著:ありいめめこ 先生

ホストにどっぷりハマってる
この女…ああ、正広母だわ。
幸せな日々・時間を、ただ幸せ
と感じていられれば良かった。
でも正広には不安が大きかった。
いつかバチがあたるかもしれない。
そう思えてしまうくらいに幸せ
だったんだろう…それは素敵なこと。
でもそのバチ…本当に当たりそう。
バチが当たるような悪いことなんて
正広は何一つやっていないのに…。
正広の母親は、金遣いも酒グセも
男グセも悪いみたいだね…。その上
息子が頑張って働いてる金をあてに
して男遊びって…少々目に余るな。

家に帰ってきた母親は正広の
財布から金を抜いた。でも
それでは足りなかったようで、
財布の中で見つけた指輪を売って
金にしようとしていたんだよ。
正広と康介さんの大事な指輪を。
その指輪の意味を知らないに
しても…大事に袋に入れて財布に
入っていた指輪をそんな扱い。
何より息子のものを勝手に…ね。
ちょっと…ダメすぎだろこの母親。

次の日、正広は学校を休んだ。
家にもいられなかったんだろう。
なぜか支倉の部屋に行ってた。
指輪のことがあったから、康介さん
にも話す勇気がなくて…それで連絡
したのが家を知っていた支倉だった。
支倉から連絡をもらって家に来た
のは健介はそこでやっと事情を知る。
指輪の件には一切触れることが
できなかったようだったけど…。
その日の夜も支倉の家に泊まった。

夏生は、何をしようとしている?
今まで、バーのバーテンとして
話し相手程度に存在してた彼。
彩香や宝城はあれでも康介さんと
正広のことを応援してくれてると
思う…んだけど、夏生はどちらかと
いうと2人の仲を壊そうとしてる
ように感じてしまってならない。
康介さんへの執着でもあるのか…?

正広の異変に気付きつつも、
正広から何も話してくれない
状態に、康介さんは自分で
事実を知るべく動き出した。
前に、正広の家で乱闘騒ぎが
あった時、康介さんと正広の母は
面識があった。そして、何かあった
時に連絡が取れるようにと連絡先と
して職場を教えてもらっていた。
康介さんは職場のスナックに行き
直接母親から話を聞いたらしい。
正広はやっぱり正広だなって思った。
…ほんとさ、優しすぎるんだよ。
正広の母親はやっぱり、人としても
親としても欠陥の多い人だと思う。
どうしてそうなってしまったのか、
もしかしたら最初からそうでは
なかったのかもしれないけど…
正広が可哀想だとはどうしたって
思ってしまう。酒を飲んでない
状況ならきっと悪い人ではない
と思うんだけどね…お母様もさ。
その話を聞いて、康介さんはどう
したらいいのかわからなくなって
しまったんだろうか。正広の方から
来てくれたなら違ったのかもしれない
けど、そういう状況で正広が何も言って
くれないのなら自分は何もしてやれない。

「人を好きになるって地獄だよ。」
この言葉は、支倉が言っていた言葉。
人を好きになるのって、ほんといろんな
感情でぐちゃぐちゃになるしきっと
ほんと地獄みたいに感じるのかも…
それでも、想ってしまうんだから、
その気持ちは消せないんだから…。
そんな地獄の中を苦しみながらも
もがき進んでるうちに、些細な幸せを
感じる時があって…きっと人を好きに
なるってそういうことだと思うんだ。
その些細な幸せのために、いくらでも
つらい思い乗り越えてやろうって、
そんなふうに思えるのが人を好きに
なるってことなんじゃないかって思う。
そうやって‥ずっと康介さんに対して
どう顔を合わせていいか分からずに
避けるような態度を取っていた正広は
ようやく、自分から行動に出だした。
落ち込んでいる様子の康介さんの頭に
触れようと…撫でようと?した夏生の
手は、正広が来たことで下げられた
けれど…夏生ってもしかして康介さん
のこと好きだったりするんだろうか。
発言や行動が、いろいろ怪しい。
~ひとこと~
4巻でした。気分のいい話ではない。
というかなんかモヤモヤしてしまう。
いろいろとスッキリしない話が
ぎっしりな4巻でしたね…ほんとは
その前にすごく幸せそうな2人や
その幸せ故に不安がる正広の描写も
あったんですけど…ぶち壊れました。
5巻では、少しはスッキリするん
でしょうか。このまま多くの人が
傷付いたままみたいなのは、嫌だ。
いい方へ転ぶことを願って…また5巻で!!