著:青桐ナツ 先生

節分の豆まきを楽しみにして
いた秋。でも仕事やら何やら
の都合で豆まきをするにも
時間が遅くなってしまって、
秋は眠くなっちゃうから
出来そうにない…なんて話に
なってショックを受ける秋。
そんな秋に虎太郎が言った。
「おきてればいいじゃん。
よふかしのれんしゅー
すればいーじゃん。」
言われた時の秋の顔www
豆まきのための夜更かしの
練習が節分の練習に…ww
子どもの発想ってほんと
予想外でおもしろいよねw

時はバレンタイン。
友達に乗せられて、今まで
好きな人にチョコを渡すなんて
思考にすらならなかった長谷さん
が平介に手作りチョコを用意した。
もうフラれてるし…と、自分の
名前すら書かずに教室の机の
所において立ち去った彼女。
でもホワイトデー。
平介はそれが長谷さんだって
気付いていたようで、自分の
名も書かずに置いてきたのに
お返しを貰っている人を見て
いいな…なんて思っていた矢先
だったし、これ嬉しいよね。
長谷さんに感情移入してたら
ちょっと平介にときめいたw
普段から、平介以上に表情が
変わらない長谷さんだけど、
この時ばかりは本当に嬉しそう
にしていたよ…良かったね。

平介は確かにほわ~んとしてる
し、何も考えてないようにも
見えるのだけれど、案外ほんとに
危ない時とか大事な時とかは、
案外しっかりしてるかもだね。
がしゃーんの時ばーんはあれだね。
1巻かな?確かに、そう考えたら
平介が簡単に懐いたのが納得…
きっとそれだけじゃないだろう
けど、平介のほわ~んは結構
温かいものを感じることはある。

学校で、不審者…のような登場
をした先生。不審者だと危険視
され、その場にいた秋を何より
優先して守ろうとした平介と、
そして卒業した先輩が2人。
文化祭の時に秋を怖がらせた
先輩だったし、「わる」だと
秋に嫌われていたのだけれど、
良いところもあるんだという
平介の言葉と、自分をちゃんと
守ろうとしてくれたんだって
ことに、いい人だって思った?
「おれも、ありがと。」
秋、秋はいい子だ。
先輩も変わった人だけど
ちゃんといい人なんだろうな。

秋にとっての平介は、
もしかしたらヒーローに
近いもんかもなと思った。
平介は結構無自覚かもだけど
ちゃんと秋を心配して、秋が
本当に危なそうな時は絶対
助けてるんだよね、まるで
本当のお兄ちゃんみたいにさ。
確かに、秋だから…ってのは
あるのかもしれないけれど、
平介がこんなふうになれた
のは秋と出会えたからだろう。

今までずっと平介の家に
来ていた秋…父方の祖父母の
所にしばらく行くことに。
それをずっと寂しく思って、
それでも行かなきゃって、
自分に言い聞かせるみたいに
頑張った秋だったけれど、
「じーじの家でもそう
(ここのウチみたいに
楽しく)なるといいね。」
そう、平介が秋に向けて
餞の言葉を言った。
その言葉に、こらえようと
頑張っていた離れたくない
とかそういう気持ちが爆発
しちゃったのかもしれないね。
ボロボロと泣きながら、
秋は平介に抱きついた。
「へーすけとおわかれいやだ。
ここにいたい。もっと。」
秋が今までみたいに家に来なく
なってしまうことには、一生の
別れでもあるまいし大丈夫だ
なんて、そんな寂しいとかいう
ふうに感じていなかった平介。
でも、こんな秋見たら、
寂しく感じてしまうよね。
平介、ほんと変わったよな。
結局は、じーじのことも好き
だから…と祖父の所へ行く覚悟
をした秋だったけれど…
「……またおやつできる?」
「もちろん。」
またすぐ会える。また
一緒にいられる…って。
仲の良い兄弟みたい。
~ひとこと~
最後はいきなり予想外の流れ
でした。でも、すごく心が
温かくなった。秋につられて、
寂しくなった平介の様子を見て
こっちまで泣きそうになったしw
最初は、世話を押し付けられて
すごく気を使って頑張って
世話をしようとしている感じが
あった平介だったけれど、
今はもう、お兄ちゃんだな。
子供に対する気遣いってのは
やっぱ少なからずあるんだろう。
でもそういうのでなくて、もう
いやいやみたいのは全然なくて、
心からの愛情を持ってるような…
いや~、いいお話だったなぁ!!
この良さを少しでも伝えられて
いたら…そう、願います。