが着いて行きたがるんだ。

獄門処の看守。この人は
空丸が変装して潜入している
ことに気付きながらも、それ
を見逃してくれた存在だった。
例の狐面の男に一族を
全滅させられたと話していた。
同じ者に両親を殺されたという
空丸の話を聞いて、同士だと、
復讐するなら協力するなんて
感じのことも言っていた。
そんな彼(仮)に空丸は聞く。
「最近何時笑った!?」
兄に、白子に、それ以外にも
きっと沢山の人の支えがあって
今ここに生きていられるんだろう。
事あるごとに、自分は護られてる。
甘やかされてると感じてそれを
悔しく思いつつも、自分もそんな
ふうに支えられる人になりたいと
決意を新たにしていく空丸だった。
復讐なんて言ってる彼も、空丸の
言葉で、笑顔で何か変わるかな?

屍(シー)からの提案…あれは獄門処に
放り込んで失敗して死んでしまっても
別にかまわないと思っての提案だった
らしい…恐ろしいわ屍というやつ。
おそらく、犲の中で1番人間らしい
考え方をするのは天火の代わりに
入ったという天火に比べたら武田
(だいぶ前にちょっと出ましたね)
かも知れないな~と思えてきたよ。
まあ結果的には無事成果を上げた。
狐面の男と接触した際に、空丸の
変装用の髪(かつら)についた匂い。
それに気付いたのは助けに来た白子。
「芥子(けし)」=「阿片(あへん)」
狐面の男が芥子を集めさせている。
噂の真相はそういう感じらしかった。
これを利益とし認められれば、蒼世
が望みを聞いてくれるかもしれない。
そういう話。命懸けた甲斐あったね。
これから頑張れ空丸!!

「悪いな白子。俺
もうすぐ死ぬんだわ。」
オロチの器…やはり今までずっと
白子にも話さずに耐えてきたんだ。
この先生(医者)だけは知っていて
出来ることをしてくれていたようだ。
…牡丹と天火がオロチの話をして
いた時、なんとかなるんだって
少しだけど希望が持てたんだ。
でも、600年前のようにまた
大蛇は滅しられるしかないの?
こんな大事なこと…一緒に背負い
たいと思っている空丸や宙太郎
にはまだ何も話していない天火。
これから…どうするんだろう。

獄門処で会った彼(仮)…実は
男装していた様子だったが、
正体は女性だったようで…
でも…ここまでは勘付かなかった。
そっか、彼女風魔の残党なのか。
てか…白子…風魔小太郎だった
のか…まじか…よく聞く名前だわ←
風魔の名を捨て曇の忍びとして
生きてきた白子に一体何を…。

どこから話が漏れたのか、それとも
天火が自分で漏らしたのだろうか。
天火がオロチの器。
天火が連れて行かれてしまった。
死刑。罪状は偽装だが、空丸が
獄門処に潜入したのを助けに行った
際、おそらく白子が起こした爆発。
それの主犯だというのが罪状。
何かと理由をつけて、処分せねば
ならなかったということだろう。
今になってようやく真実を知った
空丸も宙太郎も動揺を隠せない。
止めようと必死に処刑場へ行って
大暴れする曇兄弟だったけれど、
天火はもう覚悟を決めていた。
村(町?)のたくさん人達、家族。
ほんと数え切れないくらいたくさんの
人が彼の死を受け入れまいと集った。
最後の最後まで、天火は笑顔で
いた。そして誰からも見えない
場所で、こっそり涙を流していた。
…処刑・・・されちゃったの?
~ひとこと~
うわ…まじっすか。
次巻が気になって仕方ない。
てか…ほんと処刑されたの?
…信じたくない状態です。
天火が死んでしまったら、これ
からどうなってしまうんだろう。
確かに悲しみは一時のもの。
そうかもしれない。そこから
立ち直ればきっと今より余程
強くなれるものだろうと思う。
でも、追いかける背中がなくなる。
それはとても悲しすぎる現実だ。