曇天に笑う 第3巻

著:唐々煙 先生

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屍(シー)から言われた条件。
それは、獄門処での噂の正体を
暴いてこいという内容だった。

噂というのは、何かを持って
来るべしという内容のこと。

そのために空丸は犯罪者の
フリをしてそこに忍び込むが…

そこにいた狐面の人物。
幼い頃の記憶が蘇った。

記憶の先で死んでいたのは両親。
両親はこの狐面に殺されていた。

その時に空丸も首を絞められて
殺されそうになったが、天火が
助けてくれた。危ない所を庇い、
代わりに天火が深い傷を負った。

そんな狐面は風魔一族の残党。
中でも1番やばい存在らしい。

・・・彼はここにいる囚人は
みな家族だと言った。一体何
を考えているのか…わからない
けど一先ず今は空丸が危ない。

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前巻ラストの件で天火は病み上がり。
そんな状態で空丸の事情を知り、
助けに行こうとした天火を止め、
自分に命令を下せと言った白子。

そんな彼に、主人からの命ではなく
友からの頼みだと言っていた。

「風魔はもうない、とっくに
滅んだ。いや、滅ぼされた。
たった一人の子供によってね。」

たった一人の子供…この狐面って
獄門処にいるやつだよね…。
彼も風魔の一族だったはず。
理由は何だったんだろうか。

わからないけど、彼が風魔を滅ぼし、
居場所を失った白子は仇を討って
そこで死んでしまおうとしたのかな。

結果、大怪我をして…おそらく
死にかけていた所を天火に
見つけられて助けられたんだ。

それから、曇家に当たり前のように
迎えられて、今まで味わったことの
ないような温かい関係の中にいた。

「俺は此処以外に
帰る場所を知らない。」

「今は曇の忍だ。」

ほんと…天火は太陽だね。
白子の、弟達の。彼だから
みんなが着いて行きたがるんだ。

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獄門処の看守。この人は
空丸が変装して潜入している
ことに気付きながらも、それ
を見逃してくれた存在だった。

例の狐面の男に一族を
全滅させられたと話していた。

同じ者に両親を殺されたという
空丸の話を聞いて、同士だと、
復讐するなら協力するなんて
感じのことも言っていた。

そんな彼(仮)に空丸は聞く。

「最近何時笑った!?」

兄に、白子に、それ以外にも
きっと沢山の人の支えがあって
今ここに生きていられるんだろう。

事あるごとに、自分は護られてる。
甘やかされてると感じてそれを
悔しく思いつつも、自分もそんな
ふうに支えられる人になりたいと
決意を新たにしていく空丸だった。

復讐なんて言ってる彼も、空丸の
言葉で、笑顔で何か変わるかな?

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屍(シー)からの提案…あれは獄門処に
放り込んで失敗して死んでしまっても
別にかまわないと思っての提案だった
らしい…恐ろしいわ屍というやつ。

おそらく、犲の中で1番人間らしい
考え方をするのは天火の代わりに
入ったという天火に比べたら武田
(だいぶ前にちょっと出ましたね)
かも知れないな~と思えてきたよ。

まあ結果的には無事成果を上げた。
狐面の男と接触した際に、空丸の
変装用の髪(かつら)についた匂い。

それに気付いたのは助けに来た白子。

「芥子(けし)」=「阿片(あへん)」

狐面の男が芥子を集めさせている。
噂の真相はそういう感じらしかった。

これを利益とし認められれば、蒼世
が望みを聞いてくれるかもしれない。
そういう話。命懸けた甲斐あったね。

これから頑張れ空丸!!

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「悪いな白子。俺
もうすぐ死ぬんだわ。」

オロチの器…やはり今までずっと
白子にも話さずに耐えてきたんだ。
この先生(医者)だけは知っていて
出来ることをしてくれていたようだ。

…牡丹と天火がオロチの話をして
いた時、なんとかなるんだって
少しだけど希望が持てたんだ。

でも、600年前のようにまた
大蛇は滅しられるしかないの?

こんな大事なこと…一緒に背負い
たいと思っている空丸や宙太郎
にはまだ何も話していない天火。

これから…どうするんだろう。

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獄門処で会った彼(仮)…実は
男装していた様子だったが、
正体は女性だったようで…

でも…ここまでは勘付かなかった。
そっか、彼女風魔の残党なのか。

てか…白子…風魔小太郎だった
のか…まじか…よく聞く名前だわ←

風魔の名を捨て曇の忍びとして
生きてきた白子に一体何を…。

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どこから話が漏れたのか、それとも
天火が自分で漏らしたのだろうか。

天火がオロチの器。

天火が連れて行かれてしまった。
死刑。罪状は偽装だが、空丸が
獄門処に潜入したのを助けに行った
際、おそらく白子が起こした爆発。

それの主犯だというのが罪状。

何かと理由をつけて、処分せねば
ならなかったということだろう。

今になってようやく真実を知った
空丸も宙太郎も動揺を隠せない。
止めようと必死に処刑場へ行って
大暴れする曇兄弟だったけれど、
天火はもう覚悟を決めていた。

村(町?)のたくさん人達、家族。
ほんと数え切れないくらいたくさんの
人が彼の死を受け入れまいと集った。

最後の最後まで、天火は笑顔で
いた。そして誰からも見えない
場所で、こっそり涙を流していた。

…処刑・・・されちゃったの?

~ひとこと~

うわ…まじっすか。
次巻が気になって仕方ない。
てか…ほんと処刑されたの?
…信じたくない状態です。

天火が死んでしまったら、これ
からどうなってしまうんだろう。

確かに悲しみは一時のもの。
そうかもしれない。そこから
立ち直ればきっと今より余程
強くなれるものだろうと思う。

でも、追いかける背中がなくなる。
それはとても悲しすぎる現実だ。