王室教師ハイネ 第3巻

著:赤井ヒガサ 先生

突然現れましたカイ王子の婚約者(笑)
えっと‥、女性だったんですねww

(おお…なんと凛々しい青年…)

がハイネからの初対面の印象でした(笑)
ドレスも着ていないし細身だしそう思う。
でもどこまでも男前な女性だった(笑)
一見‥そう、一見はそんな印象でした。

でも王子達とは幼い頃からの仲で
幼なじみに近いん感覚だと思う。

それでカイ王子と2年前に婚約関係に
なってからも相変わらずの関係で‥

(今日こそは婚約者らしい関係に-!)

なんて思いで手作りのお弁当まで
用意してカイ王子をピクニックに
誘った結果、2人でなくみんなでと
いう話になってしまったようだった。

そんなわけで王子4人とハイネ、
そしてベアの合計6人に増えた(笑)

一見とんでもなく男前なベアの
内なる乙女心とカイ王子のお話。

ピクニックに行った途中で
突然雨が降り出してしまった。
急いで帰ってくるもびしょ濡れ。
王子達は着替え、ベアは王太妃様
仕立てのドレスに着替えたが‥

ベア自身、ドレスなんて似合わないと
思い込んでしまっているようで出て
来るまでにだいぶ時間がかかっていた。
すっごく可愛らしいと思うけどもな♡

そんなベアを見送る際、それまでは
何も言ってこなかったカイ王子が
馬車を引き止めて花冠を渡した。

きっとすごくすごく嬉しかったろう。
思っていたような婚約者らしくは
なれなかったけど、きっとこれから
時間はたっぷりある‥ベア自身が
変わっていくことでも小さな変化は
出てくるだろうし‥この2人のこの
先も少し楽しみだと思ってしまった。

陛下の激励後の小テスト、前回の内容
より難易度が上がってはいるものの‥
8点、10点、7点、15点‥うん‥(笑)

ショックを受けすぎてレオンハルトは
逆ギレを起こした末に勉強を放棄した。

逃げ回るレオンハルト‥何とか
とっ捕まえてもヤル気皆無な状態に、
少し話をすることにしたハイネ。

この間まですごくやる気で、この
テストの前も彼なりに一生懸命勉強
していた‥やる気を出していたのだ。

それでも結果に繋がらない、それなら
もうやらなくていいだろうと逃げる
気持ちになってしまっているようだ。

その上勉強する意味を見いだせない。
そういうことを考えてしまったら、
まあ集中できないし頑張れなくなる
ものなんだろうなと個人的に思う(笑)

それに対して、貴方のためなのだから
大人しく従って勉強しなさい‥なんて
大人にありがちの押し付けはしない。

「…ただあらゆることを学ばな
ければ生きていけなかったから。」

自分が勉強をした理由をそう話す。
そして、ハイネはレオンハルトの
将来の夢が何かと聞いてみると、

「それはもちろん国王だ!」

はっきりと、そう答えた。
それはきっと真剣な思い。

目指すもののためには必要なこと。
それでも、勉強すれば国王になれる
というわけではないのも事実で、
レオンハルトは中々納得しない(笑)

それでもハイネは根気強く‥勉強
してわからないことを知る、それに
気づけたら次に何をすべきか分かる。
そうやって少しずつ学んでいくもの。
その一つ一つが、きっと彼の夢を
叶えるための糧になっていくもの。

レオンハルトははっきり言って自信が
なくて駄々っ子で‥少し負けず嫌い。

冗談交じりの脅しと頑張る必要性、
貴方にも出来るという大きな希望‥

ハイネは本当にレオンハルトを
やる気にさせるのが上手いと思う。
でもこれはやはり、彼がどこまでも
王子一人ひとりに真摯に向き合って
変えようと努力し続けてるから。

そして王子達も変わりたいという
思いを諦めきれずにいるからだろう。

とはいえ、ほんの少しの勉強では
これまで怠けていたレオンハルトが
いきなり頭脳明晰になることはない。
しばらく可愛そうな点数が並ぶ。

それでも諦めずに、少しずつ努力
し続けていけたらいいなと願う。

王子達の妹、アデル姫。

「こちらの肖像画は姫のお婿さんと
なる王子様へお贈りするのです。」

「姫は将来、この国を出て外国
のお妃様になられるのですよ。」

ある日、ショックを受けて
部屋に閉じこもってしまった。

まだ3歳の少女、突然そんなことを
話されてこの王宮を、この国を出て
いかなければいけなくなるということ
が辛くて怖くて仕方なかったようだ。

「じゃあアデル、ハイネ
先生のお嫁さんになる!」

突然のそんな言葉に最初は驚くも、
少し考えるとハイネはこう答えた。

「わかりました、結婚しましょう。」

なんかもう‥この2人が並んでる
だけで絵面が最高に可愛いつらい♡笑

アデルを連れて王宮を抜け出した
ハイネは花で作った即席の婚約指輪
を、アデルの左手の薬指にはめた。

「とにかく、私といる限り
守って差し上げますよ。私は
貴女の騎士になりましょう。」

なんて言ったりして。
でも本当は、大好きなお兄様たちに
言ってほしかった言葉かもしれない。

ハイネも、アデルの気持ちと兄達が
ちゃんと向き合えるようにと思って
婚約なんてことを言い出したみたい。

この後、先程まで話していた婚約の
話は解消しましょうと言うハイネ。

「私は所詮その場しのぎにあつらえた
仮初めの騎士。貴女の本当の騎士は4人
もいるのだと、もうわかったでしょう?」

最後には、アデルも笑顔で笑ってた。
この王室教師様は、ほんとやること
やること彼らを成長させていくな‥。

口頭だけの婚約、そして解消。
でもアデルの中で‥既に気になる
男性になってしまったようだ(笑)

3才児がちっこい成人男性に恋?
これが恋なのか、まだそこまでは
満たない淡い想いなのか謎だが、
アデルはこの先どんなふうに生き
どんな女性に成長していくんだろう。

王子達の成長はすごく楽しみだけど、
アデルの成長もとても気になる所♡

ある時ハイネは街にある雰囲気の
いいカフェを見つけ中に入ると、
リヒトが働いているではないか(笑)

彼の働きっぷりは素晴らしいもので、
いつものチャラチャラした雰囲気から
は中々想像できない部分が多かったが‥

リヒトはちょっとずれた思考で
妙な不安を抱いていたようだ(笑)
でもそれでは済まないこともある。

(王位継承権剥奪どころか親子の
縁を切られて王宮を追い出される)

もし陛下にバレたらと不安に思うリヒト。
ハイネは彼の正体に気付いていて、でも
陛下に告げ口する気はなくその前にリヒトと
きちんと話をしようとしていたようだった。

そんな時、怪しい男がリヒトに接触。

「お迎えに上がりました。お父上
がお待ちですよ、リヒト王子。」

最終的に陛下に告げ口をしてそこに
リヒトを突き出したのは店に現れた
怪しい男‥陛下は伯爵だと言っていた。

伯爵がどんな伝え方をしたのか‥
そうでなくともリヒトもきっと
焦っていたところもあったろう。

陛下とリヒトはその場で分かり合うこと
は出来ぬまま、リヒトが逃げてしまった。

街に逃げても行く宛などなく、結局は
カフェに戻っていったリヒトだったけど‥

「少しの間、私をこちらで
働かせてくれないだろうか。」

追いかけてきた陛下とハイネ。
突然のビックリ発言をしたのは陛下(笑)
国王がアルバイトしたいと申してます(爆)

無茶な話だったが、短時間とは言え
実際に働いてみて、リヒトは働く父親
を見て、それぞれ思うことがあった。

そしてその結果‥

「もう無理強いはしない。働くか
辞めるのかはお前の好きにしなさい。」

無事和解することが出来たようだ。
心配をかけていたと気付いたリヒトは、
この店をやめようと考えたけれど‥

「続けたらいいんじゃないですか。」

と横から入ってきたのはハイネ(笑)
テキスト作りをするのがはかどった
からここに毎週通いたいといってくる。
ハイネがいる時だけ働くということに
すれば何かあればハイネが守れる、と。

ハイネちっこいけど、3階から平気で
飛び降りてしまうくらいには運動神経
抜群といいますか‥ちょっとすごい(笑)

いろんな意味で‥一件落着かな♬
今回はそんな親子のお話でした。

でも今回出てきた伯爵という存在。
王子達を探っている様子ですね。
それも4人の王子を後継者争いから
脱落させるために動いてると来た。

どこかの差し金なのか単独での行動
なのか‥どちらにせよ警戒が必要だ。

~ひとこと~

王室教師ハイネ3巻でした!!
黒い影が動き出しましたね‥

ベアの話やアデルの話‥恋する
乙女は可愛らしいなと微笑ましい
気持ちで眺めていたのだけれど、
それだけとはいかないものですね。

伯爵、きっと今後も他の王子に
対してもいろいろ手を回してくる。
ハイネは多少警戒している気は
するけれどまだ核心を突くような
所までは気付いていない気がする。

‥不安は多いです。でもあの王子達と
ハイネがいればきっと‥頑張れみんな!!

それではまた4巻で☆