[BL]ひとりじめマイヒーロー 第7巻

著:ありいめめこ 先生

健介の「する?」って言葉に対して随分
嬉しそうな表情を見せていた。でもそんな
支倉を見て、健介は支倉を意識してしまう。

今更というか、やっとというか‥支倉に
とっては嬉しい変化だろうけど、健介は
しばらく戸惑って挙動不審になるかもね。

ゆっくりかもしれないけど、きっと健介も
ちゃんと恋愛的な意味で支倉を好きなん
だろうし、ただそれを自覚出来てない部分
もあるかもしれないからほんの少しずつでも
そういう気持ちや態度を伝えていけばいい。

そうして支倉も、少しくらい安心とか
嬉しい気持ちを味わえたらいいね。

そして願わくば、八つ当たりされまくってる
正広への態度を少し柔らかくしてほしい 笑

支倉と話した時、健介は意識してしまう
自分を隠したかったのか、支倉の元から
逃げるようにその場から走り去っていた。

そんな健介の態度に、支倉はもしかして
弓家になにか言われて言ってみただけ
だったりするんじゃとか思ってしまう。

「けんすけ、ムリしてない?」

「けんすけがしたくない
ことはしなくていい。」

きっと好きで好きで、閉じ込めてしまい
たいくらい大好きな健介に、嫌われて
しまうことを何より恐れてるのかもね。

でもそんな支倉の気持ちごと、健介は
受け入れようとしてくれてると思う。

「支倉はきれい。かわいい、好き。だい
じょうぶ、オレも支倉にさわりたいから。」

同じ気持ちだったらと願ってしまう
ものかもしれないけど、違ったって
好き同士でいられるならそこには
きっとたくさん嬉しいこともある。

辛いとか寂しいと思うこともきっと
あるけどそこに幸せはあるんだろう。

真逆の2人だって、きっとそこにも
おっきな幸せを感じられる時がある。
ホント真逆すぎるから、じっくり話を
しないと中々そこに辿り着けないの
かもしれないけど‥2人とも頑張れ!!

先生たちに飲みに誘われ、健介の成績
‥なんてことも言われてしまったので
断れずに飲みに行ってきた康介さん。

でもそこでは、正広が少しずつだが
いい方に変われてきているということ、
そして自分自身も雰囲気がまろやかに
なったと先生方から思われていたと知る。

その帰り道、櫂出(かいで)先生が
突然意味深な言葉を投げかけてくる。

「胃をやったからなわけないですよねぇ。
大柴先生の険が取れたのって。だって~
…見ましたもん、羽代根台のSAで。」

飲みの場で、康介さんの変化は胃炎に
なったことがきっかけだろうなんて話で
まとまっていたけど、それが違うでしょ
ってわざわざ突っ込んできたのだった。

「いましたよね大柴先生!羽代根台のSA
に。その指輪のお相手さんと一緒でした
よね。私もあそこ寄ったんですよ。」

これは5巻で2人で旅行に行った時の話。
櫂出先生は同じ高校の先生と一緒で、
SAで正広と一緒にいるのを見られた。

でも偶然に偶然が重なって後で会う
ことになった支倉姉弟もそのSAにいて、
櫂出先生はその2人も見かけていたから
彩香さんと康介さんの関係を疑っている。

‥ということで多分あってると思う。
櫂出先生と一緒に居た先生に関しては
詳しいことは明かされていないけど、
何やらスキャンダル的な関係らしい。

勘違いしてるならそのまま放っておいて
ほしいんだけど、この人はどうも気に
なると嗅ぎ回ってしまう質らしい。

康介さんはその場に支倉姉弟がいた
ことまでは知らないだろうし、きっと
正広との関係に気付かれたと思った
かもしれない‥いろいろ大丈夫かな。

偶然健介が「ゆうしゃのしょもつ」と
「まほうせき」を見つけたところから
2人がまだ小学生だった頃に話は遡る。

当時の支倉は、男の子にしては綺麗
すぎて男子によくバカにされていた。

(かわいそうな脳みそ)

なんて相変わらず冷めた目で無視
していたようだけど、そんな男子達に
意味のわからない理屈で立ち向かった
のが健介だった‥健介は支倉が女の子
だとその時までずっと誤解していた 笑

でもそれが誤解だとわかって素直に謝罪。
それからは、支倉は面倒だと思いつつも
健介と一緒に過ごす時間が増えた。

(こいつがいれば鬱陶しく
からんでこられないかも。)

最初は、ほんとそんな理由だった。
でもいつも楽しそうに笑って構って
くる健介に、一体何を求めてるんだ
ろうと疑問を持つようになった支倉。

ちょっと支倉が笑ってみると、健介
は嬉しそうに支倉に飛びついてきた。
急にくっついてきたりするのもヤダ
って思っていたのに、支倉は健介と
一緒に遊ぶのをやめたりしなかった。

家庭環境にもいろいろ問題があったみたい
だし、家にいるのもイヤだったのかな。
でもそれとは別に、自分でも何なのか
わからない奇妙な違和感を感じていた。

そんな時に、ゆうしゃのしょもつを持って
2人は裏山へ冒険に出ることにしたらしい。
その先で見つけたのが、まほうせきだ。

途中で雨が降ってきて帰れなくなって、
いつも笑っている健介が泣きながら
不安な気持ちを自分に伝えてくれる。

もしかしたら、支倉はこの頃から
健介を意識し始めていたのかもね。
この直後、健介を探しに来た康介
さんによって発見されたんだけど、
その時の支倉の表情は勝手ながら
とられたみたいな辛いものに見えた。

シゲの家庭は、父親は全然帰って
来ないし母親も仕事で忙しいのか
シゲ一人でテキトーな食事を摂る
ような、そんな寂しい環境だった。

その影響かわからないけど、シゲは
自分の居場所ってのに敏感なのかな?
仲間内っていうより、正広の隣って
いう場所に酷く拘ってるように思う。

親友に格上げで少しは落ち着いたのかな
と思っていたけど、相変わらず康介さん
に対するあたりはきつそうだし正広の
態度一つで怒ったり笑ったりころころ
表情や態度の変化を繰り返す有様だ。

康介さんが正広のそばにいない学校では
これでもかってくらい正広にべったりな
シゲに、いい加減康介さんも我慢の限界
だったんだろうけど‥タイミング最悪 笑

こんな所に出くわしてしまったシゲは
この晩、正広を夢に見ることになる。

「さっきのことどうしても謝り
たくて…だから、シゲも康介さんと
同じように大事なんだから同じ
ようにしねーとって思って。」

そう言って自分にキスしてくる正広
…の夢を見てしまったんだな、シゲ 笑

目覚めたシゲは真っ赤だったのか真っ青
だったのか‥モノクロって難しいわ。

結局恋なのか行き過ぎた友情なのか
わかんないけど、健介がこんなのと
デジャヴって言ってて酷く納得した。

「ドラマとかでよくあるー、
かーちゃん好きすぎて再婚相手の
新パパが気に入らないぐれムスコ!」

ああ‥なるほど、って 笑

大柴家には単身赴任でほとんど
帰ってこない父親がいるらしい。
幼い頃の健介にとって彼の存在は
「とーちゃんの人」程度だった。

そんな大柴父(たかもりさん)が
帰ってくることになったらしく、
大柴母に連絡を入れ帰ってきた
お父様だったが、玄関まで辿り
つくとそこには見知らぬ少年達。

この時、ちょうど康介さんから連絡
をもらって近所に変態が出たなんて
話を聞いた直後だったため、正広は
かなり周囲を警戒してたんだろう。

正広の手に何かついてるのはシゲ作
そうめんガンです (詳細は割愛) 笑

健介がシゲに教えた

「勢多川は、パパって呼ぶと喜ぶ。」

っていうのの影響か、シゲも正広を
パパって言い出すし、可哀想に 笑
でも正広めっちゃいい顔で同意した。

この後、ガチパパはパパとしての
自信が持てなくなったと引き返して
しまったとか‥ちなみに、ちょうど
同じ頃噂の変態も連行されていった。

今後パパがちゃんとパパとして家族の
前に現れる日が来ることを願います。
さすがに今回、おもしろかったけど
ちょっと可哀想で終わってしまった。

~ひとこと~

今更ですが、このお話康介×正広の話
以外にもひとりじめボーイフレンド
(支倉×健介)の話とひとりじめマイ
フレンド(正広&シゲ)の話がごっちゃ
になってるので、読んでてよく現場
がわからなくなってしまう私です。

久々の更新だったので、1巻からまた
読み直し復習することになりました。

改めて読んでみて恋愛の苦しい部分、
些細なことで幸せを感じられること、
友人という立場からの複雑な思い。

ほんといろいろ考えさせられる
内容だなと思ったお話です。

もちろん、正広が可愛いなとか
思いながらニヤニヤ見ましたが ←
恋愛してる人っていいなとちょっと
温かい気持ちにもなれました。

このお話の魅力、読んで頂けた方に少し
でもお伝え出来ていたら嬉しいです。
続けて8巻をレビューさせて頂きます。